どんどん消えていく接続端子! 初代プレイステーションの型番ごとの違いです。

どんどん消えていく接続端子! 初代プレイステーションの型番ごとの違いです。

最初のプレイステーション、いわゆる初代プレステは1994年12月3日に発売されました。以降、改良ごとに型番が変わり、最後のSCPH-100(PS one)は9番目になります。その改良でわかりやすいのは接続端子でした。型番が新しくなるごとに、これが消えていくんです! そんな初代プレステたちの移り変わりをご紹介します。


「あれ? ぼくのと形が違う!」

家庭用ゲーム機で最初に爆発的ヒットしたと言えるのは、やはり1983年7月15日に発売されたファミリーコンピューターでしょう。
さて、このいわゆるファミコンなのですが、じつはたくさんの種類が存在していました。一番大きな違いとしてはコントローラーのA・Bボタンが、最初期は四角いシリコンゴム製だったのです。ミドルエッジ世代の中には、覚えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

このゴムボタンは任天堂らしからぬ失敗で、酷使するとボタンが押されたまま戻らなくなる、強く引っ張ると外れてしまうという欠点がありました。
任天堂はこれを改良して、一般的に馴染みがある丸いプラスチックボタンへと変更したのです。他にも小さな違いとして、コントローラーケーブルが黒ではなく、灰色という種類もありました。

また、外からはわかりませんが、中に入っている基盤もどんどん改良されていきました。ですので、それで分けるとすれば、本当にたくさんの種類のファミコンが存在していたのです。

じつはそのような種類のあったファミコンなのですが、型番(製品の型ごとにつける記号・番号)はすべて同じHVC-001になっています。つまり任天堂は「外形や中身の基盤が変わっても、同じ型番を持った同じファミコンである」という認識なわけです。

「だって別なプレステなんだもん」

それに対して1994年12月3日に発売されたプレイステーションは、改良を重ねるごとに型番が変わっていきました。最初のSCPH-1000から最後のSCPH-100まで、なんとその数は9種類です(日本の家庭用に限っています。厳密に言うと海外版や開発用も型番が違うのです)。
以下、その9種類の型番と発売年、さらには価格を並べてみました。

さきほど任天堂は「外形や中身の基盤が変わっても、同じ型番を持った同じファミコンである」という認識であると書きましたが、ソニー・コンピュータエンタテインメント(略称はSCE。現在はソニー・インタラクティブエンタテインメントです)は、まったくの逆。「外形や中身の基盤が変わったら、それは同じプレイステーションという名前でも別な製品である」という認識なのです。

これを「型番商法」と呼ぶ方もいるようです。
型番が変わるごとに改良されていくので、ゲームの不具合は確かになくなります。中の基盤も改良されるので、性能が上がる(グラフィックが綺麗になる、消費電力が少なくなる等)と同時に、価格も下がっていきます。
しかし一方、逆に古いプレステでは最新のゲームが遊べないという事態も発生していました。

結局いちばん良いのは、新しい型番のプレステを買う(買い直す)ということです。また販売店からしても新しい製品として取り扱うことになるため、たくさんの新しいプレステを仕入れる必要があったのではないでしょうか。

では具体的に、プレステのその型番を見て行きましょう。中の基盤も大きく変わっていくのですが、ここでは、わかりやすい背面の接続端子を中心に紹介したいと思います。

SCPH-1000 1994年12月03日発売 価格39,800円

最初の型番です。
背面にある接続端子は、ビデオ(RCA)端子、S端子、AVマルチ端子(ビデオ端子、S端子、RGB端子に出力できる端子)、外部拡張(パラレル)入出力端子、通信(シリアル)入出力端子、DC出力端子、電源ACケーブル接続端子となっています。
このうち最後まで残ったのは、通信(シリアル)入出力端子だけでした。

通信(シリアル)入出力端子とは?

名前の通り、主に通信機器を接続するための端子です。シリアルポートとも呼びます。もともとはパソコンにおいて、モデム(アナログ電話回線を使ってデータ通信を行うための機器)を接続するためのものでした。現在では通信のためにはLANポートを主に使いますので、なくなってしまった端子ですね。

プレステでは「対戦ケーブル(型番SCPH-1040)」を接続するために使います。これで2台をつなぎ、対戦ができたのです。ただしテレビも2台必要。またSCPH-100(PS one)では利用できません。

SCPH-3000 1995年07月21日発売 定価29,800円

2番目の型番から、映像出力のためのS端子がなくなりました。S端子があるテレビに接続したい場合は、AVマルチ端子を使います。

S端子とは?

映像入出力端子のひとつ。Sはセパレート(分離)のことで、映像信号を輝度と色の2つに分離して伝送します。従来のVHSビデオはふつうRCA端子だったのに対し、画像がより綺麗だったS-VHSビデオに採用されました。なのでSはS-VHSのSだと思っていた方が多いようです。ちなみにS-VHSのSはスーパーのことです。

それにしてもミドルエッジ世代にはS-VHSって懐かしいですね!

SCPH-3500 1996年03月28日発売 定価24,800円

接続端子は変わりませんが、「ファイティングBOX」として付属コントローラーが1個から2個に変わっています。
これはナムコ(現在は株式会社バンダイナムコアミューズメント)の『鉄拳2』の発売に合わせたものでした。

SCPH-5000 1996年06月22日発売 定価19,800円

これも接続端子は変わりませんが、価格は19,800円まで下がりました。つまり約1年と7ヶ月で半額になったということです。

SCPH-5500 1996年11月15日発売 定価19,800円

ビデオ(RCA)端子がなくなりました。これで3つあった映像出力端子は、AVマルチ端子のみが残ったことになります。

ビデオ(RCA)端子とは?

映像・音声入出力端子のひとつ。黄色、白、赤の3本のケーブル用の端子だと言えば、すぐにわかっていただけるかと思います。黄色は映像、白は音声の左、赤は音声の右です。つまり赤と白でステレオ音声を伝送しているのです。ビデオ機器を使うためにはおなじみの端子で、いまだに現役というのが凄いですね。

RCAという名前は、この原型を開発したメーカーの名前に由来するんだそうです。

SCPH-7000 1997年11月13日発売 定価18,000円

値下げの他、付属コントローラーが「デュアルショック(型番SCPH-1200)」に変わりました。これは今までと違い、アナログスティックが2本付いています。

SCPH-7500 1998年12月01日発売 定価15,000円

接続端子は変わらないのですが、内部で改良があり本体が軽くなりました。最初のSCPH-1000は1.5kg。徐々に型番が変わるごとに軽くなってきて、SCPH-7500ではついに1.2kgになりました。

SCPH-9000 1999年05月28日発売 オープン価格

接続端子から、ついに外部拡張(パラレル)入出力端子がなくなってしまいました! 公式には、拡張機器がひとつも発売されていません。つまり一度も使うことなく消えてしまったのです!

ここで「公式には」とあえて書いたのには理由があります。この端子を使った、非公認の違法ツール等は発売されていたのでした…。

外部拡張(パラレル)入出力端子とは?

パラレル入出力端子(パラレルポート)とは、パソコンで周辺機器をケーブルで接続するためにあった端子です。パソコンではおもに、プリンターを接続するために使われていました。現在ではこれもUSBを使うことが多いので、なくなってしまいましたね。

SCPH-100(PS one) 2000年07月07日発売 定価15,000円

ここで形は大きく変わり、それにともない型番も大きく変わりました。これは見るからに別製品と言えるでしょう。一般的にはPS oneと呼ばれます。
それ以外の変更点としては、電源もACケーブルからACアダプター方式に変わりました。

ACアダプターとは?

外部電源の一種です。コンセントを挿すところ、もしくはそのケーブルの間にある四角い塊(黒が多い)のことです。メリットとしては内部にあった電源を外に出すことができるので、本体を小さく軽くすることができます。
最初のSCPH-1000は1.5kgでしたが、この変更によって本体は560gまで軽くなりました。

ウラを見るのも面白い!?

いかがだったでしょうか。
同じプレステでも、こんなに種類があったんですね。今回の記事ではふれることができませんでしたが、型番が変わる毎に内部の基盤も変わり、高性能にもなっていったのです。その違いは、いずれまたご紹介できればと思います。

なお、このいわゆる「型番商法」は、プレステ2でも続いています。
2020年の年末にはプレイステーション5をついに発売するそうですが、この商法もまだまだ続いていくのでしょうか?

もう懐かしい初代プレステですが、押入れから引っ張り出して、背面を見てみたり、裏の型番を眺めてみたら新しい発見があるかもしれません!?

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