『ガンプラり歩き旅』その46 ~改良強化新型・グフ登場! ザクとはちがうのだよ、ザクとは!~

『ガンプラり歩き旅』その46 ~改良強化新型・グフ登場! ザクとはちがうのだよ、ザクとは!~

ガンプラ! あの熱きガンダムブーム。あの時代を生きた男子であれば、誰もが胸高鳴り、玩具屋や文房具屋を探し求め走ったガンプラを、今改めて当時のキットから現代キットまで発売年代順に、メカ単位での紹介をする大好評連載の第46回は、名将・ランバ・ラルが乗り込んだモビル・スーツ、グフです!


アコースとコズンのザクを従えて、ランバ・ラルのグフが出撃する!

私、市川大河が、書評サイトシミルボンで連載している、 『機動戦士ガンダムを読む!』での、再現画像で使用しているガンプラを、 古い物から最新の物まで片っ端から紹介していこうというテーマのこの記事。

今回紹介するのは、アムロがもっとも恐れ、越えたいと思わせた、漢の中の漢、ランバ・ラルが、ガルマ・ザビ仇討ちの命を請けて乗り込んだ、放映当時ジオンが有していたザクの、改良強化新型と呼ばれた、青いモビル・スーツ、グフの紹介です!

グフ 1/144 HGUC 196 2016年4月 1500円

熱砂を舞台に、やはりアコースザクとコズンザクを従えて、ヒートロッドを振るうグフの雄姿のボックスアート!

グフ!
改良強化新型!
グフ!
グフフと笑うから、グフなのだよとか書いたら、トニーたけざき先生漫画みたいだぞ!
グフ!
ザクが緑で、シャアが赤だったから、今度は青いぞグフ!
鞭がしなるぞダダンダーン! でも、磁石の力じゃないぞグフ!(先生! このネタ、以前もやりました!)

HGUC REVIVE版の、スマートなボディと驚異の可動範囲を併せ持つグフ

というわけで、スポンサー様から「毎回毎回、ザクとかいう、同じ敵ロボットばかり出してんじゃねぇよ! おかげで肝心の主役ロボット合体玩具が売れねぇだろう!」とドヤされて、第12話『ジオンの脅威』から登場しました、ジオンの新型敵役メカロボット! まさに、あからさまな2クール目からのテコ入れメカ!

ヒートロッドは軟質素材で、なおかつ自在に形作れる

ジオンがザクに次いで初めて開発したモビルスーツなのに(後付け設定一切考慮無視)、なぜかいきなり“地球上を舞台にした”かつ“対モビルスーツ用白兵戦格闘戦用モビルスーツ”だっていう!
今から思えば、ジオンの兵器開発って、速度も順序も法則性も全く無茶苦茶だよね!

また、肘や肩関節もヒートロッドの長さの自重に負けないので縦横無尽なロッドアクションが可能

確かに、ザクと並べば、ザクに似ていつつ、ザクより強そうには見えるデザインではある。目元がつりあがってるとか! ザクではシャア専用にしかついてなかった「偉そうな角」が標準装備とか! 肩の角がより伸びて、カーブまでしてて、しかも両肩に増えてるとか!

その、ランバ・ラルのグフのヒートロッドの電撃がガンダムを襲う!

……いや、まぁ、そこら辺りも諸々含みで、富野由悠季総監督も当時インタビューで「グフは失敗作!」と言い切っていたのだけれども、その言い切りの主語が「ジオン的に」なのか「デザイナーの大河原邦男氏的に」なのか「総監督としての自分の指示出し裁量ミス的に」なのかは、37年以上経った未だに謎だが、今思えば「全部」なのかもしれないぞ、グフ!

左手の5本の指は、全てグフマシンガン! ちゃんと銃口は空けられている

しかし、そこはさすが、転んでもタダでは起きない富野総監督(え、転んだの?)。この新型モビルスーツ、グフのパイロットとして、『機動戦士ガンダム』(1979年)屈指の名脇役ランバ・ラルを配置することで、戦場ロマン度や漢度、人間ドラマ度をぐぐぐいっと高めつつ、グフの「対モビルスーツ白兵戦用」を逆手にとった、剣豪同士の斬りあいのような殺陣を見せ、その演出の中で、まるで時代劇で、割った編み笠の切れ目から素顔を覗くように、アムロとの邂逅を魅せるテクニックが披露された。

それだけではなく、このグフの左手は、1/144にも拘わらず、指の根元で全て可動する。指同士を切り離せば分離して5本の指を可動させることも可能

そんな名小道具(?)グフは、ガンプラ開始当時から人気メカで、当時1/144は、シリーズ展開直後の1980年11月に、ガンダム、シャア専用ザクに次いで(全ガンプラ的には、あと1/1200 ムサイと1/100 ガンダム)、3機目の発売になった。
この時点で、既に先行していたザクの欠点だった「足首が動かない」「肩のボディ接続が難しい」が改善されており、当時のガンプラ少年達は皆して「さすが、改良強化新型っていうだけのことはあるぜ!」と大興奮した。

左手にグフマシンガン、右手はヒートサーベル!

現代のガンプラ、HGUC的にも、グフは一度既に、2000年4月に、ゴッグに次いでNo.009として発売されていたが、2013年に制作放映されたガンプラアニメ『ガンダムビルドファイターズ』という作品内で、ランバ・ラルのパロディキャラが作ったガンプラ「グフ R35」が、2014年6月に正式にバンダイでキット化されて、その金型を流用することで、無印のグフがREVIVEされることになった。

高熱と光を発するヒートサーベルを握りしめ、ガンダムへ突進するラルのグフ! ちなみに左手はちゃんと、マシンガン指のサーベル握り手がちゃんと付属する

このREVIBE版グフ、HGBF グフR35の改修とはいえ、どこぞのジム改のように、パワードジムの流用なもんで細部が違いますみたいな手抜き感は一切なく、むしろ当初から、グフREVIBE版を視野に入れた形で金型が作られたようでなにより(グフR35の時から既に、一部のランナーネームは「1/144 グフ」になっていた)。
っていうか、普通にHGUC グフを買ったつもりなのに、組み立てた後、微妙にグフR35のパーツが余るんですが、これ、もうちょっとランナーを整理整頓しておいてくださいよっていう……。

名将の名を手にしたランバ・ラルの威圧感が溢れ出るグフの姿である

とりあえずREVIBE版グフの構造の方は、HGUC 009 グフからは格段の進化を遂げている。
とにかく、最新技術のKPSを惜しみなく注ぎ込んで構築されているので、腹部のコクピットカバーはクリアパーツだわ、組み立てやすいわ、合わせ目は出にくいわ、色分けは完璧だわ、完成したら可動しまくるわで、もう本当に、あと出せる1/144 グフっていったら、RG版とORIGIN版以外は絶対不可能でしょう?というぐらい究極の出来。

ヒートロッドとグフマシンガンの、近距離、中距離隙が無い武装展開とポーズ

気品あふれたクリアオレンジのヒートサーベル

背面から。バックパックやシールドの色分けもパーツで完璧

巷じゃ、これでもREVIBE版グフの可動に文句をつける厳しいレビュワーの方もいるが、いやいや、胴体に動力パイプが走ってるのに腰がぐいぐい捻れたり、肘や膝が二重関節で畳めたり、マシンガンの左手まで、指が動いたりしちゃうんですよ?
それに文句つけちゃうとか。おかしいですよ! カテジナさん!

ここからは、ラルのグフでなく、その後本編に登場していた、左手のマシンガンをオミットして、右手にザクマシンガンを構えた、量産型グフのご紹介!

このREVIBE版グフ、ABSなんてもはや一切使っていない。HGUC 009版と比較しても、ただデザインが今風になったのではなく、胸のラインや面取り、肩の角の曲がり具合などは、むしろさらにアニメ版に近づいたという進歩。

本編で、ドダイYSに乗って登場したのがこの量産タイプ

手にしたヒートサーベルはクリアパーツ、手にする鞭は特殊素材で、自在に曲げられその形状で維持できる。左手の付け替えで、サーベルの両手握りも再現可能。

ジャブロー攻略戦でも大量のグフが戦線投下される

確かに「これ、降りられるんだろうなぁ!?」と叫びたくはなる

ドムやザクと共に、乱戦の戦線へ降下していく量産型グフ

また、余ったR35グフ用の左手首を使えば、一般量産型のグフにもできる。
HGUC ザクや、ビルドナックルズ(丸)の銃器持ち手用右手首を、MSライトブルーで塗装して付け替え使えば、ザクマシンガンを構えることもできる。

ザクマシンガンを装備して、通常の左手を持つ量産型グフの小隊編成の攻撃!

もうね、むしろ『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』自体は、それはそれで商品展開もいいんだけど、ちゃんとザクは“こっち”でも、REVIVEしてくださいよと、叫ぶしかない出来じゃありませんか!

というわけで、今回は素直にこの、最高水準ガンプラを組んだだけ。
一応塗装は、統一ルールとして、肘と膝の関節を、UG14 MSブルーで塗装し、後は撮影用の効果を考えて、コックピットのクリアパーツの裏をシルバーで塗っただけ。
本当、それだけ!

市川大河公式サイト

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