ドラえもん
・アニメではのび太のことを「のび太くん」と君付けで呼ぶのに対し、原作では「のび太」と呼び捨て。
・しずかちゃんのことは「しずちゃん」と呼ぶ。スネ夫はアニメでは君付けで呼ぶこともあるが、原作ではほぼ呼び捨て。
・ドラえもんの身長である129.3cmはテレビ朝日での放映開始当時の小学校4年生の平均身長。原作ではもっと背が高く、アニメ化の際変更されたもの。
・アニメでは将来のび太が作る借金で子孫が苦しんでいてこれ以上ダメにならないように導こうとしているが、原作ではそれを阻止するというよりはのび太を見下してバカにしたような態度をとっている。
・ドラえもんの動力は原子力という設定でテレビ朝日でアニメ化された際も30年以上継続されてきたが、東日本大震災以降は食物が動力源と変更されている。
・じゃんけんができた。当初は磁石のようにくっつくのではなく指先のように変化していた。
のび太
・ドラえもん同様、しずかちゃんのことを「しずちゃん」と呼ぶ。
・原作ではドラえもんから「のび太くん」と君付けでなく呼び捨てで呼ばれる。
・のび太の身長は140cmあるが、原作ではのび太の方がドラえもんより身長が低い。そのため連載開始当初はのび太はドラえもんから上から見下ろすように威圧されていた。
しずかちゃん
・アニメでは「ドラちゃん」「のび太さん」「スネ夫さん」と呼び、ジャイアンも「たけしさん」と本名で丁寧に呼ぶ。
しかし原作では「ドラえもん」「のび太くん」「スネ夫くん」「ジャイアン」とやや奢ったように呼ぶ。
・男の子のキャラクターからは主に「しずちゃん」と呼ばれる。
・当初は「しずか」ではなく「しず子」という名前であった。
・毒舌というか口が悪い。例えばのび太をアンタやバカ呼ばわりしたり、変な顔やヘタクソなど面と向かって露骨にのび太を傷つけるような発言が多い。
スネ夫
・「スネツグ」という弟がいる。諸説あるが初期のころは同居していたものの、アニメの人気が出るにつれ徐々に描かれなくなっていったため、ニューヨークに養子に出されたという設定に変更されたようである。
・ちびキャラのイメージがあるが実は身長が135cmあり、小学4年生の平均身長のドラえもんより6cm高い。ちなみにスネ夫たちは小学校5年生の設定。
ジャイアン
・原作ではしずかちゃんから「ジャイアン」と呼ばれる。
・「ジャイアン」の由来は「ジャイ子の兄」という意味。
・当初はジャイアンの趣味の一つにままごとがあった。
その他のキャラクター
・のび太の両親‥‥のび太のことを甘やかし絶対に叱らない。
・ジャイ子‥‥基本的に本名がない。このキャラクターに本名があると同じ名前の子がいじめの対象になるかもしれないことを原作者の藤子・F・不二雄先生が懸念しての設定。
秘密道具
・タケコプターの初期の名前は「ヘリトンボ」。
・ドラえもんの持っている秘密道具は安価で使い捨てが多いが、ドラミちゃんのものはランクが上の物が比較的多い。
その他
・テレビ朝日で放映が始まる6年前、日本テレビで放送されていた。当初はギャグマンガの要素が強く人気もそれ程高くなかったとか、放映中に制作会社社長が失踪したなど、諸説あるが約半年で打ち切りとなったようだ。打ち切り後、6巻限定で単行本として出版されたことが転機となりテレビ朝日での再放映が決まった。その際、子供たちの教育にも役立ててもらえるよう、言葉づかいや人間関係など設定を改め直したとのこと。
〇いかがでしたか?アニメや映画など、人気が出たり露出メディアが拡大するとそれに応じて設定が変更することはよくあることですが、ドラえもんにおいても初期と現在とでは多くの異なる部分が見られます。初期の頃を知っている方にとっては変化した作品を見て少し寂しいと思われる方がいるかもしれませんが、様々な修正があったからこそ、半世紀近くの長きに渡り多くの世代に認知され親しまれている数少ない作品に成長できたのかもしれません。原作の設定や相違点などを調べたうえで観てみるのも、違った視点ができて楽しみ方が変わるのではないかと思います。