今回は、こちらの書籍を参考にさせていただきました。

鉄道ジャーナル 1992年5月号 通巻307号
鉄道ジャーナル社発行 鉄道ジャーナル 1992年5月号表紙(個人所有)
1992年5月号の目次。

1992年5月号目次
鉄道ジャーナル1992年5月号目次(個人所有)
最大のトピック「300系のぞみ運転開始」
今から26年前、1992年5月号の鉄道シーン最大の話題は、なんといっても「のぞみ号」運転開始ですね。
300系新幹線電車を新製して、最高速度270キロ、東京ー新大阪を2時間半で結びました。
300系の特長。
300系はアルミ軽合金で造られ、1両平均の重量は45トンとなり、100系の60トンに比べて4分の3の重量という、大幅な軽量化が図られました。
また、空気抵抗を考え、屋根の高さが低くなりました。

100系と300系の背の高さの違い。
鉄道ジャーナル1992年5月号 11ページより引用。
座席の位置によって椅子の大きさが違うんです!!。
新幹線の座席は、普通車は5列あり、3列と2列に分かれます。
実は、3列の窓側・通路側と真ん中では、座席の大きさが違います。
真ん中の座席が一番大きくなっています。
その替わり、通路幅を狭くしました。その差は3センチあります。
人と人とに挟まれ、場合によっては両隣とも見知らぬ人と旅行をするというハンディを背負った真ん中の席(B席と呼ばれます。)は不人気だったので、このような対応がなされました。
ですので、3人で新幹線で旅行される時は、一番大柄な方が真ん中に座るといいですね。
ただ、ビジネスではマナーがあり、上司を真ん中に座らせるわけにもいきませんが・・・。
席順・席次》席次表・和室洋室・列車・飛行機・エレベーター・結婚式披露宴
上のリンクを見ていただくと、新幹線などの座席順のマナーが説明してあります。
もう1つの画期的鉄道「山形新幹線」開業。

400系山形新幹線「つばさ」。
400系新幹線 - 日本の旅・鉄道見聞録
かつて上野ー山形を結んでいた特急「やまばと」号。

特急やまばと号。
485系特急「やまばと」 - 日本の旅・鉄道見聞録 -
上野ー山形間はかつて特急「やまばと」号が結んでいましたが、福島までは新幹線と並行した在来線を走っているので、新幹線の恩恵を受けられませんでした。
しかし、国鉄も財政難で、新幹線規格(フル規格)の鉄道を作ることもできなかったので、福島まで新幹線で走り、福島から在来線に乗り入れるという、前代未聞の鉄道が出来上がりました。
それが1992年7月に登場した「山形新幹線」です。
福島ー米沢間の難所「板谷峠」。
途中で機関車を付け足す手間を省くために、大出力のキハ181系を投入しましたが、あまりの急坂にキハ181系の故障が相次ぎ、485系特急やまばとが登場するまで再度補助の機関車を付け足したそうです。

キハ181系さよなら運転の写真。(山形ではありません。)
754.「ありがとうキハ181系」号運転
2011年2月まで、キハ181系は走り続けました。
板谷峠といえば、「峠の力餅」が有名。
かつて機関車を付け替えるための長い停車時間を利用して、駅のホームで「峠の力餅」が売られていました。
現在は新幹線は峠駅には停車しませんが、各駅停車の停車時にホームで売っているようですね。
ようこそ、峠の力餅の「峠の茶屋」へ
積雪180センチ!!。
ここをかつては機関車が、今は新幹線が通っているんですね。
技術の進歩とは、すごいものだと思います。
次回はこの号に掲載されている「私鉄特急」をご紹介したいと思います。