ななみ満月がゆく!オトナの毒々映画レビュー「デス・レース2000年」

ななみ満月がゆく!オトナの毒々映画レビュー「デス・レース2000年」

ななみ満月がゆく!オトナの毒々映画レビュー。今回は「デス・レース2000年(1975年)」byポール・バーテルです!


前回のレビューのアクセス数から、皆さんがいかに『毒々中毒』かを実感した。恐るべしトロマエンターテイメント。他にもトロマ社の映画は鑑賞済みなので、随時レビューをしていこうと思う。

まず今回は、前回の『悪魔の毒々モンスター』内で若者が楽しんでいた過激な遊びのルーツ(パクリとも言う)となる『デス・レース2000年』を紹介したい。

「デス・レース2000年(1975年)」byポール・バーテル

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舞台は西暦2000年、国民から大人気の「デスレース」が開催されるところから始まる。

「デスレース」とはNYからLAまでの順位を争うのだが、ただ走行しているだけではない。最終的な決着は順位と、ひき殺した人間の数で決まるのだ。

子供とお年寄りは高得点という社会的にアウトなルールが当たり前に曲がり通っている。また、参加者同士の妨害なども可能だ。参加者は5名、たいへんダサい改造レースカーに乗っている。

一体誰が考えたんだ……と唖然とするレベルにダサい。また、ひき殺すシーンは最高にグロテスクで被害者が不憫に思えてくるほど。しかしこのレースカーの滑稽さと、グロテスクのアンバランスさが心地良かったりもする。B級好きには堪らないのだ。ただ、残虐描写は本当に容赦ないので鑑賞の際はご注意を。

この『デスレース』とは国にとって大イベントのため、レースで犠牲になった人の遺族には手厚いケアがある。犠牲者の未亡人にはリゾートマンションをプレゼントしたり、大盤振る舞いだ。とにかくスケールが大きい。だからといって普通なら参加したいと思わないはずだが……。

この世界の人間は狂っているので、きっとそんな常識は通用しない。1970年代から見て、2000年はこう見えていたのか?いや、そんなまさか……。

『好きな人は好き』な根強い人気がある作品

ストーリーを大まかに言うと、ただのレースものである。これといった深みのある話ではない。気になるところと言えば、昨年のレースで優勝した主人公・フランケンシュタインが、なぜ今年も参加しているのか、そして彼の目的は?というところくらいだろうか。

ネタバレになるので書かないが、そこも観ていればあっさり分かるので特にこれといったひねりはない。途中、レースの開催に対し疑問を持つ反勢力が登場し、モメるのだが別にそこが見どころなわけでもない。

国民全体が醸し出す、狂乱的なお祭り騒ぎ具合が見どころとも言える。終始ハイテンションな司会者や、病院が『安楽死デー』と称して入院中のお年寄りを道に並べ、参加者に轢かせようとしたり……。とにかく『狂っている』からこの映画は面白いのだ。

しかし不謹慎もいいところなので、他人に強く勧められる映画ではないが。『映画はツクリモノの世界』と割り切って観て欲しい。とにかく間抜けでブラックな笑いのオンパレードなので、『好きな人は好き』な作品だ。根強い人気があるので、リバイバル上映があると映画館に足を運ぶ人が非常に多い。私も以前行ったが、ほぼ満席であった。

ちなみにちゃっかり続編もあるので、時間のある方はそちらもチェックすると良い。

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余談だが、Twitterを始めてみた。SNS自体疎く、未だにインスタグラムの使い方も分からない。どうか、お手柔らかに。気まぐれに呟いてみようと思う。

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