「デートカー」の流行時はバブル真っ盛り!!
今となっては遥か昔となってしまった「バブル」と呼ばれた時代。巷ではワンレン・ボディコンの女性たちがディスコに繰り出し、テレビでは「新人類」「24時間戦えますか」といった単語が踊っていました。高学歴・高収入・高身長の「三高」の男性がもてはやされたのもこの頃で、ゴッホの絵画「ひまわり」が53億円で取引されるなど、今とは比較にならないほど即物的な価値観が世間を覆っていました。
良くも悪くも金回りが良かったバブル期ですが、当時「デートカー」なるものが流行していたのを覚えていますでしょうか?

ショルダーフォンのイメージ
そもそも「デートカー」って何だっけ?
現在では耳慣れない「デートカー」という単語。これは当時「デートをする際に最適」とされていたスタイリッシュな車のことであり、オシャレなデートに憧れていた男女にとって憧れの的でした。そのため、女性にモテたい男性はこぞってデートカーを買い求め、お目当ての女性を射止めるためお金を惜しみなく注ぎ込むケースが続出。前述の通り「三高」が男性のステータスとしてもてはやされていたバブル期ですが、デートカーについても、そんな男性のステータスの一種として扱われていました。

「デートカー」のイメージ
スポーツカーを運転する人のイラスト(カップル) | かわいいフリー素材集 いらすとや
【デートカー動画】を製作しました!
今回、人気を集めたデートカーを題材に【デートカー動画】を製作しました。タイトルは「一世風靡した青春のデートカーたち~スケベノブに漂うバブルの残り香~」です。
約5分間の動画に登場するのは、本稿でも取り扱う車種ばかりです。また、本稿の目玉特集である通称・スケベノブについても、”色気たっぷり”にご紹介しております。
かつては憧れの対象であり、ステータスのひとつでもあったデートカー。動画は、まるであの頃の”残り香”が漂ってくるような内容となっております。是非、ご覧ください。
人気車種はプレリュード、ソアラ、シルビア!!
女性にモテたい一心で当時の男性が買い求めたデートカーですが、その中でも特に人気の車種が存在しました。ここでは、その中から3車種を取り上げてみたいと思います。
ホンダ「プレリュード」
まずご紹介するのはホンダ「プレリュード」。1978年から2001年にかけて販売されたクーペ型の車で、手ごろな価格から人気を集めました。バブル期に人気を博したのは1982年から1987年にかけて販売されていた2代目プレリュードで、その繊細なスタイリングは女性の憧れの的に。デートカーを代表する存在として君臨していました。
また、助手席を倒すための「リクライニングノブ」が運転席側にも付いており、運転席に座る男性が助手席に座る女性のシートを簡単に倒すことが出来る仕様が話題に。当時これは「スケベノブ」と呼ばれ、この仕様がプレリュードをデートカーたらしめた理由といっても過言ではありません。

ホンダ「プレリュード」(ボディ)

(インパネ)
トヨタ「ソアラ」
1981年から2005年にかけて販売された高級クーペ、トヨタ「ソアラ」。その初代および2代目が販売された1981年から1991年にかけて、当時のハイソカーブームの波に乗りトヨタの人気車種のひとつとして君臨していました。特に初代ソアラは、その曲線美からオシャレなスポーツクーペの代表格に。当時「女子大生ホイホイ」と呼ばれるほどに、ナンパなどでも良く利用されていました。

(ボディ)

(インパネ)
日産「シルビア」
1965年から2002年にかけて販売されていたクーペ型の自動車、日産「シルビア」。歴史の長い車種ですが、デートカーとして注目を集めたのは1988年から1993年にかけて販売されていた「シルビア S13型」で、その近未来的なシルエットから高い女性人気を誇りました。デートカーの雄として君臨していたホンダ「プレリュード」のライバルであっただけでなく、当時希少となっていたFR車(後輪駆動車)であったことから、走り屋にも人気を博していました。

日産「シルビア」(ボディ)

(インパネ)
90年代には「走るラブホ」S-MXも登場!!
上記の3車種がバブル期を席巻した後、1996年にホンダからトールワゴン型の「S-MX(エスエムエックス)」が登場しました。このS-MXは「恋愛仕様」というキャッチコピーで売り出され、「運転席と助手席がくっついている」「フルフラットにするとカップルで寝転がれる」「フルフラットにすると、枕元にティッシュ箱を収納できるグローブボックスがある」など、露骨にカーセックスを連想させる仕様が話題に。「走るラブホ」「動くモーテル」「SM-SEX」と揶揄されるほどに、エロいイメージが浸透しました。そのためか、普通に車中泊をしたいという層からは不評で、販売台数は失速。2002年には生産終了となってしまいました。
ホンダ「S-MX」

ホンダ「S-MX」(ボディ)

(リアシート)


みんなの「デートカー」体験談
夏の夕暮れ、インテグラの サンルーフ全開、窓も全開で 知り合って間もない女性と ドライブ中、対向車のトラックから噴射された排ガスをジャストミートでくらい車内は、排ガスまみれで最悪に
https://www.facebook.com/MiddleEdge.Japan/posts/ミドルエッジ_Facebook / Kenichi Iwashita様のコメント
エッチ専用!? 走るラブホ【S-MX】のコピーが徹底した“恋愛仕様”で面白い - Middle Edge(ミドルエッジ)
バブル時代はソアラで六本木に行けば簡単に女子大生をナンパできた。 そのことからソアラは「女子大生ホイホイ」とも呼ばれていた。
https://middle-edge.jp/articles/t0ogC「プレリュード」「ソアラ」「シルビア」等、かつての「デートカー」を振り返る!-あの頃、男たちはモテるために車を買った- - Middle Edge(ミドルエッジ)
成功した?女性を落とす際の『スケベノブ』の使い方はコレだ!!
先ほどホンダ・プレリュードの項でご紹介した「スケベノブ」。他のデートカーと一線を画す仕様として、バブル期に青春時代を過ごした方にとっては伝説の仕様として語り継がれています。
このスケベノブですが、普通であれば「助手席に人が乗り込む際に、運転手が気を利かせて席をリクライニングさせる機能」と解釈すべきものでしょうが、一方で「助手席の女性と速やかに行為に及びたい男性」にとっては、スケベノブは「助手席をスムーズに押し倒すための仕様」に早変わり。開発者の元々の意図は知る由もありませんが、デート中に車内で良い雰囲気になったとき、勢いに任せて行為を成功させることの出来る神仕様となったのです。
また、プレリュードに乗る男性とデートする女性にとっても、スケベノブの存在はある程度知られており、スケベノブを使用して助手席が押し倒されるのを暗黙の了解として乗車していた感もあります。このように、スケベノブはデートを通じてスムーズに仲を深めるための仕様として男女ともに認知されていました。
ホンダ「プレリュード」

ホンダ(HO) プレリュード XX 5MT

助手席(画面右)に見えるリクライニングノブ(通称:スケベノブ)

スケベノブ(拡大)

別車両の助手席にあるスケベノブ

スケベノブ(拡大)
「デートカー」はとっくに死語!?現在は一部の著名人が××で使用中!
バブル期に「デートカー」という言葉が流行してから早30年余り。その間、若者の車離れが進み、デートのためにステータスの高い車を買い求める人は減少しました。しかしその一方で、著名人の間では「車を使った逢瀬」が、時折話題となることがあります。
例えばイケメン俳優として知られるH・Rは、自身のインスタグラムにコメントを送ってくれたファンと不倫を行い、その行為は彼の愛車である4WDの中で行われていたことが話題に。「4WD不倫」として、世間を騒がせました。また女子アナウンサーのA・Yは、番組プロデューサーとの既婚者同士のダブル不倫が話題に。竹林に車を停車させ、停車中に行為に及んでいたとスクープされ「竹林不倫」という言葉が週刊誌等で踊りました。
このように、かつてのデートカーとは違った形で車は未だに使用されており、時には著名人がお騒がせしてしまうこともあります。皆さんは、車内で青春を謳歌したことがありますでしょうか?

竹やぶのイメージ
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