90年代オカルトの定番!グラハム・ハンコックによる著書「神々の指紋」
いつの時代もマニアの心を惹きつける「オカルトネタ」。90年代には、宇宙人の解剖ビデオやミステリーサークルなどが流行し、関連著書がヒットを飛ばしましたが、古代文明の分野でも特筆すべきヒット作が存在します。それが、今回ご紹介するグラハム・ハンコックの著した「神々の指紋」です。
こちらが表紙。覚えていますか?

90年代中盤のベストセラー「神々の指紋」
「神々の指紋」が出版されたのは1995年のこと。イギリスの作家、グラハム・ハンコックが著した超古代文明に関する書籍であり、世界各地に点在するオーパーツを分析し、有史以前の南極大陸に高度な文明が存在したと結論づけています。

日本では「世界・ふしぎ発見!」で有名に!
同書の日本での出版は翌1996年のことであり、クイズ番組「世界・ふしぎ発見!」にて特集が組まれたことから有名となり、1996年の9月から10月にかけてオリコンの書籍チャートで1位を獲得するなど、ベストセラーとなりました。


内容の信ぴょう性は?
同書の内容についてですが、ノンフィクションの体で出版したものの、参考文献の曲解やねつ造された事実を根拠としている箇所が散見され、科学者からは疑似科学の一種であると評されています。また、エジプト文明やマヤ文明などの非白人文明について、アトランティス大陸から来た「白い肌の人間」の超古代文明を受け継いだものであるとしており、白人優越主義が見られるという指摘もあります。
グラハム・ハンコックとはどのような人物なのか?
グラハム・ハンコックは1950年、イギリス生まれ。1973年にダーラム大学を卒業後、ジャーナリストとして「The Times」などで活動、その後、「エコノミスト」誌の東アフリカ特派員となりました。90年代以前は経済や社会問題などをテーマにした書籍を発表していたハンコックですが、90年代になると考古学や歴史、超常現象などに焦点を当てるようになり、1995年、上述の「神々の指紋」を発表することとなります。

そして「神々の指紋」が全世界で600万部というベストセラーを記録すると、それ以降も「創世の守護神」「神々の世界」「異次元の刻印」といったオカルト系の書籍を次々と発表。2006年の共著「人類の発祥、神々の叡智、文明の創造、すべての起源は『異次元(スーパーナチュラル)』にあった」では、シャーマンの意識状態により異次元にいる存在とコンタクトが可能と著述しています。

現在は何をやってるの?
90年代に一世を風靡したハンコックですが、現在も精力的に作家業を続けており、2019年には新著「America Before: The Key to Earth’s Lost Civilization」を発表。こちらの本では「数万年前のアメリカ大陸には、高度な人類文明が存在した」とし、考古学で定説となっている「人類は1万年前にアラスカを経てアメリカ大陸へと上陸した」という説に真っ向から挑戦しています。

疑似科学のレッテルを貼られるような内容の書籍を多数発表しているハンコックですが、その著作はどれも知的好奇心をくすぐられるものばかり。今後もぜひ、大槻教授のような立場の方々と真っ向勝負して欲しいものです!
神々シリーズを振り返りたくなった方はこちらで!
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