『大砲の街 Cannon Fodder』
あらすじ
大砲を撃つためだけに作られた移動都市の一日と少年と家族の日常を描いた作品。
少年は砲撃手に憧れを抱いており、無邪気な子供といて描かれていました。その父親は日々繰り返される、目的も曖昧な砲弾を詰める作業を延々と繰り返しています。
そこには閉鎖的で夢も希望も無い現実があり、そんな日々を淡々と暮らす様子が描かれていました。
3作の中で、この『大砲の街 Cannon Fodder』が一番印象に残っています。
最も印象深かったのが、少年が毎朝敬礼をしている肖像画の砲撃手はスマートで凛々しく描かれていたのに対して、現実の砲撃手は醜悪で太った体型をしていたところでしょうか。くだらない芝居掛りの所作に重きを置いている様子など、よくある閉鎖的な軍事国家の様子が上手に描かれていました。やや空恐ろしくも感じる作品だったと思います。
監督:大友克洋
【MEMORIES】を振り返ってみて
この映画はどうしても忘れられない作品でした。
3作共に印象の残り方が違うんですよねぇ
1995年当時にこの映画を観た時は、面白かったという様な感動ではなく、著名な方の絵画を観に行った時の様な、自分の文化レベルが上がった様な感覚を覚えました。
そういった意味では、大友克洋さんは大変貴重な作品を世に残したと思っています。
これから育っていく未来のアニメーターに、是非観て頂きたい作品だと思いました。
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