バットマン
新型コロナウイルスの影響で公開が延び延びになっていたバットマンの新作映画「THE BATMAN-ザ・バットマン-」が漸く2022年3月に米国で公開される予定だそうです。嬉しい限りです!
だからという訳でもありませんが、8~90年代に作られたバットマン映画を振り返ります。
そもそもバットマンは1939年5月の"Detective Comics #27"で初登場しました。作者はアーティストのボブ・ケインと作家のビル・フィンガーです。

ボブ・ケイン
1939年ですよ、1939年。歴史ありますよねぇ。で、最初の映画は「連続活劇バットマン (The Batman) 」で監督ランバート・ヒルヤー、出演ルイス・ウィルソン。1943年に公開されました。
2作目は1966年で「バットマン&ロビン (Batman and Robin) 」。監督スペンサー・ゴードン・ベネットの出演ロバート・ロワリーです。
日本でもよく知られるようになったのは恐らくテレビ版でしょう。そのテレビシリーズの劇場版で、初の長編映画「バットマン/オリジナル・ムービー (Batman)」が1966年に公開されています。監督はレスリー・H・マーティンソンで、アダム・ウェストがバットマンを演じました。
コレですよ!オジサン達にとってバットマンといえばコレでしょう。
が、バットマン映画は本作以降20年以上もぱったりと作られなくなってしまい、新作の公開はなんと1989年なんですよね。但し、そこからは皆さんご存じのように怒涛の製作ラッシュとなるわけです。
バットマン (Batman) (1989年)
1989年、満を持してというよりも「え!バットマン映画化されるの?」という感じで公開されたように記憶しています。バットマン役のマイケル・キートンよりも「え?ジョーカーにジャック・ニコルソン?」というのに驚いた記憶があります。

バットマン
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監督が前年「ビートルジュース 」で成功を収めていたティム・バートンということで期待しました。で、期待に応える出来栄えだったのですが「え?バットマンってこんなに暗いの?」という印象を持ちました。テレビの印象と全然違ったからですねぇ。
しかし、今となってはこうでなくちゃイカンという感じですよ。これは間違いなく傑作映画といっていいでしょう!商業的にも製作費35,000,000ドルで、総収入が411,348,924ドル。大ヒットしました。
音楽をプリンスが担当したというのも嬉しいですね。監督のティム・バートンが自ら依頼したという話ですが、躍動感のある素晴らしい楽曲が提供されています。
それにしてもジャック・ニコルソンは素晴らしいです。これほどの名優が悪役を演じるんだと当時は驚きましたが、バットマンの敵は本作以降数々の素晴らしい役者が演じており大きな見どころとなっていますね。
バットマン リターンズ (Batman Returns) (1992年)
「バットマン」から3年後、待望の続編「バットマン リターンズ」が公開されました。引き続き監督にティム・バートン、バットマンにマイケル・キートンなのですが、そんなことより本作はキャットウーマンですよ。演じたのはミシェル・ファイファー。これがもうバツグンに美しいのです。もう最大の見どころといってもいいかもしれん!
でもって今回の悪役はペンギンことオズワルド・コブルポット。演じるのはダニー・デヴィートで、前作のジャック・ニコルソンに負けず劣らずの熱演を見せています。
あ、それとゴッサム・シティの実力者マックス・シュレックをクリストファー・ウォーケンが演じてますね。

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しかし、まぁ、ミシェル・ファイファーが圧倒的だ。というかキャットウーマンが魅力的なのかもしれん。あ、いや、ミシェル・ファイファーはもちろん素晴らしいです。しかしですね、キャットウーマンというキャラクターはグッとくる。
キャットウーマン役にはミシェル・ファイファーの前にも後にも多くの方が演じていますが、極めつけはバットマンとの関連性はありませんが2004年の映画「キャットウーマン」のハル・ベリーではないかと密かに思っています。カッコよく美しいです。

キャットウーマン
ただ残念なことに「キャットウーマン」は製作費を回収できないほど商業的には大失敗だったんでよ。おまけに作品賞・監督賞・脚本賞・主演女優賞の4部門でラジー賞を受賞するという不名誉な結果となっています(つまり内容も良くなかった)。
しかし、そんなこたぁ問題なしです!この映画はハル・ベリーだけを観ればいいんですよ。ハル・ベリーだけを。
バットマン フォーエヴァー (Batman Forever) (1995年)
監督をはじめスタッフやキャストを一新して制作された「バットマン フォーエヴァー」。ティム・バートン監督が作り上げた前2作のダークなイメージが大きく変わった作品です。
それにしても出演者が豪華です。バットマン役のヴァル・キルマーも良いですが、精神科医を演じるニコール・キッドマンが美しい!
が、「バットマン フォーエヴァー」でもやはり悪役が光ってるんですね。トゥーフェイスのトミー・リー・ジョーンズ。熱演しています。素晴らしいです。しかし、本作は何と言ってもジム・キャリーだ。ジム・キャリーが演じたリドラーが最高も最高です。極上といってもいいでしょう。

バットマン フォーエヴァー
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そうそう、忘れてはなりませんね。本作からバットマンの相棒ロビンが登場します。演じたのはクリス・オドネルです。
前作の「バットマン リターンズ」は商業的には製作会社であるワーナー・ブラザースを満足させることが出来なかったのですが、「バットマン フォーエヴァー」は大成功を収めました。
バットマン & ロビン Mr.フリーズの逆襲 (Batman & Robin) (1997年)
ジョージ・クルーニー登場!3代目バットマンです。さらに初登場のバットガールにアリシア・シルヴァーストーン、悪役にはアーノルド・シュワルツェネッガー、そしてユマ・サーマンも出演しているのですから豪華そのものです。それにも関わらず一般的に「バットマン & ロビン Mr.フリーズの逆襲」は失敗作と言われています。う~ん、映画を成功させるって難しいですね。

バットマン & ロビン Mr.フリーズの逆襲
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「バットマン & ロビン Mr.フリーズの逆襲」の製作費は1億2500万ドル。力入ってますねぇ。予告編を含めプロモーションとマーケティングだけでも1500万ドルも使っているんです。日本だったらそれだけで本編が100本くらい余裕で制作できそうです。
で、それに対して収入はどうだったかといえば、北米の収入こそ約1億730万ドルと期待外れに終わったものの、全世界では約2億3820万ドルに達していますから商業的には問題ないのではないかと思います。
ではなぜ失敗作と言われ続けているのかといえば、やはり内容ですね。ジョージ・クルーニー自身も「あの映画はお気づきのように全然上手くいかなかった」と言っているくらいですから。
残念なことに「バットマン & ロビン Mr.フリーズの逆襲」が各方面から酷評されたことで予定されていた続編は中止となりました。
2005年に公開された「バットマン ビギンズ」では、出演者、制作陣は一掃され内容的にもリブートされています。
しかしまぁ、なんですね、なんだかんだと言われても今日まで続くバットマン人気にはスゴイものがあります。これからも失敗作を気にせずに新作を作り続けてほしいと思います。