おんな風林火山の出演者は?
おんな風林火山は1986年10月~1987年3月にかけて、大映テレビが製作した大型時代劇です。
そのため大映ドラマのオールスターと言っても過言でない位、豪華な出演者がそろっていました。(伊藤かずえ・松村雄基・比企理恵など)
主演の松姫は当時新人の鈴木保奈美が務めています。
松姫:鈴木保奈美(年少時は佐藤由紀絵)
織田信忠:松村雄基(年少時は和田求由)
武田信玄:石立鉄男
波留姫(信玄長女・北条氏政正室):林寛子
佐保姫(信玄次女・穴山信君正室):岡田奈々
真理姫(信玄三女・木曽義正正室):比企理恵(年少時は小川範子)
菊姫(信玄四女・上杉景勝正室):伊藤かずえ(年少時は岡崎由喜枝)
徳川家康:国広富之
北条氏康:梅宮辰夫
北条氏政:石田純一
木曽義正:宮田恭男
そうそうたるメンバーですよね。個人的にはスクールウォーズで恋人同士だった伊藤かずえと宮田恭男が、今回は義理の兄妹となっている部分が気になりました。
石田純一と鈴木保奈美が出演している点では、後に主流となるトレンディドラマへの布石ともなった作品であると言えるかもしれません。
おんな風林火山のあらすじ
おんな風林火山は、武田信玄の5人の娘を中心に繰り広げる女から見た戦国がテーマになっています。
天下統一の野望を持つ武田信玄は、5人の娘たちを次々に政略結婚させていきました。
5女の松姫は幼い頃に、織田信長の長男信忠との縁組みが決まります。政略結婚ながら将来の夫として信忠を慕う松姫が可愛いです。
でもこの時に誰と縁組したかで、姉妹の間でも優越がつけられていました。
織田家と同盟を破棄して、事実上の破断となると姉たちは松姫に辛くあたります。でも松姫に辛くあたった真理姫も、武田家の人質として取られていた子供と義母が処刑されてしまったのです。
亡骸に縋り付いて泣く真理姫の姿が哀れを誘いました。戦国の世は一寸先が闇です。
その後武田家は信玄の死により、没落の一途を辿りついに滅亡してしまいました。
八王子に逃れた松姫に信忠は、会う約束をします。家督を弟の勝長に譲る事を望んでまで、信忠も松姫と一緒になる事を望んでいたのでした。
待ち合わせは、6月2日辰の刻。
そう…その日の早朝歴史に名高い本能寺の変が起こってしまったのです。明智光秀に襲われた信忠は抗戦しましたがやがて火を放ち自害し、待ち合わせが叶う事はありませんでした。
その後出家して信松尼となった松姫は、武田家と共に信忠を弔う日々を送ったという事です。
政略結婚でしたが、一途に思いあっていた純愛と、生き残り武田の遺児である3人の姫を育てながら、信忠を弔っていた松姫の力強い生き方が素敵でした。
おんな風林火山の主題歌は椎名恵の「愛は眠らない」ですが、「女なら何よりも愛を選ぶわ~♪」という歌詞がサビにあり、戦国の世に行きながら純愛を貫いた松姫を連想させます。
今聴いてもジーンとくる名曲ですよね。
おんな風林火山は打ち切られた?
もともと大映ドラマは火曜20時枠(不良少女と呼ばれてなど)と、土曜21時枠(スクールウォーズなど)の時間帯で放映されてきましたが、おんな風林火山は日曜20時枠での放送となりました。
日曜20時枠はNHKの大河ドラマが放送されていましたが、近代物を扱う事が増えて視聴率が停滞していたのです。
そのためTBSは大河ドラマの時間帯に、時代劇をぶつけて喰ってしまう構想を立てたのでした。
でも川中島の合戦の撮影に力を入れ過ぎて、カットが出来ずに3話にも及んだことで視聴率も低迷し、丁寧に作り過ぎて製作費もオーバーしてしまったのです。
また1987年にはNHK大河ドラマが時代劇に回帰し、「独眼竜政宗」の放送を開始すると更におんな風林火山の視聴率が下がってしまったのでした。
そして3月29日までの放送予定が、3月1日で打ち切りとなってしまっています。純愛のドラマのはずが、川中島の合戦に力を入れ過ぎたためとは皮肉な結果となってしまいました。
すごく良いドラマで毎週楽しみにしていたので、こんなに視聴率が低かったとは知りませんでしたね。
当時の話題も独眼竜正宗>>>>おんな風林火山だったので、打ち切りの理由に納得ですが、私はおんな風林火山の方が好きでした。
続きが観てみたかったです。
石立鉄男と言えばアフロですよね。「少女に何が起こったか?」のドラマ内で、小泉今日子さんに向かって「薄汚えシンデレラ」というセリフを吐く姿が印象深いですが、武田信玄役も似合っています。
まとめ
1980年代後半に大映テレビが、NHKに殴り込みをかけたドラマ「おんな風林火山」のあらすじや打ち切りの理由についてご紹介しました。
とにかく新人時代の鈴木保奈美が可愛いです。また大映ドラマの豪華メンバーの時代劇姿も見られて打ち切られたとはいえ、大満足のドラマでした。
再放送に期待したいと思います!