ハリウッド映画全盛期を支えた男優列伝【ゲーリー・クーパー編】

ハリウッド映画全盛期を支えた男優列伝【ゲーリー・クーパー編】

前回の「ハリウッド映画全盛期を支えた男優列伝【クラーク・ゲーブル編】」を書いていたら、予想以上に記事が長くなり、別々に書く羽目になってしまったような・・・??。さあ、今回もハリウッド男優について話を進めましょうか??


6.颯爽とした演技が魅力だったゲーリー・クーパー!!

ゲイリー・クーパー(Gary Cooper、[gɛəri kúːpə]、本名: フランク・ジェームズ・クーパー、1901年5月7日 - 1961年5月13日)は、米国モンタナ州ヘレナ出身の俳優。愛称はクープ。

本名 フランク・ジェームズ・クーパー(Frank James Cooper)
生年月日	1901年5月7日
没年月日	1961年5月13日(60歳没)
出生地	米国モンタナ州ヘレナ
死没地	米国カリフォルニア州ロサンゼルス
配偶者	Veronica Balfe (1933-1961)

デビュー当時は演技が下手で、特にラヴ・シーンが苦手だったようで、”大根役者”と揶揄されたこともあるが、段々と克服し、彼の自然で本格的で控えめだが颯爽とした演技が魅力だった。

1952年のゲーリー・クーパー

当時としては家庭に恵まれた方だった!!

ゲーリー・クーパーは1901年5月7日、両親ともイギリスからの移民であり、イングランド系の両親であるアリス(ネー・ブラジエ、1873-1967)とチャールズ・ヘンリー・クーパー(1865-1946)の間に次男として米国モンタナ州ヘレナで生まれた。母親の意向で、9歳からの3年間は、6歳年上の兄と一緒に英国で教育を受けた。画家になることを夢見て、アイオワ州グリネル大学の美術部に入学したが、2年余りで退学し、両親の持つ牧場で働きながら商業デザイナーを目指して新聞に漫画を書くようになるが、両親がロサンゼルスに移ったために共に移動し、ロサンゼルスでセールスマン等の仕事に就くが長続きしなかった。しかし、モンタナ時代からの友人が映画のエキストラの仕事をしていた縁で、その191cmの長身を生かして1924年ごろから西部劇映画のエキストラ出演を始め、俳優を志すようになった。

1903年、カウボーイ姿のゲーリー・クーパー

エキストラから大スターの道へ!!

”小遣い稼ぎ”のようなエキストラ出演が1年余り続き、ちょっとはマシな役を得るために、自ら撮影したフィルムを映画会社に持ち込んだ時に、ヘンリー・キング監督の目にとまり、ロナルド・コールマン主演の 『夢想の楽園』 (1926年) で本格的な俳優デビューを果たすことになった。

ちなみに、芸名をゲーリー・クーパーとしたのは、当時フランク・ジェームスという名の俳優が別にいたため、紛らわしさを回避するためだったという。

映画『夢想の楽園』 は大ヒットし、注目を集めたゲーリーはパラマウント社と契約し、映画スターの階段を駆け上がっていった。
1929年、『バージニアン』で西部劇スターとしての地位を確立し、その翌年、マレーネ・ディートリヒと共演した『モロッコ』で世界的な大スターの仲間入りを果たす。また、1936年、『オペラハット』でアカデミー主演男優賞にノミネートされるなど、順調にキャリアを重ねていった。

初出演映画『夢想の楽園』(1926年)頃のゲーリー・クーパー

初期の頃は”大根役者”と言われた時期もあったが、1941年に伝記映画『ヨーク軍曹』でアカデミー主演男優賞を獲得する。翌年、『打撃王』で再びアカデミー主演男優賞にノミネートされた。また1952年には『真昼の決闘』で二度目のアカデミー主演男優賞を獲得し、名実共に大映画スターの仲間入りを果たす。

イングリッド・バーグマンと共演した映画『誰が為に鐘は鳴る』(1943年)

私なりにゲーリーの映画を選別すると・・・?!

ゲイリー・クーパーが出演した映画の中で皆様にぜひ一度は見て頂きたい映画をご紹介したいのは山ほどあり、”ネタバレ”もあるのでご注意下さい。何せ生涯を通して75作品にも出演しているから、選択するのも一苦労だった。

その1.『モロッコ』(1930年)

『モロッコ』(英語: Morocco, 北アフリカの国名)は、1930年(昭和5年)製作・公開、ジョセフ・フォン・スタンバーグ監督の米国映画、トーキーである。ベノ・ヴィグニーの舞台劇『Amy Jolly』が原作。日本では、初めて日本語字幕が付されたトーキー作品としても知られている。第4回アカデミー賞で監督賞にスタンバーグが、女優賞にマレーネ・ディートリヒが、美術賞にハンス・ドライヤーが、撮影賞にリー・ガームスがそれぞれノミネートされたが、いずれも受賞は逃した。

監督	ジョセフ・フォン・スタンバーグ
脚本	ジュールス・ファースマン
原作	ベノ・ヴィグニー
製作	ヘクター・ターンブル
出演者	マレーネ・ディートリヒ
    ゲーリー・クーパー

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実は重傷というのは彼女会いたさについた嘘で、トムは元気だった。束の間の逢瀬に更に恋情を燃やす二人。そして、再度トムが前線に出発となって見送るアミーは蔑みも恐れず、情熱的な現地女に混じって、行進する隊を追いかけるのである。その有名な、ハイヒールを脱ぎ捨てて砂漠を駆けるシーンで・・・。

この映画はディートリッヒの米国進出作だが、これを観て彼女をスターにしたのはハリウッドだったことを確信した作品だ。ドイツ時代より何か垢抜けしていて断然良い女になっていた。今で言う所のスタイリストをスタッフに入れたのかな??。
ショーのシーンはタキシードで婦女子を虜にした後、ストール&生足で野郎どもを悩殺している。もちろん自分もノックアウト。やっぱり観てよかった(笑)。この時代にしたら彼女ってけっこう露出ありますな。退廃美で綺麗ってイメージがあったがカワイイ感じもあり、見直した程だ。

『モロッコ』の一場面

私はどうしても女性の方に目が行ってしまって肝心のゲーリー・クーパーのことを書かなければ・・・。ゲーリー・クーパーは男前です。格好のつけ方が良いが、古くさい感じもした。80年以上前の映画なのでしょうがないか?。

その2.『オペラ・ハット』(1936年)

『オペラハット』(原題・英語: Mr. Deeds Goes to Town, 「ディーズ氏、街へ行く」の意)は、1936年に製作・公開されたアメリカ合衆国の映画である。1935年に発表されたクラレンス・バディントン・ケランドの物語『オペラ・ハット』を映画化したもの。この作品でこの年のアカデミー監督賞にフランク・キャプラが受賞し、作品賞・主演男優賞・脚色賞・録音賞にノミネートされた。

監督	フランク・キャプラ
脚本	ロバート・リスキン
原案	クラレンス・バディントン・ケラード
製作	フランク・キャプラ
出演者	ゲーリー・クーパー
    ジーン・アーサー

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だがディーズは彼女が本性を隠しているとも知らずにベイブのことを愛し始めていた。そして、富豪の財産を狙う一味はディーズを罠に落とそうとよからぬ相談を始めていた・・・。

『オペラ・ハット』の一場面

オペラ・ハットは時代を超えて安心して見れる映画だろう。J・アーサーに騙されたことを知ったときのクーパーの表情がいい。『群衆』も『スミス都へ行く』もそうだったけど、やり手の女性と純朴な青年の恋模様はキャプラ得意とするところだ。ホロリと泣けて笑える映画である。考え事をする時にはきまってのんびりチューバを吹くというのがクセになっているディーズ氏のキャラクターが抜群で、扮するG・クーパーの飄々とした演技も良い。

その3.『ヨーク軍曹』(1941年)

『ヨーク軍曹』(ヨークぐんそう、Sergeant York)は、1941年の米国映画。第一次世界大戦中に実在したアルヴィン・ヨーク軍曹の伝記映画。主演のゲーリー・クーパーがアカデミー主演男優賞を受賞した。

監督	ハワード・ホークス
脚本	ジョン・ヒューストン
ハワード・コッチ
エイベム・フィンケル
ハリー・チャンドリー
製作	ジェシー・L・ラスキー
ハル・B・ウォリス
出演者	ゲーリー・クーパー

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家族思いの優しいところもある、銃の腕前がよくて喧嘩も酒も強い乱暴者が、雷に打たれて奇跡的に助かったことにより、神の啓示を授かったがごとくに人格が一変し信仰心の篤い思いやりのある人間になり、聖書の教えと戦争という現実の狭間で懊悩しながらも、持ち前の勇気と才能とそして神のご加護でもって、およそありえないような武勲を立てて故郷に錦を飾る。前半はのどかな田舎の物語風ですが、後半の戦地が舞台になってからは、主役を光り輝かせるためにこれでもかこれでもかという、まるで講談のようなサクセスストーリーが展開する。  
製作された年の12月には真珠湾攻撃のあったたけに、これはもう国威発揚の要素が濃厚なのはむべなるかなってことなんだろうけど、ドイツ軍を羊の群れみたいに扱っているのには苦笑を禁じえなかった。もしもゲーリー・クーパーがアカデミー主演男優賞を獲っていなかったら、おそらく人々の記憶からは消えていた映画の一つになっていたかも・・・??。

その4.『誰が為に鐘は鳴る』(1943年)

『誰が為に鐘は鳴る』(たがためにかねはなる、原題: For Whom the Bell Tolls)は、1943年製作の米国映画。アーネスト・ヘミングウェイの小説『誰がために鐘は鳴る』の映画化作品。

監督	サム・ウッド
脚本	ダドリー・ニコルズ
原作	アーネスト・ヘミングウェイ
製作	サム・ウッド
製作総指揮	B・G・デシルヴァ
出演者	ゲーリー・クーパー
    イングリッド・バーグマン

なお、この年のアカデミー主演男優賞、主演女優賞に各々ゲイリー・クーパー、イングリッド・バーグマンがノミネートされたが受賞はならなかった。

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初めてこの映画を見たのは、今から40数年前の高校2年か3年の受験勉強の頃だった。初めて見たバーグマンの美しさにすっかり虜になった覚えがある。その後何度も映画館やDVDで見て、何十年もたった今でもビクターヤングのテーマ音楽を聴くと青春の思い出とともに、谷にかかる橋の爆破を決行する日の早朝の山の場面や鐘の音とともに硝煙にかすんでいくラストシーンを懐かしく、自分の体験であったように思い出す。

その5.『真昼の決闘』(1952年)

『真昼の決闘』(まひるのけっとう、原題: High Noon)は、1952年製作の米国映画。フレッド・ジンネマン監督による西部劇映画である。保安官が自分1人で殺し屋4人と立ち向かわざるを得なくなるという内容で、ジョン・W・カニンガム(John W. Cunningham)の小説『ブリキの星』(The Tin Star)に基づく。

監督	フレッド・ジンネマン
脚本	カール・フォアマン
原案	ジョン・W・カニンガム
製作	スタンリー・クレイマー
カール・フォアマン(クレジット無し)
出演者	ゲーリー・クーパー
    グレース・ケリー

ちなみに、主演のゲーリー・クーパーは、歳を重ねて渋味のある中年男の孤独と苦悩を演じ、2回目のアカデミー賞の主演男優賞を獲得し、後にモナコ公妃となったグレース・ケリーが妻役を演じている。また、音楽を担当したディミトリ・ティオムキンが同じくアカデミー歌曲賞を受賞した

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映画の時間と実際の時間がほぼ同じという画期的な作品。それだけではなく、孤高の保安官(ゲーリー・クーパー)の誇りと悩みを浮き彫りにしたフレッド・ジンネマン監督の演出が素晴らしい。お礼参りに帰ってくる無法者と受けて立とうとする保安官の状況を知った街の人の対応は、3通りに分かれる。無法者ミラー(イアン・マクドナルド)側に肩入れする人々、味方の振りをして荒事を避けるために保安官を追い出そうとする人々、極く少数の本当の味方(保安官の妻役のグレース・ケリー等)。悪党を退治した後、星のバッジを道端に放り投げて去ってゆくクーパーがかっこいい。

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その6.『昼下りの情事』(1957年)

『昼下りの情事』(ひるさがりのじょうじ、Love in the Afternoon)は、1957年の米国のロマンティック・コメディ映画である。クロード・アネ(英語版)の小説『アリアーヌ(英語版)』を原作としている。

監督	ビリー・ワイルダー
脚本	ビリー・ワイルダー
   I・A・L・ダイアモンド
原作	クロード・アネの『アリアーヌ』
製作	ビリー・ワイルダー
出演者	ゲーリー・クーパー
    オードリー・ヘプバーン 
    モーリス・シュヴァリエ

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ゲイリー・クーパーが珍しくコミカルな役柄の作品である。ゲーリーとオードリーを比べると、クーパーの方が格は上だが、やはりオードーリー・ヘップバーンの印象が強い作品だろう。
若い娘が中年に恋をするというのは「ヘッドライト」などいくつもあるがコメディでは珍しい。
最近は、男と女が逆転している感があるが、”おっさん目線”だとやはりこちらが好みだ。

『昼下りの情事』の一場面

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