片平なぎさ
誰が何と言おうと、片平なぎさは美人である!美しい。しかもテレビで見る限りにおいてではありますが、なんか、とても良い人。そんな印象。私見ではありますが、それは間違いない!強く、強く、そう思うんですよ。
そんな片平なぎさは、1959年東京生まれです。

片平なぎさ
15歳でデビューして、60歳を過ぎても第一線で活躍しているというのは凄いことです。しかし、それは納得。嫌味がないというか、気取りがないというか、彼女は好感度バツグンですもんね。
そんな片平なぎさのデビューは1975年。アイドル歌手として「純愛」という曲で華々しく登場しました。

純愛
3枚目のシングル「美しい契り」で、同年の第17回日本レコード大賞新人賞を獲得。
アイドル歌手としての成功を約束されたかのように思えましたが、本人は歌がキライだったそうで役者の道を志すようになります。
この選択が良かった。この選択が後に「2時間ドラマの女王」と呼ばれることになり、女優として独自の地位を築くことになるんですよ。
スチュワーデス物語
片平なぎさの女優としてのデビューは、歌手と同じく1975年。映画「青い山脈」でした。所属していたホリプロが山口百恵二世として期待していたというだけのことはあって相手役は三浦友和。いや、何もそこまで、と思わなくもありませんが、まぁ、それだけホリプロも力を入れていたんですね。

青い山脈
歌手としては3年で見切りをつけ、彼女は女優に専念していくことになります。そして1983年、片平なぎさは女優としての存在感を示します。そうです。「スチュワーデス物語」です。
テレビドラマ「スチュワーデス物語」での片平なぎさの存在感は圧倒的でした。どうしちゃたの?と誰もがその変貌ぶりに驚いたものです。
もっとも主役の堀ちえみ、風間杜夫をはじめ出演者全員が尋常ではありませんでしたけどね。狂気。いや、凶器か。ドラマ自体が危険でした。「スチュワーデス物語」は大きな話題となり、これによって女優としての片平なぎさも世間一般に認知されることになりました。
日本テレビ系
70年代後半から2時間ドラマが作られるようになり、80年代に入ると各局こぞって制作するようになります。気が付けば、そう、まさしく気が付けば、その中心に片平なぎさがいたんですよね。
単発ものですが1982年には日本テレビ系の「木曜ゴールデンドラマ」において「殺意の家」で早くも2時間ドラマの主演を演じています。
しかし、まぁ、日本テレビ系の2時間ドラマと言えば、それはもう「火曜サスペンス劇場」でしょう。そこで片平なぎさは「小京都ミステリー」というシリーズものに主演し、女優としての地位を不動のものにしました。
相手役は「2時間ドラマの帝王」の異名をとる船越英一郎。押しの強い演技の船越英一郎と自然体と言うか、軽い感じの片平なぎさ。このコンビが人気となって、1989年1月24日~2001年10月9日まで全30作品が作られました。
フジテレビ系
「小京都ミステリー」シリーズと並んで片平なぎさの代表作となる2時間ドラマは、1992年から始まったフジテレビの「山村美紗サスペンス 赤い霊柩車シリーズ」でしょうね。
このシリーズは、第1作が「金曜ドラマシアター」、第2作から第20作「金曜エンタテイメント」、第21作から第33作「金曜プレステージ」、第34作「赤と黒のゲキジョー」、そして第35作から第37作までが「金曜プレミアム」と、フジテレビの2時間ドラマ枠を渡り歩いているというレジェンド・ドラマです。
2019年10月改編で金曜日の2時間ドラマ枠がなくなってしまったことで「赤い霊柩車シリーズ」の今後が危ぶまれています。が、人気シリーズですから、きっと制作してくれるでしょう。
相手役の婚約者を第1作で美木良介、第2作で国広富之が演じ、第3作以降は神田正輝が演じています。しかし、このシリーズは婚約者よりも片平なぎさと同じ会社の専務役の大村崑がイイですよ。コテコテの大阪人といいますか、とぼけていながらも実に存在感のある役を演じていますからね。
テレビ朝日系
テレビ朝日系の「土曜ワイド劇場」で1995年から1998年まで続いたのが「子づくり旅行シリーズ」。なんか意味深なタイトルですな。
タイトルから察することが出来るように、このシリーズの片平なぎさは結婚しとります。結婚7年、子供なし。で、各地に子づくり旅行に出かけては事件に遭遇するというわけです。
で、羨ましいご主人役は、松村雄基が勤めています。
が、このシリーズ動画が見当たりません。代わりと言っては何ですが、1986年の「京都不倫旅行殺人事件」を覗いてみましょう。
「土曜ワイド劇場」には1981年の『江戸川乱歩の「幽鬼の塔」 五重塔の美女』に始まり合計50本もの作品に出演しています。「子づくり旅行」シリーズ以外にも主役を務めたシリーズものもに「変装婦警の事件簿」「ショカツの女」があります。
2007年から始まった「ショカツの女」なんて、「土曜ワイド劇場」がなくなる2017年まで続いていました。このシリーズもまた復活してほしいものですよ。
テレビ東京系
単発特番ではありますが、テレビ東京系の2時間ドラマで初出演にして主役を演じた作品は1992年の「プレイガール'92 嵐を呼ぶハイレグ軍団 黒真珠殺人事件」でした。
テレビドラマ「プレイガール」といえば、東京12チャンネル(現:テレビ東京)で1969年4月7日から1976年3月29日まで全287話制作されたあの番組。主演はオネエこと沢村たまき。その沢村たまき、「プレイガール'92 嵐を呼ぶハイレグ軍団 黒真珠殺人事件」にも出てます。これは、オールドファンにも嬉しい番組でした。
「嵐を呼ぶハイレグ軍団」なのですが、ハイレグになるのは中村綾、高野敦子、青山知可子で、肝心の片平なぎさには残念ながらそのようなシーンはありません。
あ、因みに片平なぎさはテレビ、映画を問わず1度もヌードにはなっていないです。
テレビ東京の2時間ドラマ枠であった「水曜ミステリー9」には2007年に「黒い骨」で登場。この枠がなくなる2015年まで5本の作品で主役を務めました。
TBS系
TBS系の2時間ドラマ「月曜ドラマスペシャル」で初めて主演を務めたのは1996年の「運命岬に立つ女」ですね。その後「月曜ドラマスペシャル」は「月曜ミステリー劇場」「月曜ゴールデン」「月曜名作劇場」と名前を変えてゆき2019年3月でこの枠はなくなります。
この月曜2時間ドラマ枠において「運命岬に立つ女」以降の出演作は、1997年から始まった「ブライダルコーディネーターの事件簿」「カードGメン・小早川茜」「恋する京女将 音姫千尋の事件簿シリーズ」「ご近所探偵・五月野さつき」「ヤメ刑探偵 加賀美塔子シリーズ 」、そして2017年まで続いた「あんみつ検事の捜査ファイル」と全てシリーズものとなっています。「2時間ドラマの女王」流石の貫禄ですね。
5大基幹局全ての2時間ミステリードラマ枠で主演を演じるという快挙を成し遂げた片平なぎさ。しかも、どの局でもシリーズものをやっているというのは驚きです。勿論、ここで紹介しきれていないシリーズもの、単発ものもあります。何より2時間ドラマ以外の出演作がこれまた多数あるのは皆さんご存じの通り。ホントにスゴイです。
近年各局で2時間ドラマ枠が次々に無くなってしまったのはさみしい限りですが、また新たな形で復活してくれることを期待しています。その際の主演は是非とも片平なぎさと船越英一郎のコンビでお願いしたいものです。