『天使にラブ・ソングを…』とは


ウーピー・ゴールドバーグ

「天使にラブ・ソングを…」シリーズを通して主人公のデロリス・ヴァン・カルティエ / シスター・メアリー・クラレンスを演じたウーピー・ゴールドバーグ(Whoopi Goldberg)は、1955年11月13日生まれニューヨーク出身の女優・コメディエンヌ・歌手です。愛称はウーピー。
同映画は8歳の頃から演劇の舞台に立ち、すでに『カラーパープル』(1985年)やアカデミー助演女優賞を受賞した不朽の名作『ゴースト/ニューヨークの幻』(1990年)などで頭角を現していたウーピーの人気を不動のものにしました。これまでにエミー賞、グラミー賞、アカデミー賞、トニー賞の4つの賞をすべて受賞している数少ないエンターテイナーの1人です。
ウーピーの現在!
彼女は現在、朝のラジオ番組『Wake Up With Whoopi』でメインパーソナリティーを務めているほか、2007年よりアメリカABCのトーク番組『The View』にてホストの一人としても活躍中。一時女優業からの引退を宣言していましたが、近年は声優や本人役での映画・テレビドラマ出演など少しずつ復帰している様子が伺え、2020年12月には以前から噂されていた『天使にラブ・ソングを…』第3弾の制作が「Disney+」より正式に発表されました。主演のウーピーももちろんデロリス役で帰ってくる予定です!
私生活では、3度の結婚歴があり最初の結婚で一人娘のアレックス・マーティン(女優)をもうけている。
マギー・スミス

シリーズを通して聖キャサリン修道院の院長を演じたマギー・スミスは、1934年12月28日生まれイギリス・エセックス州出身の女優です。オックスフォード大学の演劇科で芝居の基礎を学び、1956年にスクリーンデビューを果たしました。
これまでに映画『ミス・ブロディの青春』(1969年)でアカデミー主演女優賞を、『カリフォルニア・スイート』(1978年)ではアカデミー助演女優賞を受賞しているほか、数々の賞に輝く実力派!世界的大ヒットを記録した「ハリー・ポッター」シリーズのミネルバ・マクゴナガル先生としても有名ですよね。
マギー・スミスの現在!
世界的には映画女優というイメージが強いマギー・スミスですが、本国イギリスでは映画はもちろん舞台やテレビドラマなど様々な分野で活躍する名バイプレーヤーとしての地位を確立しています。近年はNHKでも全シリーズが放送された人気ドラマ『ダウントン・アビー』のメインキャストの一人、バイオレット・クローリー役でもお馴染みですね。
また2015年には自身が16年間主演を務めていた舞台の映画版『ミス・シェパードをお手本に』で舞台版同様、当たり役ミス・シェパードを演じました。85歳を過ぎた今でも現役で活動している名女優です。
私生活では、1967年に俳優のロバート・スティーブンスと結婚し後に俳優となったクリス・ラーキンとトビー・スティーブンスをもうけるも1974年に離婚。翌1975年、劇作家のビヴァリー・クロスと結婚しましたが1998年に死別しました。
キャシー・ナジミー

シリーズを通して陽気なシスター、メアリー・パトリックを演じたキャシー・ナジミー(Kathy Najimy)は、1957年2月6日生まれカリフォルニア州サンディエゴ出身(両親はレバノン移民)の女優です。『天使にラブソングを…』で一躍その名を知られるようになった彼女は同シリーズでの演技が評価され、1993年「アメリカン・コメディ・アワード」を受賞しました。
その後ベット・ミドラーやサラ・ジェシカ・パーカーと共演したファンタジー映画『ホーカス ポーカス』(1993年)もヒットしたことで人気を確立。また声優として参加していたテレビアニメ『キング・オブ・ザ・ヒル』では「アニメーションのアカデミー賞」といわれるアニー賞も受賞しています。
キャシーの現在!
コメディーセンス抜群のキャシーは、現在も映画やテレビドラマを中心に女優・声優として活躍中!2019年には『ホーカス ポーカス』の続編制作が発表され、25年以上もの時を経てオリジナルキャスト3人が勢揃いすることになりました!『ホーカス ポーカス2(原題)』は2021年秋にクランクインし、2022年「Disney+」より配信予定です。
私生活では、1995年にコメディ俳優兼歌手のダン・フィナーティと結婚し、翌1996年には長女が誕生しています。
ウェンディ・マッケナ
シリーズを通して内気でおとなしい性格だが非常に思いやりのある最年少シスター、メアリー・ロバート(歌唱シーンの吹き替えはアンドレア・ロビンソン)を演じたウェンディ・マッケナ(Wendy Makkena)は、1958年10月4日生まれニューヨーク州マンハッタン出身の女優です。母親はニューヨークで有名な占星術師。
8歳でハープを始め、10歳にはカーネギーホールでの演奏を経験、同年より名門ジュリアード音楽院でハープを学びました。またアメリカン・バレエ団NY校にも10年間在籍しダンスを専攻。しかし負傷のため演技へと転向し1982年、舞台女優としてデビューしました。
ウェンディの現在!
「天使にラブ・ソングを…」シリーズ出演以降は、NHK教育テレビでも放送された「I LOVE オリバー」ほか数多くのテレビドラマに出演。また近年ではラッセル・クロウ、ベン・アフレック共演の『消されたヘッドライン』(2009年)やトム・ハンクス出演の『幸せへのまわり道』(2019年)にキャスティングなど、現在でも映画やテレビドラマ、舞台と幅広い分野で活躍しています。
私生活では、1997年に結婚し子供を1人もうけています。
メアリー・ウィックス
シリーズを通して聖歌隊の指揮者で年配シスターのメアリー・ラザラス(吹き替え版ではメアリー・ラザロ)を演じたメアリー・ウィックス(Mary Wickes)は、1910年6月13日生まれミズーリ州セントルイス出身の女優です。セントルイス・ワシントン大学卒業後に女優活動をスタートさせ、1934年ブロードウェイデビュー。1930年代後半からは映画界にも活躍の幅を広げ、そこから徐々に知名度を上げていきました。
1950年代あたりからはテレビドラマにも進出。独特な声を活かしラジオドラマに出演したり声優としても活躍しました。またディズニーの『101匹わんちゃん』に登場するクルエラ・ド・ヴィルはメアリーがモチーフと言われており、同作のラジオ版ではクルエラ役を演じたことも。(当時50代のメアリーがクルエラの衣装を着用した写真も存在するという)。
晩年は壮絶な闘病生活をおくりながらも女優魂で『ノートルダムの鐘』(1996年)のラヴァーン役の声優を務めました。同作が彼女の遺作となりましたが、完成前の1995年にメアリーが亡くなったことから、一部分はジェーン・ウィザーズの声となっています。2004年には功績が称えられ地元セントルイスのウォーク・オブ・フェイムにその名が刻まれました。
ローリン・ヒル

『天使にラブソングを2』から登場するデロリスの母校・聖フランシス高校の生徒で歌手になる夢を母親から否定され、思い悩んでいるクラスの中心的な女の子・リタ・ルイス・ワトソンを演じたローリン・ヒル(Lauryn Hill)は、1975年5月26日生まれニュージャージー州サウスオレンジ出身のR&B歌手・ラッパー・女優です。
伝説のヒップホップグループ「フージーズ」誕生!

幼い頃から教会で歌い、子役としてテレビドラマなどで活躍していたローリンは1988年、ワイクリフ・ジョンと彼の従兄弟・プラズと共に今もなお根強いファンを持つヒップホップ グループ「フージーズ(The Fugees)」を結成しました。
フージーズがレコード会社と契約を結んだのは1992年。しかしローリンが一躍注目されるようになったのは同じ頃出演した『天使にラブソングを2』(1993年)でした。同映画で魅せた圧倒的な歌唱力に彼女が持つ天性の才能を誰もが感じたことでしょう。そして1994年、晴れてフージーズのボーカルとして歌手デビューを果たすのです!

ファースト・アルバムこそパッとしませんでしたが、1996年に発表された2ndアルバム『ザ・スコア』で遂に全米アルバム・チャート1位を獲得。セールスは1,800万枚を突破し、1996年最も売り上げたアルバムの1つとして記録されました。また翌年のグラミー賞において「ベストアルバム賞」「ベストR&Bグループ賞」の2部門に輝くなど世界中から高い評価を受けます。
ヒップホップを中心に様々な要素を取り入れたフージーズの音楽スタイルは世界中から支持され、絶大な人気を誇りました。しかし1997年以降はローリンがボブ・マーリーの息子のローアン・マーリーと交際し妊娠を期にソロ活動へと移行したことで、グループは事実上活動休止。

そして1998年、産休中に曲を書き始めたことがキッカケで制作が本格化したという伝説のファースト・ソロ・アルバム『ミスエデュケーション』を発表するのです。同アルバムは瞬く間に全世界で1,800万枚を売り上げ、その音楽的才能と彼女が持つカリスマ性からファッションや生き方までも注目される唯一無二のスーパースターとなりました。
ローリンの現在!

90年代後半のR&B/HIP-HOPシーンに絶大な影響を与えたローリンですが、現在に至るまでファースト・アルバム『ミスエデュケーション』が傑作にして唯一のソロ・オリジナル・アルバムとなっています。2002年には突如アコースティック・ギターを中心に構成されたライブ・アルバム『MTVアンプラグド』を発表。
2004年からは一時的なフージーズ再結成により再び表舞台への復帰が期待されましたが、数少ないライヴを除けば仕事量を減らしながらマイペースに活動している印象です。
近年は2021年8月6日にリリースされたヒップホップアーティスト・NAS(ナズ)の14枚目の新作アルバム『King’s Disease II』へのゲスト参加が最新の音楽活動!
私生活について

結婚はしていませんがローアン・マーリーとの間に5人の子供がいます。2011年、別の男性との間に男の子を出産。2017年には長男のジオンにも子供が生まれたことから41歳にしてお祖母ちゃんとなりました。
相変わらずスローペースなキャリアを築くローリン。私たちも気長にフージーズ、そして彼女自身のオリジナル・アルバムを待ち続けたいものですね。再びミュージックシーンの第一線に戻ってきてくれることを信じて期待しましょう。(ちなみにソロアルバムに収録されている「To Zion」はアルバム制作中に誕生した第一子ジオンについて歌った曲)。
ライアン・トビー

『天使にラブ・ソングを2』でリタたちのクラスメイトおよび聖歌隊では初めこそ大きな声を発することが出来なかったが、デロリスの特訓によりソロパートを務めるまでに成長した実はかなりホイッスルボイスなウェスリー・グレン・"アマール"・ジェームズを演じたライアン・トビー(Ryan Toby)は、1978年11月26日生まれニュージャージー州ウィリングボロ出身のソングライター・俳優・プロデューサーです。
映画内でメインボーカルを務めた「Oh Happy Day」は物語に強烈なインパクトを与える名シーンでしたね。同映画をきっかけに活躍の場が広がり、ウィル・スミスの大ヒットシングル「Miami」や同曲を含むアルバム『Big Willie Style 』の楽曲制作に関わるなど、彼の音楽的才能への評価は新人時代から非常に高いものがありました。
ウィル・スミスのプロジェクトを成功へと導いた後、1999年にロビー・パードロ、クラウデット・オーティッツと共に3人組R&B/ヒップ・ホップ・ユニット、シティー・ハイ(City High)を結成(1999年~2003年)。2001年にはデビュー・アルバムをリリースし、同アルバムはグラミー賞にノミネートされるなど高い評価を受けました。約2年にも及ぶツアーを終えたのち、アッシャーのモンスターアルバム「Confessions」へ複数の楽曲を提供したことでソングライターとしても再び注目されます。
ライアンの現在!
シティー・ハイの活動休止後、ソロアーティストとしてはもちろん、ソングライター、プロデュース業、そして地元の音楽学校で講師を務めるなど現在でも音楽分野において幅広く活躍中。私生活では、2004年シティ・ハイのメンバーだったクラウデット・オーティッツと結婚するも2007年に離婚しています。
ジェニファー・ラブ・ヒューイット

『天使にラブソングを2』でリタやウェスリーのクラスメイト、マーガレットを演じたジェニファー・ラブ・ヒューイット(Jennifer Love Hewitt)は、1979年2月21日生まれテキサス州出身の女優・歌手です。
幼い頃からキャリアをスタートさせ、10歳で20本近いテレビCMに登場。1991年、ディズニーチャンネルの『Kids Incorporated』に出演したことで人気を集めました。『天使にラブソングを2』でさらに知名度を上げると、第2シーズンから出演したドラマ『サンフランシスコの空の下』のサラ・リーヴス役で一躍人気女優の仲間入りを果たすのです。

そして1997年、主演したホラー映画『ラストサマー』の世界的な大ヒットによりテレビスターから一気にハリウッドスターへと変貌を遂げ、彼女の人気を決定づけました。

その後も続編『ラストサマー2』や『待ちきれなくて…』など数多くの青春映画でヒロインを務め、ティーンエージャーのアイドル的存在に!2002年にはアクション映画『タキシード』でジャッキー・チェンと共演し、同映画も大ヒットしましたね。
歌手として

ジェニファーの現在!

近年では映画のみならず再びテレビドラマにも復帰し、アメリカで2005年から2010年にかけて全5シーズンが放送された『ゴースト 〜天国からのささやき』では特殊な能力(霊能力)を持つ主人公を好演し人気を博しました。現在は2018年から放送されているドラマ『9-1-1: LA救命最前線』にメインキャストの1人としてレギュラー出演中!
私生活では華麗なる恋愛遍歴を見せた後、2012年3月にドラマ「クライアント・リスト」で共演したブライアン・ハリセイと交際をスタートさせ、6月には婚約と第一子妊娠を発表。翌2013年秋に結婚し、11月娘を出産しました。2015年には第二子となる息子が誕生しています。