【80’s UKチャート】ワンヒットワンダラー~懐かしの一発屋

【80’s UKチャート】ワンヒットワンダラー~懐かしの一発屋

80年代のUK音楽シーンといえば、ニューウェーブ!濃いめのメーキャップで中性的な魅力全開のメンバーたちから構成されるグループ全盛の時代。90年代にもその人気が続いたアーティストもたくさんいますが、残念ながら一曲で消えてしまったアーティストたちも。今回は80‘s UKチャートで輝いたワンヒットワンダラーたちをご紹介します。


ジョニー・へイツ・ジャズ(Johnny Hates Jazz)

1986年にデビュー。ロンドンを拠点に活躍したポップバンド。結成当時のメンバーは、メインボーカルのクラーク・ダッチェラー(Clark Datchler)、ベースのマイク・ノシート( Mike Nocito)、キーボードのカルヴィン・ヘイズ(Calvin Hayes)の3人。1987年にレコード会社を移籍してリリースした『Shuttered Dreams』が全英シングルチャート5位にランクイン。同曲収録のファーストアルバム『Turn Back the Clock』も400万枚のセールスを記録し、全英アルバムチャートで堂々1位に輝き、一躍注目の的になりました。しかし1988年にクラークが脱退、カルヴィンが事故で音楽活動休止となり、最終的にはバンドは解散することに。2007年にカルヴィンとマイクの2人が新ボーカリストを迎えて再結成。2009年にはクラークも復帰してアルバム制作やライブ活動を開始しましたが、2010年にはカルヴィンが脱退して、現在はクラークとマイクの二人が同バンド名で音楽活動を続けています。彼らの楽曲『I don't want to be a hero』は長山洋子『反逆のヒーロー』としてカバーし、大ヒットしました。

バルティモラ(Baltimora)

1985年にリリースされた『Tarzan Boy』はイギリスをはじめ、ヨーロッパ諸国で大ヒット。86年には同曲が全米チャートにも最高13位にランクインし、バルティモラは世界の音楽シーンに躍り出ました。イタリアのダンス音楽グループ・バルティモラは80年代を代表する「一発屋」と称されることが多いようですが、母国イタリアをはじめ、ヨーロッパの国々では他にもいくつかのヒット曲を生み出しています。『Tarzan Boy』以降はヒット曲には恵まれずに87年にバンドは解散。しかし、『Tarzan Boy』はテレビCMや映画の挿入歌として使用されることが多いので、80年代以降に生まれた世代からも親しまれています。

マーズ(M|A|R|R|S)

M|A|R|R|Sは、オルタナティブロックグループのA.R.ケイン(A.R. Kane)とエレクトロニックグループのカラーボックス(Colourbox)という二つのグループが結成したダンス音楽プロジェクト。1987年リリースの『Pump Up the Volume』は全英チャート1位を記録した他、世界中で大ヒット。そのユニークなサウンドとMVは一世を風靡しました。この楽曲はメンバー全員が集まってレコーディングは行わず、グループごとに自分達のサウンドを録音し、意見交換しながら融合して出来上がった作品だといいます。残念ながら、この楽曲制作以降はM|A|R|R|Sとして音楽活動は行わず、正真正銘の一発屋となりました。彼らの創り出す個性あふれるサウンドをもっと聴きたかったと思うミドルエッジ世代も多いのではないでしょうか。

ザ・ヴェイパーズ(The Vapors)

イギリスのパワーポップバンドとして1978年に結成したザ・ヴェイパーズは、1980年にリリースした『Turning Japanese』が全英チャート3位にランクインする大ヒット曲となり、注目を浴びました。楽曲はともかく、MVの評価は大きく分かれるところだと思います。この楽曲がヒットした当時は、「外国人はかなり間違った日本人感を持っているんだ」と愕然としたミドルエッジ世代も多いのでは。81年に一度は解散したものの30余年の歳月を経て2016年に再結成を果たし、現在ではデビュー当時とは総入れ替えとなったメンバーで音楽活動を行い、2017年には『Turning Japanese』を再リリースしています。

マレー・ヘッド(Murray Head)

『One Night in Bangkok』は、70年代の音楽シーンを席巻したスウェーデン発の人気グループABBAのメンバー、ベニー・アンダーソン(Benny Andersson)とビョルン・ウルヴァース(Björn Ulvaeus)が作曲を手掛けて話題になったミュージカル『チェス(Chess)』から1984年にシングルリリースされた楽曲。イギリスで俳優兼歌手としてて活躍するマレー・ヘッドが歌う軽快なポップスは、全米チャート3位、全英チャートでは12位という大ヒットになりました。この楽曲は現在に至るまで世界中の多くのアーティストたちにカバーされ、そのキャッチーなメロディーが世代を越えて多くの人々に口ずさまれています。

まとめ

80‘sのUK音楽シーンには、2、3曲ヒット曲が続いて、その後はパッとしなかったというアーティストもたくさんいます。そして80‘s、90’sと長く一線で活躍して天国へと旅立ってしまったアーティストも。ラジオから流れる懐かしい歌声に、青春時代を懐かしく思い浮かべるとともに、今はミュージックシーンから消えてしまっているアーティストたちのことも思い浮かべてみてください。

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