タイムボカンシリーズ
昭和期に学生時代を過ごしていてタイムボカンシリーズを知らないという人は居ないのではないでしょうか?!誰もが見た。面白がって見た。くだらねぇと言いながら見た。タイムボカン、イイですよねぇ。
改めて紹介するまでもないのですが、今回は昭和期のタイムボカンシリーズをピックアップしたいと思います。
シリーズは全部で13作品。そのうち昭和期のタイムボカンシリーズは7作品あります。
記念すべき一作目の「タイムボカン」は1975年10月4日から放送開始されています。
全てはここから始まりました。既に雛形としても完成しているところがスゴイです。このシリーズの特徴のひとつに三人の悪役(三悪もしくは悪玉トリオ)の存在があります。この三悪(さんあく)が人気の秘密ですね。
この三人組はシリーズ中、名前は違っても役割というかキャラクターは統一されていてます。お色気系の女性リーダーとリーダーに忠誠を誓う小ずるい頭脳派の男性キャラと、肉体派の男性キャラですね。
「タイムボカン」においては女性リーダー:マージョ (30歳)にグロッキー (25歳)とワルサー (35歳)というコンビでした。
「タイムボカン」は大ヒットし、1976年12月25日まで全61話も放映されています。
ヤッターマン
地球上のどこかにある「お宝」のありかを示したアイテムを集めるという、若干「ONE PIECE」を連想させるストーリーを持つ「ヤッターマン」。
シリーズ中、最も人気の高い作品かもしれませんね。1977年1月1日から1979年1月27日まで全108話も放送されました。
2008年にはリメイクされていますし、2009年には映画化。スピンオフ作品として「夜ノヤッターマン」、Flashアニメーション作品「グッド・モーニング!!!ドロンジョ」が共に2015年に放送されています。
「ヤッターマン」の三悪(さんあく)はドロンボー一味。女性リーダー:ドロンジョ (24歳)にボヤッキー (25歳)とトンズラー (30歳)というシリーズ中もっともよく知られている3人です。
2009年に公開された実写版の映画でドロンジョを演じた深田恭子、かわいかったですよねぇ。
ゼンダマン
シリーズ第三弾として1979年2月3日から1980年1月26日まで全52話制作された「ゼンダマン」。前2作の良いとこどりって感じで完成度高し!です。
その良い例が、三悪(さんあく)のメカが爆発した際に立ち上るドクロ雲で、これは「ゼンダマン」で完成したと言っていいかと思います。
このシリーズ制作はご存じタツノコプロで制作者は創業者の吉田竜夫。だったのですが、「ヤッターマン」の放送期間中に死去され、「ゼンダマン」からはタツノコの社長に就任した吉田健二が制作者を担っています。
「ゼンダマン」は、1979年2月3日~1980年1月26日まで全52話が放映されました。
「ゼンダマン」での三悪(さんあく)は、アクダマン (アクダマトリオ)。女性リーダーは昭和期で最も若いムージョ (24歳)、それにトボッケー (25歳)、ドンジューロー (30歳)です。
タイムパトロール隊オタスケマン
シリーズ第4作目にして新機軸を打ち出してきました!「タイムボカン」では木江田博士、「ヤッターマン」ではドクロストーン、「ゼンダマン」は不老長寿の秘薬「命のもと」と、それまでのシリーズでは「モノ探し」がストーリーの核でした。
それが「オタスケマン」では「歴史上の人物・出来事」がテーマとなっているんですねぇ。更に、敵と味方が同一の組織に所属しているってのも新鮮です。
「オタスケマン」は、1980年2月2日~1981年1月31日まで全53話が放映されました。
三悪(さんあく)は、女性リーダーのアターシャ(33歳)に、セコビッチ(29歳)、ドワルスキー(32歳)です。三人の中で女性リーダーが一番年上というのも初ですね。更に、四人目の悪役ゲキガスキーという青年が加わって四悪体制となっています。
「オタスケマン」の三悪(さんあく)の失敗した時のセリフは両手を上げて「ブレー!」です。それまでは「アラー!」でしたから、これも新たな試みですね。マンネリの打開策なのでしょうが、しかし、「アラー!」は良かったですけどね。
ヤットデタマン
巨大ヒーローロボット「大巨神」の登場。何と言ってもこれがシリーズ第5作「ヤットデタマン」の特徴でしょう。魅力でもあります。
そして、ヒーローが従来の男女2人組から男性1人となっています。男性ファンはガッカリだ。でもご安心ください。姫栗コヨミというヒロインはちゃんと居ますし、サブヒロインとしてカレン姫という美女も登場します。
「ヤットデタマン」は、1981年2月7日~1982年2月6日まで全52話が放映されました。
前作から更に一名増えて悪玉チームは5名編成となりました。女性リーダーのミレンジョ姫(27歳)、ジュリー・コケマツ(27歳)、アラン・スカドン(30歳)。それにドンファンファン伯爵とコマロ王子という布陣です。巨大化する悪の組織といったところでしょうか?!
逆転イッパツマン
第6作目の「ヤットデタマン」の特徴は、主人公がこれまでの少年少女から青年になったということでしょう。その分シリアスな要素が入っています。まぁ、シリアスといっても、そこはタイムボカンシリーズ、期待を裏切りません。
主人公が、豪 速九(ごう そっきゅう)。ヒロインが放夢 ラン(ほうむ ラン)ということからも分かるように、「逆転イッパツマン」は野球がらみとなっています。
「逆転イッパツマン」は、1982年2月13日~1983年3月26日まで全58話が放映されました。
悪の組織シャレコーベリース社に所属するお馴染みの三悪(さんあく)は、女性リーダーのムンムン(26歳)、コスイネン(30歳)、キョカンチン(30歳)。クリーン悪トリオということですが、これは「クリーンアップトリオ」のもじりですね。「逆転イッパツマン」は、野球がベースですからね。
イタダキマン
タイムボカンシリーズの7作目は昭和期最後の作品「イタダキマン」です。原点回帰した作品といわれています。前作、前々作がマンネリを打開するために路線を変更していましたからねぇ。
しかし、このシリーズはマンネリこそが最大の魅力なんですよ。そこに漸く気が付いたか。
原点回帰したとはいえ、大きな変化もあります。何より前作まで毎週土曜18時台後半に放送されていたタイムボカンシリーズですが、「イタダキマン」は19時台後半からの放送となったんですよ。それが大きな原因という意見があるようですが、「イタダキマン」は低視聴率になり結果としてシリーズは打ち切られることになってしまいます。内容は面白いんですけどねぇ。
「イタダキマン」は、1983年4月9日 ~9月24日まで全20話が放映されました。
三悪(さんあく)は、女性リーダーにヤンヤン(25歳)。そして、ダサイネン(26歳)、トンメンタン(30歳)による二束三文トリオです。それに竜子という竜神の子が三人と行動を共にします。
「イタダキマン」は、昭和期最後のタイムボカンシリーズ作品というだけではありません。これまでメインスポンサーだったタカトクトイス参加の最後の作品でもあり、フジテレビ制作によるシリーズ最後の作品でもあるんですね。なんかいろんな意味で最後の作品です。
とはいえシリーズは続きます。次作は2000年4月5日から始まる「タイムボカン2000 怪盗きらめきマン」。最新作は今のところ2017年10月7日から始まった「タイムボカン 逆襲の三悪人」です。
これからも大いに楽しませてほしいですよねぇ。