何ともやくざ映画の臭いがプンプンした映画『武田信玄』(1991)
武田信玄 [DVD]
佐藤浩市
普通「信玄・謙信一騎打ちシーン」(史実にこういう場面は無いのだろうが??)というと、白馬に乗った謙信が単騎信玄本陣に突入し、床几に腰掛ける信玄に斬りかかるが、信玄は軍配で謙信の太刀を受け、横から槍で信玄の家臣が応戦したため謙信は逃げる、というパターンが多い。しかしそこは役所の信玄。軍配で受けるまでは同じだが、その後床几を蹴り倒し、刀を抜いて謙信に斬りかかる。私は色々な映画・ドラマでこの場面を見てきたが、積極的に反撃を行った信玄というのを初めて見た。
作者の意図が伝わったのか疑問符が付いた『 風林火山〜武田の軍師・山本勘助の愛と野望』(1992)!!
日本テレビ時代劇スペシャル 8 風林火山 前編・後編 [レンタル落ち] 全2巻セット
舘ひろし(武田信玄)と里見浩太朗(山本勘助)
その他の配役は、信玄の宿敵・上杉謙信役に高嶋政宏、武田義信役には里見の長男である佐野圭亮、川中島の決戦で勘助を討ち取る上杉軍の武将・鬼小島弥太郎役に山城新伍など。クライマックスの川中島戦闘シーンや、信濃侵攻における数々の合戦シーンなど、TVドラマ規模ながら、ダイナミックなアクションシーンを実現している。
高嶋政宏
『 風林火山〜武田の軍師・山本勘助の愛と野望』(1992)は、正直言って名作『風林火山』を映像化して見せるというより、里見浩太郎を見せるがための題材として『風林火山』を選んだとしか表現できないというのが私の正直な印象。有名な俳優陣を配し、豪勢に仕上げているが、原作の魅力と引き出すのには遠く及ばなかったのではなかろうか!?。
例えば、里見浩太郎が何故二役なのか、武田信玄の正室役である池上希美子の醜い公家化粧(特に眉)、入道ズラ(ハゲヅラ)が全く似合わない舘ひろし、合戦シーン等が中途半端な描き方、等々、不満ばかりが残こった。
「軍師・山本勘助」に至っては「有能な軍師」というより、何だか気が回り過ぎて、信玄さんの厄介事を背負い込まされてしまう気の良いお爺ちゃん」ってな感じになっているが・・・!!。(笑) これは明らかにミスキャストです!!。