ネタ要素もゲームバランスも洗練された『極上パロディウス ~過去の栄光を求めて~』はシリーズ随一の完成度!

ネタ要素もゲームバランスも洗練された『極上パロディウス ~過去の栄光を求めて~』はシリーズ随一の完成度!

コナミが発売した横スクロールシューティングゲーム「パロディウス」シリーズ第3作にあたる本作。94年にアーケードゲームとして登場し、その後スーパーファミコン、プレイステーション、セガサターンと次々に移植されていきました。シリーズの中でも極めて高い評価を獲得し、『レイフォース』や『ダライアス外伝』といった同年の名作たちを抑え、1994年ゲーメスト大賞ベストシューティング賞を受賞しています。


グラフィック・サウンド・おバカ要素の全てが大幅パワーアップ

4年の時を経て前作以上に全体的にきらびやかなグラフィックとなり、パロディウスらしい明るい世界観が表現されています。
ネタ要素も大量増量。今回は挑戦的な他社ネタも多いです。自機の中には他社シューティングのパロディが含まれていたり、本当に耐久力256の回転する板が登場したりとカオス極まりない仕上がりとなっています。
自社ネタももちろん多分に搭載。クレーンに運ばれてコナミの看板が運ばれてくる1面(前作4面ボスをネタにしており、クレーンを破壊することで看板が落下する等、芸も細かいです)、ステージ全体が『グラディウスIII』の3面後半(穴掘り地帯)のパロディとなっている3面、ビッグコアなどの歴代コア系ボスたちが小さい雑魚となって編隊を組んで襲い掛かってくる5面など。
そして前作の最終面は『グラディウス』をモチーフにしていたように、今作の最終面は『グラディウスII -GOFERの野望-』をディスコ風にしたノリノリの熱いステージになっています。

クラシックアレンジを中心としたBGMのクオリティも非常に高く、ステージとの親和性も抜群でした。例えば6面の『竹取物語』をモチーフとした月面ステージでは日本の童謡のアレンジが流れるなど…。

難易度バランスは前作より洗練

ランクシステムは健在ですが前作ほど爆発的には上昇せず、撃ち返しも本編では一部の敵を除いて発生しません。ランクが上がると敵弾の物量や速度が上昇して難しくなりますが、前作と比べてフルパワーアップでの攻略も十分可能なラインに落ち着いています。
もちろんランク抑制プレイも有効です。ただ、今作ではミサイルのランク上昇率が高いため、ミサイルなしでも対地攻撃に困らない自機「ミカエル」や「こいつ」が攻略で有利とされていました。
ランクなど気にしないという猛者は、今作で追加された「紫ベル」で稼ぎに勤しめます。デフォルトで1周エンドになったこともあり、本作のスコアアタックはかなり熱いものになっていました。

本編攻略に関しては上述の通り非常に洗練されたゲームバランスとなった今作ですが、一方でラスボス撃破後に突入する「スペシャルステージ」は高速撃ち返し上等の凄まじい難易度であり多くのプレイヤーを苦しめました。
その内容は歴代コナミ系シューティングのメドレーである『メモリー・オブ・シューティング』というファン感涙モノのステージであり、本作の評価を更に高めることとなりました。

今作を代表するキャラクター「こいつ&あいつ」

「紙飛行機に乗った棒人間」というシュールな容姿、パワーアップすると人数が増える、ミサイルでは棒人間が自ら投下され、ステージによって異なるリアクションを見せる…など、あらゆる面がネタづくしというパロディウスの真骨頂とも言えるキャラクターでした。
滑走中に息切れして何度も一時停止したり、2面水中エリアでは浮き輪を付けて水面に向かって浮かんでいったり(上方向に発射されるため事実上の「アッパーミサイル」化)、最終面ではディスコでノリノリになって踊ったり…(滑走ミサイルとしての仕事はしなくなります)。

そのネタまみれの見た目に反し、今作でもトップクラスの超高性能自機でもあります。フルパワー時の「こいつウェイ」は前方180度をカバーし、耐久力32の「こいつバリア」まで装備できます。後方に弱いという弱点はありますが、ネタ要素・性能面両方でインパクトを与えた存在と言えましょう。当時から非常に高い人気を獲得し、同年のゲーメスト大賞ではベストキャラクター賞をぶっちぎりの票数で獲得しました。

問題点

自機性能差がかなり大きい

8体にまで増えた今作の自機ですが、新規追加された面々がいずれも高性能なのに対し前作の4体はダブルが2連射となったこと以外はこれといった強化を施されていません。
ツインビーに至っては3WAYの角度変更で大きく弱体化しており、今作では最も不遇な機体の1体に挙げられています。
ツインビー以外の3体も対地攻撃をミサイルに依存しているため、今作のランクシステムと相性が悪いのも痛いところですね。

総評

どこかで聴いたメロディが連発するゲームBGMが楽しい極パロのBGMたち。クラシックをここまでパロッたゲーム音楽も初めてではないでしょうか。

『極上パロディウス』サウンドトラック

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グラフィック・BGM・ゲームバランス…その全てがハイクオリティであり、同年ゲーメスト大賞受賞もうなずける完成度となっています。
『パロディウスシリーズ』はもちろん『グラディウスシリーズ』関連作でも屈指の傑作の1つと評されており、同年の『ダライアス外伝』と並び横スクロールシューティング最高傑作として必ずと言っていいほど名が挙がる作品となりました。

本稿で記載しております情報は、ゲームカタログ@wikiから引用させていただきました。

出典元はコチラです。

極上パロディウス ~過去の栄光を求めて~ - ゲームカタログ@Wiki ~クソゲーから名作まで~ - アットウィキ

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