まんがイソップ物語
放送期間-1983年10月10日~12月23日
放送時間-毎週月曜~金曜19:15~19:30
話数-全52話
放送局-テレビ東京、日本アニメーション
3位「嘘つきの羊飼い」
羊飼いの少年が森の中で羊の世話をしていました。
しかし少年は羊の世話をするだけの毎日が退屈になり「気晴らしに何かないかな」と考えるようになりました。
ある日、いつものように森の中で羊の世話をしていると
主人が「もし、狼が羊の群れを襲いに来たらすぐに助けを呼びなさい。村人たちが狼を追い払うから」と言っていたことを思い出し、気晴らしになりそうなことを思いつきます。
少年の思いついた気晴らしとは、「狼だ!」と思いっきり叫び村へ走っていくこと。
そうすると叫び声を聞いた村人は大急ぎで牧草地にやってきます。
そんな村人たちを見て少年は大笑い。
その後も少年は何日も「狼だ!」と叫び、村人が少年を助けに走ってくるけれど狼はいない…
少年はそんな村人を見て笑う…ということを繰り返します。
そんなある日、少年の前に本当に狼が現れ羊の群れに襲いかかりました。
少年は「狼だ!」と村人に助けを求めますが、村人たちは「もう騙されないぞ」と誰も助けに行きません。
そして狼は羊をたくさん殺し、森へ帰っていきました。
「嘘ばかりついていると誰からも信用してもらえなくなる。日頃から正直に生きていれば必要な時に誰かの助けを得ることができる。」というお話です。
このお話は絵本などでは「羊飼いと狼」「オオカミ少年」というタイトルの場合もあります。
2位「金の卵を産むニワトリ」
一羽のニワトリを飼っているとても貧しい男がいました。
ある日、男の飼っているニワトリが金の卵を産みます。
男は驚きましたが、その後もニワトリは毎日1日に1個だけ金の卵を産むので男は金の卵を売り次第にお金持ちになりました。
しかし、次第に男は「もっとお金持ちになりたい!」とニワトリが一日に1個しか金の卵を生んでくれないことに物足りなさを感じ始めます。
ある日男は、「ニワトリのお腹の中には金塊が詰まっているのでは?」と考えました。
そして「ニワトリを殺してお腹を切り裂こう!そうすれば一度にたくさんの金を手に入れる事ができる」と男はニワトリのお腹を切り裂きます。
ところがニワトリのお腹の中には金塊はなく、金の卵を生んでくれるニワトリまで死なせてしまいました。
金の卵を生むニワトリがいなくなってしまった男はその後、元の貧乏暮らしに戻りました。
「大きな利益をだすために欲張りすぎると、利益を生み出す資源まで失う。」という教訓のお話です。

イソップのおはなし
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1位「アリとキリギリス」
「まんがイソップ物語」の第一話「アリとキリギリス」は、テレビアニメだけでなく絵本などで知っている人も多いのではないでしょうか?
夏の間、蟻は厳しい冬を越すため食料を蓄えようとせっせと働いていました。
そんなアリの様子を見たキリギリスは「ここには食べ物がたくさんあるのだからお腹が空いたらそのへんにあるものを食べればいいじゃないか。そしてあとは楽しく歌を歌って遊べばいい」と言います。
アリは「今は夏だから食べ物があるけれど、冬になれば食べ物はなくなる、今のうちに働かなければあとで困るよ」とキリギリスに忠告します。
しかしキリギリスは「冬の事は冬がきてから考えればいい」と笑いながらアリをを馬鹿にします。
そして冬。
キリギリスは住む場所も、冬を越せるほどの食料の蓄えもありません。
困り果てたキリギリスは、最後に散々バカにしたアリの元へ食料を分け貰いにいきました。
しかし…アリは「夏の間に歌っていたのだから、冬は踊っていたらどうだい?」と言い食料を渡すことを拒否しました。
キリギリスはそのまま食べるものがなく飢えて死んでしまいます。
このお話は「将来の危機への蓄えを怠ると後で痛い目にあいますよ」という意味です。
「まんがイソップ物語」の第一話が「アリとキリギリス」だったことや、絵本などで知っていた人も多く、また最後に「アリはキリギリスを助けないのでキリギリスが死んだ…」という衝撃から記憶に残っている人は多いようですね。

ありときりぎりす (よい子とママのアニメ絵本 3 イソップものがたり 3)
ありときりぎりす (よい子とママのアニメ絵本 3 イソップものがたり 3) | イソップ, 平田 昭吾 |本 | 通販 | Amazon
大人になってから見るとより考えさせられるお話
「イソップ物語」には、その他にも「ウサギとカメ」「北風と太陽」など有名な作品が多く放送されていました。
面白い話から残虐なもの、怖い話まであり子供向けとはいえ、話の中に教訓が含まれているため大人でも「なるほど」と考えさせられるような作品が多くありますね。