『しばいたろか』とは?
『しばいたろか』
かつて週刊ヤングチャンピオンに連載され、シリアスさとギャグ要素を織り交ぜたテイストは多くの読者を惹きつけた漫画『しばいたろか』。オリジナルビデオというかたちでアニメ化も実現しています。
OVA版『しばいたろか』
今回の記事では、こちらOVA版『しばいたろか』にスポットを当て、その続編『しばいたろか2』の内容にも振り返っていきたいと思います。
OVA版『しばいたろか』の本編動画・ストーリー
物語の主人公は、高校生ながらヤクザを思わせる強面の薬田大吾(やくただいご)。
喧嘩の強さも圧倒的で、数人のヤンキーをも一分足らずの時間で全滅させてしまうほどの実力を持っていて、周囲を震え上がらせている存在です。しかし、そんな薬田には意外な一面があり、花を愛し、手芸はお手のもの。そして、少女漫画を愛読するほどファンシーなものには目がありませんでした。
大阪から転校してきたばかりの薬田は、さっそく校内のヤンキーを束ねる刈谷から洗礼を受けることに。ところが喧嘩を売られた薬田は瞬く間に目の前のヤンキーたちを殲滅させてしまい、残るは番格を張る刈谷のみとなります。
こうして両者によるタイマンが始まりますが、お互いの力量は均衡していて、勝負は互角の展開を見せました。結果的には横ヤリが入り、勝敗は曖昧なまま喧嘩は一時中断となってしまいます。
拳を交えたことによって薬田の力量を認めた刈谷。薬田を自分の言うことを忠実に聞くような舎弟にできないかと、それからも薬田に関わるようになっていきます。
一方、薬田はのほうは校内でマドンナとして崇められている女子高生・世羅さんのパンチラを見たことをきっかけに、彼女に恋心を抱くように…
OVA版『しばいたろか』の魅力とは?
周囲は薬田の見た目のイカツさに震え上がり、その人物像を勝手に膨らませて勘違いしていくところも物語を楽しくしています。ストーリーにおいて、ギャップをもつ登場人物は魅力的に映るものですが、薬田は、まさにそれを地でいくキャラクターですね。
めちゃめちゃ強面なのに、裁縫が得意だったり、可愛いプリントのバンドエイドを愛用していたり、想いを寄せる世羅さんのためにクッキーを焼いたりと女子力が高すぎる場面は思わず笑えてしまいますね。
このコンテンツに似たテイストの作品として…
『極主婦道』
といった作品が挙げられますね。
ヤクザ・ヤンキーものの血生臭い匂いがする世界観のはずなのに、その対極にある家庭的な印象を踏襲しているところが類似しています。
正直、主人公・薬田を演じている声優も、ヒロイン・世羅さんを演じている声優もアニメ本編だけを見てしまうと下手だという印象が拭えないと思います。しかし、そこを深堀りしてみると、それもそのはずで、二人のキャラクターを演じているのは、声優業を本職とされているキャストではないのです。