『ガンプラり歩き旅』その74 ~今回もまた動かざるごと山の如し! ハンマ・ハンマの腕を、徹底改造で動かしてみせる!~

『ガンプラり歩き旅』その74 ~今回もまた動かざるごと山の如し! ハンマ・ハンマの腕を、徹底改造で動かしてみせる!~

ガンプラ! あの熱きガンダムブーム。あの時代を生きた男子であれば、誰もが胸高鳴り、玩具屋や文房具屋を探し求め走ったガンプラを、メカ単位での紹介をする大好評連載。 新展開では『機動戦士Zガンダム』(1985年)『機動戦士ガンダムZZ』(1986年)『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』(1988年)まで、旧キットから最新のHGUCまで、商品の発売順に、再現画像と共に網羅紹介していこうという趣向になっております!


色分けは、この時期のレギュレーションが「1キット、成型色2色」ゆえに、赤やグレー、黄色やピンクなど足りない色数は数えきれないが、メインの濃淡の緑は、パーツの分け方は頑張っている。
もっとも、薄い方のグリーンがこの場合、あまりにも薄すぎて、成型色のままだとアニメイメージとかけ離れてしまうのではあるが……。

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ランナー状態。ボディをメインにした濃いグリーンのランナー1枚と、フレキシブルアーム再現用のスプリングとチューブ

そんなことより大問題なのは。
ざっと見た完成形のシルエットが、いきなり「コレジャナイ」感を悪鬼のオーラのように醸し出している点だ。
一応パーツ単位では間違えた配列はないのだが、とりあえずプロポーション的に一番に言えることは、上半身が大きすぎて、下半身のスカートがボリュームが足りていない、いわゆるトップヘビー。お前はアオシマのキットか!?
ガンダムメカ史的には、こういった「花弁と巨大メカの融合」って言うのは、やがては『機動戦士ガンダムF91』(1991年)のモビル・アーマー・ラフレシアで理想の形に落ち着くのではあるが、この時期ではまだ早かったか、がんばっていることは伝わっては着ているのだが……という印象以上のことが言えない。

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脚部の可動範囲。左が閉じた状態で、右が開いた状態。間違い探しか!?

オマケに、頑張る角度が(かなり確実に)間違っていたものだから、このキット、R・ジャジャとは違った方向で「全部の関節にポリキャップを仕込んでるのに、いざ完成してみると、殆どどこも動かない」をやってみせてしまった。
肩は、花弁の肩アーマーがあるからそれ以上動かせず、脚の開脚もスカートがアーマー型なので全く活かせず、膝も殆ど曲がらず、まともに可動するのは肘とクローぐらい。

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脚部の可動範囲。股関節の前後はともかく、膝が……曲がってるのか?これ。

しかし、この肘がまた曲者で、この時期、80年代中盤から90年代に入る頃合いまでは、なぜかバンダイのアクションフィギュア系の仕様は「肘は内側に曲がれば正解」を基準にしていくことになる。
これは次作『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』(1988年)キットでも取り上げていくのだが、ガンプラでその傾向は、前作『Zガンダム』の1/220シリーズから始まっていたが、『ガンダムZZ』と同年の『聖闘士星矢』(1986年)の主力玩具商品「聖闘士聖衣大系」等でも、拳が固定なので、肘は内側に曲がるのが正解で、肘ロールはあるものの、あくまでそれはオマケギミック扱いであった。

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肩はここまでしか上がらない

なのでこのハンマ・ハンマでも、肘は内側には(少しだが)曲がるのだが、前方に向かって曲げることが出来ない。
なので、今回は肘の曲がる方向をカスタムすることにした。
簡単だ、上腕の、肘関節軸をホールドしているリング部分をモーターツールカッターでカットして、90度角度を変えて、軸が前後に可動する位置で再接着すればいいだけ。
逆に肘は外側、内側には曲げられなくなるが、どちらかを選ぶのであれば絶対に前後可動の方が自然なポーズになるので、今回は放映当時以来の不満点を、人生2度目のハンマ・ハンマキット制作で解消してみることにした。

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肘の可動範囲。軸方向を90度変えてカスタムしたので、一応前へ向けて45度は曲がるようにした。これだけでもポーズの自然さがぐっと違ってくる

この後で解説するが、ハンマ・ハンマギミックのメインである有線式アームの再現で、結局キットをもう一つ購入したので、そちらの片腕をノーマルで組むことで、カット単位で腕を差し替えれば、左右への可動をしているようにも見せられる。

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手首(?)部分。ここだけは、クローが3本独立可動したり、中央の3連ビーム砲口が回転したりと、無駄にギミックが充実している

さて、今も書いたが、今回のハンマ・ハンマの、キットとしての一番の売り要素は、やはり有線式アームのギミック。
旧『ガンダム』のブラウ・ブロやジオングのように、前腕が肘から外れて、有線で繋がったまま自在にオールレンジ攻撃をするという武装だが、ハンマ・ハンマの場合は肘と手首で二段階で伸縮するので、手首は差し替えだが肘は結局、収納通常状態か、伸ばした状態かのコンパチになってしまう。
なので今回は、キットをもう一つ用意して、有線が伸びた状態の腕を別個に組むことで、撮影時に差し替えて演出するようにした。

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さいわい、肩の付け根がポリキャップ軸接続で抜き差し可能なので、腕を複数用意すれば演出にも幅が出せる

キットでは肘と前腕をスプリングとリード線、前腕と手首をリード線でつなぐ構造だが、保持力は共にゼロに等しい。
その上で、やはりこの時代ならではレベルで、せっかく伸びた有線アームも、伸び加減が微妙に短くて迫力に欠ける。
なので、肘と前腕を繋ぐスプリングを、2キット分、2つ連結して、その中に針金を通すことにして、前腕と手首を繋ぐリード線の真ん中にも、一本針金を仕込んで、可動可能なようにしてみた。

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オプション一覧。2キット分あるので、腕が4本使えるとあって、1本は(左右腕は共通なので)内側に向けて曲げる時用、1本はフレキシブルアーム、残った1本はサーベルを持たせた状態で手首を固定した。下はシールド

余ったもう一本の腕は外・内側可動のギミックを残しつつ、簡単に差し替え可能な手首にはビーム・サーベルを握らせて固定させる。
このキット、なにぶん手首が三本爪しかないので、サーベルを握れないことはないのだが保持力が弱く、またカッコよく握れないので、いっそ余った手首に接着したという次第。

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シールドとサーベルを装備した状態。この図では結構カッコよく見えるのではないだろうか?

完成してみると、当時感じたほどに出来が悪いというわけではなく(感覚がマヒしてる?)、キットのパーツ構成も工夫の跡は見られるが、もうちょっと俯瞰で全体のシルエットを把握してほしかったなというのが正直なところ。
首は接着仕様なので動かないが、頭部の下顎の部分の形状が独特なので、おそらく取り付け軸にポリキャップを仕込んでも可動仕様にするのは難しいだろう。
全身のパイプやバーニアの別パーツ化は、さすがバンダイといったところか。

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フレキシブルアームを伸ばした状態。アームに保持力は全くない

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