冨樫義弘の連載デビュー作、「てんで性悪キューピッド」を覚えている?

冨樫義弘の連載デビュー作、「てんで性悪キューピッド」を覚えている?

幽遊白書、ハンターハンターでおなじみの冨樫義弘さん。週刊少年ジャンプの初連載作品はちょっとエッチなラブコメ漫画でした。ストーリーなどを振り返ってみましょう。


「てんで性悪キューピット」の連載時期

「てんで性悪キューピット」は週刊少年ジャンプ、1989年32号から1990年13号まで連載されていました。ジャンプコミックスは全4巻なので、ジャンプ連載作品の中ではかなり短いほうですね。

連載終了した1990年の暮れに大ヒット作「幽☆遊☆白書」が連載スタートしているので、決して評判が悪くて連載終了したのではないのかもしれません。(これについては後半でも詳しく)

コミックス4巻という短い作品ですが、人気作家の作品ということからかワイド版(全3巻)、文庫版(全2巻)も発売されています。

現在はデジタルでも購入することができますよ。

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デジタル版で読みたい方はこちら。全4巻なので買いやすいですよね。

「てんで性悪キューピット」はどんなお話?

鯉昇 竜次(こいのぼり りゅうじ)は極道一家の跡取り息子。本来は極道の跡を継がなくてはいけないのですが、本人に全くその気はありません。それどころか、妖精などメルヘンな世界に憧れるピュアな性格だったんです。しかも、デリカシーのない姉妹の姿を見て育ったので実際の女性に全く興味がありませんでした。

妖精が好きで理想の妖精の絵を描いているような男の子でした。ピュアというよりオタクというかちょっとやばい感じの主人公ですよね。

家族とはそりが合わないのでしょっちゅう家出をしているのですが、ある日家出をしたときに水浴びしている女の子に出会います。一瞬妖精のようで心惹かれる竜次でしたが、その女の子聖まりあは羽根だけでなく、角としっぽもある悪魔だったのです。


竜次の父、竜蔵は100人の女と関係があったほどの女好きで竜次の姉妹もすべて母親が違います。竜蔵は竜次のふがいなさに困っていました。そして一人前の男に、一人前のスケベにするために、スケベの家庭教師としてまりあを同居させます。

まりあは竜次と一緒に生活することになり、竜次の中学校にも編入することに。もちろんその際は悪魔だということは隠しています。意外に成績優秀で可愛いので学校一の人気者に。そのことで竜次の生活はますますかき乱されていくのでした。

「てんで性悪キューピット」は、2人を中心にしたドタバタラブコメディです。まりあは悪魔の中では下等悪魔で、人間の影響を受けやすいという特徴があります。元々悪魔にしては邪気がない存在だったので、悪魔というより小悪魔という感じですね。

設定もなかなかぶっ飛んでいますが、もう1つの特徴は露出が多いことですね。週刊少年ジャンプには必ずちょっとエッチな漫画がありますが「てんで性悪キューピット」もその部類でした。

まりあは悪魔なので羞恥心がちょっと人間とは違うのか、下着や裸を見せても平然としているという設定なので裸がよく出ているのでした。

「てんで性悪キューピット」の結末は?

「てんで性悪キューピット」は基本的に1話完結のコメディでしたが、後半は初キスの話などちょっとシリアスな路線に入ってきます。コメディ要素が減って感傷的な話が増えてくるんですね。

そしてラストのエピソードでは、まりあの魔界での恋人が登場します。え?魔界での恋人?いたの?とまずびっくりしますよね。

まりあは魔界に帰らなくてはいけなくなります。そして竜次はまりあの記憶を消されてしまい、元の生活に戻ります。

一方、まりあは竜次と過ごした日々で変わってしまい、魔界に帰れなくなってしまいました。それでも竜次の家にも戻れません。

そして数年後2人は再び出会います。竜次はまりあのことを忘れていたのですが、潜在的な記憶が残っていたのかずっとまりあの絵を描き続けていたのでした。

最初はかなりドタバタしたコメディだったのですが後半からラブの要素が強くなり、最後はちょっと感動的なストーリーで幕を閉じたのでした。

作者にとっては消したい過去の作品?

あらすじを読んでも分かる通り、「てんで性悪キューピット」は冨樫義弘さんの他の作品「幽☆遊☆白書」や「レベルE」、「ハンターハンター」とはちょっと感じが違いますよね。「幽☆遊☆白書」の最初の2巻、幽助が生き返るまでのお話とは少しノリが似ているかもしれません。だから元々はこういう軽いお話が好きだったのかな?と思っていたのですが実はそうでもないらしいです。

連載当時、それなりに人気はあったのですが早期で連載を終了しています。スタッフによると「あの作品はなかったことにしている」らしいです。

冨樫先生本人も「ウ冠の富樫さんの作品」などと表現されています(本当はワ冠)。やはりご本人は幽白やハンターハンターの後半のような複雑な漫画ちょっとダークな漫画がお好きなんでしょうね。(題材は悪魔なのでその片鱗が見える気もしますが)

先生が乗って描いていたら本当はもっと長い連載になっていたのかもしれませんね。まあ、そのあとに有名作品を2つも生み出しているのですから、これでよかったのかもしれませんが。

冨樫先生の作品が好きな方にはちょっとイメージが違う漫画ではありますが、新たな一面を知れる作品でもありますよ。

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