昭和のオカルトの人気テーマ「人体発火現象」
昭和時代に全盛を極めた「オカルト」。インターネットの無い時代においては、心霊や宇宙人、超能力などを信じる方も今より多かったと記憶しています。そんなオカルトの一ジャンルとして「人体発火現象」というものがあったのを覚えていますでしょうか?

そもそも「人体発火現象」って何だ?
人体発火現象とは、状況的に人間の体が「自然に発火した」と推測される現象や事件を指す用語であり、人体自然発火現象とも呼ばれています。状況的には「燃えた人の周囲に火の気がなかった」といった点があります。そして、その原因については様々な議論が巻き起こっています。

どういった人が人体発火するのか?
人体発火現象の犠牲者には一定の共通点があります。①アルコール依存症、②年配の女性といった点です。しかしながらそれに当てはまらないケースも当然あり、「こういう人が人体発火を起こす」という共通認識はいまだ形成されていないのが現状です。

事件現場にも共通点が!
人体発火現象が起こったと思われる現場にも、一定の共通点があります。①犠牲者の周囲だけが燃えており部屋全体は燃えていない、②体が焼失するほどに激しく燃える、といった点です。当然部屋には火の気はなく、どのような原理でこのような状況が生まれるのかいまだに解明されていません。
実際に起こった事例は?
次に、実際に発生した人体発火現象の事例をいくつかご紹介します。欧米を中心に、散発的に事例が見られます。
メアリー・リーサー
1951年7月、アメリカ・フロリダ州のマンションで、当時67歳のメアリー・リーサーが焼死しているのを息子が発見しました。遺体はほぼ完全に焼け、片足だけが残っているという異様な状況でした。彼女は喫煙者であり睡眠薬を飲んでいたとのことですが、それが発火との因果関係があるかは不明です。

彼女と同様に、足(下半身)を残して遺体となって発見された例は、1970年3月のマーガレット・ホーガン(89歳の女性、アイルランド)、1980年のヘンリー・トーマス(73歳の男性、イギリス)などの例があります。
マイケル・フェアティ

近年では、2010年12月にアイルランド西部の都市・ゴールウェイにて、当時76歳であったマイケル・フェアティが自宅の居間で焼死体となって発見されました。彼の周囲に燃えた跡はなく、検死官は彼の死を「自然発火」と記録しました。
一方、手に触れた物体を発火させる「マッチ男」も!
このように、世にも奇妙な人体発火現象ですが、一方で、手に触れた物体を発火させる「マッチ男」と呼ばれる人物も存在します。
「マッチ男」ベネデット・スピノ
この人物の名はベネデット・スピノ。スペインに住む男性で、1982年に彼が漫画を読んでいた際、その漫画が突如として燃え始めました。さらに、彼の眠っていたベッドのシーツが燃え始めたり、電子機器に近づいただけでそれが故障してしまうなど、さながら超能力者のような現象が次々と発生。彼に何が起こったのか、その原因は現在でも謎のままです。
火を操ることの出来る唯一の動物と言われている人類。しかしながら、火にまつわる現象についてはまだまだ謎が多いようです。トリックが見破られた他のオカルトネタと同様に、その謎が解き明かされる日は来るのでしょうか?
おすすめの記事はこちら!
遺体から舌が消失し、謎の放射性物質が検出!ソ連で発生した怪事件「ディアトロフ峠事件」とは? - Middle Edge(ミドルエッジ)
【朗報】スプーンのように政策を曲げる!?あの「ユリ・ゲラー」がイギリスのEU離脱を超能力で止めると宣言!! - Middle Edge(ミドルエッジ)
90年代に世界を震撼させた「宇宙人解剖フィルム」の魅力!結局本物だったの? - Middle Edge(ミドルエッジ)