『エイリアン9』とは?
『エイリアン9』
2001年にはオリジナルビデオとしてアニメ化が実現しています。
OVA版『エイリアン9』
今回の記事は、こちらOVA版『エイリアン9』の内容を中心に振り返っていきます。
OVA版『エイリアン9』の本編動画・ストーリー
第1話.第9小学校 エイリアン対策係
第2話.退屈 宇宙船 過成長
第3話.夏休み ボウグ絶命
第4話.始まりの終わり
物語の主人公は、小学6年生の女子生徒・大谷ゆり。彼女が通っている第九小学校の6年生では各クラスで一人ずつ、エイリアン対策係を選出しなければならず、ゆりのいる椿組は投票によって決めることに。投票では、ゆりに圧倒的な票数が集まり、エイリアン対策係を押し付けられてしまいます。
もともとエイリアンに極度の苦手意識をもっていて、その気持ち悪さを受け付けないという、ゆり。そのうえ怖がりで、すぐパニックになっては泣きじゃくって気絶してしまうほどの女の子です。藤組からは川村くみ、桃組からは遠峰かすみ、計三名のエイリアン対策係は担当教師・久川めぐみからそれぞれ共生型のエイリアン・ボウグを与えられ、エイリアン対策係の仕事に就くことなります。
自ら立候補してエイリアン対策係になった、くみ・かすみとは違い、無理矢理やることを強制された、ゆり。もともとエイリアンが苦手なうえに、怖がり・泣き虫といった性格も災いし、次第にエイリアン対策係のなかでは足を引っ張るお荷物存在になっていきます。
エイリアン対策係は辞退することや放棄することも許されません。そんな現実に追い打ちをかけるかのように、日々、エイリアンが現れてはエイリアン対策係は撃退・捕獲が求められます。そして、エイリアン対策係の担当教師である、めぐみや校長もなにやら大きな思惑を抱いている様子。ゆり・くみ・かすみ、三人の女の子にはこの先どのような試練が待ち受けているのでしょうか…
OVA版『エイリアン9』の魅力とは?
『エイリアン9』は基本的にエイリアンと戦う女子小学生を描いた物語で、魔法少女の路線を基調とする『魔法少女まどか☆マギカ』とは全くの別ジャンルのはずなのに…。
類似するところとしては、少女を主役に据えたストーリーを展開していて、どちらもテイストこそ違えどSFに分類される作品というのも同じですね。可愛らしい画のタッチというところもイメージが重なりますし、グロい描写を織り交ぜてコントラストを効かせているところも類似しています。
このような時系列を踏まえて考えてみると、『魔法少女まどか☆マギカ』のほうが『エイリアン9』の影響を受けて制作されたということになりますよね。
『エイリアン9』というコンテンツの一般的な知名度を踏まえると、そうだとは言い切れませんが、それほど似たエッセンスが詰められた作品であることは確かです。『魔法少女まどか☆マギカ』が好きなら、『エイリアン9』を視聴してもお楽しみいただけると思います。
大人たちの思惑に左右されているエイリアン対策係も、密かに人類補完計画を進めようとしている『新世紀エヴァンゲリオン』のゼーレや碇ゲンドウ・冬月といった存在に当てはめられますよね。エイリアン対策係の装備であるボウグも、見方によっては敵側のチカラを人類のものとして転用しているエヴァンゲリオンそのものに相当すると考えられます。
共生という言葉を使って、繫がりみたいなものを重んじているところもどこか似ていますよね。こちらは両者、同じ時代の作品だけあって、原作者の富沢ひとしさんは『新世紀エヴァンゲリオン』が好きだったのかなと推測できます。
『エイリアン9』の関連商品
コミック
『エイリアン9 —エミュレイターズ—』
『エイリアン9 スペシャル』
OVA版『エイリアン9』のまとめ
『エイリアン9』が『魔法少女まどか☆マギカ』『新世紀エヴァンゲリオン』というような作品と共通するポイントとして、いずれも鬱アニメという事実も挙げられるでしょう。世界観や設定も似ていれば、その根底にある黒い部分も似ていて、どちらかの作品のファンであれば楽しんでご覧になっていただけるはず。
一般的な知名度もなく、このような秀作が時代に埋もれてしまったという事実がもったいないですね。生まれた時代が早すぎたのかもしれません。これは個人的な意見に過ぎないのかもしれませんが、視聴してもられば、このコメントにも納得してもらえると思います。
記事内には本編動画を掲載していますので、この機会にぜひ『エイリアン9』という作品を知ってください。