『刻の大地』とは?
『刻の大地』
OVA版『刻の大地~花の王国の魔女~』
今回の記事では、こちらOVA版『刻の大地~花の王国の魔女~』の内容を中心に振り返っていきます。
OVA版『刻の大地~花の王国の魔女~』の本編動画・ストーリー
かつて世界は邪神竜ディアボロスが君臨し、その強大な力によって魔物たちも凶暴化していました。ところが14年前、突如として現れた7歳の少年ザードがディアボロスを倒したことで、魔物もおとなしくなり、世界に平和が訪れました。
しかし、それから4年後にディアボロスが復活。再び魔物は人間を襲うようなり、世界は混沌とした闇に包まれてしまいます。かつて勇者と呼ばれたザードは、再びディアボロスと対峙するために旅立つのですが、それっきり彼が帰ってくることはありませんでした。
ザードの親友である聖騎士カイは、かつてザードが語っていた人間と魔物の共存が可能なのかを確かめるための旅に出ます。その旅の道中では、凶暴化した魔物とも心を通わせられる少年・十六夜(いざよい)、ダークエルフの末裔にして剣士のジェンドといった仲間との出会いがあり、行動を共にするように。
ディアボロスの居場所を求め、花祭りで賑わうメルビア王国を訪れた三人。
それぞれ手掛かりとなるような情報を探しているうち、王族の間に渦巻く陰謀に巻き込まれてしまい、さらなる悲劇が幕を開けようとしていました。事態の収束に力を貸そうとするカイと十六夜、あくまでディアボロス探しを続けようとするジェンド、これまで一緒に旅をしてきた三人の間にも決定的な亀裂が入ってしまい…
OVA版『刻の大地~花の王国の魔女~』の魅力とは?
原作ファンからすると、原作の内容をそのまま忠実に再現してほしいと思いますよね。
OVA版『刻の大地~花の王国の魔女~』をご覧になって、そこに覚える違和感は大きいのかもしれません。
しかし、それによって、十六夜の子供らしさや純粋さといった要素の説得力が増しているような気がします。さらには、可愛らしく描かれていて子供・女性といったユーザー層にも受け入れられやすいものになっているのではないでしょうか。
考え方や行動が真逆といえる両者。ジェンドに関しては、十六夜を邪険に扱っている場面が多く、なぜ一緒に旅をしているのか、そもそもの前提から不思議に思えてきます。
しかし、十六夜の方はというと、ジェンドに懐いていて、二人の関係性は基本的には一方通行に見えます。こういった図式のため、十六夜が健気に思えてしまい、ジェンドの身勝手さに嫌気が差す場面も少なくはありませんね。
しかし、ジェンドのほうも心の奥底では十六夜に対して仲間意識を持っていて、身を挺して魔物の攻撃から守ったり、窮地には駆けつけるといった思いやりもあるようです。そのツンデレぶりや、カイを含めて三人の絆という部分にはほっこりさせられますね。
ストーリーの本筋に関わってくるような存在ではないので、本来なら必要のない登場人物といえるですが…
ダークエルフに恨みをもち、いつもカイ・十六夜・ジェンドの三人を陥れようとしてきます。しかし、その画策は失敗に終わり、毎回、悪行が善行に変わってしまうという脱力系の魔法使いです。まさに”人畜無害”という言葉をそのまま具現化したかのような存在で、彼女の発言や行動には何か癒されてしまうものがありますよ。
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OVA版『刻の大地~花の王国の魔女~』のまとめ
原作コミックよりも幼いキャラクターデザインで制作されたOVA版『刻の大地~花の王国の魔女~』。可愛らしさが強調されていて、さらに幅広いユーザー層の獲得を意識していたのかもしれませんね。結果的には、十六夜の言動とイメージが一致することとなり、個人的には作品そのものの完成度も高くなったように思えます。
ジェンドと十六夜の間で繰り広げられるハートフルなストーリー展開も面白いし、闇の王を名乗るエスカの脱力さ加減もいい感じです。記事内には本編動画を掲載していますので、この機会にご覧になって、その魅力をぜひ堪能なさってみてくださいね。