司馬遼太郎が通った名店、東大阪の「ひれとんかつの店 とん文」が閉店。
ミドルエッジ世代の想い出が染み込んだ昭和の名店。平成から令和の時代となりその数は年々減少していますが、このたび東大阪市にある創業56年の名店「ひれとんかつの店 とん文」が閉店を発表しました。公式サイトによれば、店の入っているビルが老朽化により解体されることが決定、それに伴い閉店を決めたとのこと。9月29日を以って閉店となります。
こちらが店構えになります。

「ひれとんかつの店 とん文」はかつて小説家・司馬遼太郎が通っていたことで有名で、司馬が亡くなってから20年以上経過した現在でも、多くのファンが来店する「聖地」となっていました。このたびの閉店の一報には、ファンからも「寂しい」といった声が上がっています。

「手打うどんそば桜井」も閉店。
また、同じく東大阪市の「手打うどんそば桜井」も閉店しています。こちらは店の暖簾が司馬の「直筆」であることで有名で、「とん文」同様に司馬が懇意にしていた店のひとつでした。昭和の文豪である司馬ゆかりの店が立て続けに姿を消すというのは、ファンならずとも寂しい限りですね。
閉店した昭和の名店、他にもあります。
時代の流れとともに姿を消していく「昭和」を彩った店の数々。姿を消したのは、上でご紹介した司馬遼太郎ゆかりの店だけではありません。ここでは、近年姿を消した昭和の老舗をいくつかご紹介します。
銀座の老舗キャバレー「白いばら」
2018年には、銀座の老舗キャバレー「白いばら」が閉店。銀座三丁目シャネルの裏(ガス灯通り)にある同店は、1936年の二・二六事件の起こる前夜に青年将校が来店し「あすの号外を楽しみにしろ」と、軍刀で観葉植物を切って立ち去ったという逸話も残る老舗中の老舗でした。
コンビニ発祥の地「ココストア藤山台店」
2016年には、「日本のコンビニエンスストア発祥の地」と銘打った表示板がある愛知県春日井市のコンビニ「タックメイト(旧名:ココストア藤山台店)」が閉店。開店から45年間、地元住民に愛され続けていました。
カツ丼発祥の店「三朝庵」
2018年には、東京・早稲田の蕎麦屋「三朝庵」が閉店。同店は「カツ丼発祥の店」として知られ、薬師丸ひろ子、山田洋次監督、藤子不二雄Aといった数々の著名人から愛され続けていました。
浅草の老舗喫茶店「アンヂェラス」
2019年3月には、浅草の老舗喫茶店「アンヂェラス」が閉店。建物の老朽化により閉店となりました。川端康成、太宰治、手塚治虫などの著名人に愛され、ケーキ「アンヂェラス」は店の名物となっていました。
時代の流れとともに姿を消した名店の数々ですが、その一方でまだ現役で営業を続けている店も存在します。まだ残っている昭和の名店に、足を運んで思い出に浸る機会を設けてみるのも良いと思います。
司馬遼太郎の作品に触れながら思い出に浸りましょう!
公式サイトはこちらです!
ひれとんかつの店 とん文
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