80,90年代に活躍した各局名物アナウンサー(NHK編)
80,90年代からアイドル的扱いを受けていた女子アナも誕生していたフジテレビなどと異なり、公共放送で若手時代は地方局で腕を磨くNHK。もちろん公共放送局にも後世に印象が残るような名物アナウンサーが結構生まれました。彼らを振り返りながら、当時のテレビをフラッシュバックしていきましょう。

NHK
泣く子も黙るNHK。
徹底した教育もあり、アナウンス力ではぴか一の実力を持つアナウンサーも多く、見るだけでどこか落ち着く気分になるようなアナウンサーが多いのは、NHKアナの今も昔も特徴ではないでしょうか?
そんなNHKの名物アナウンサーを紹介します。

生方恵一アナウンサー

NHKアナウンサー期間:1956年~1985年
主な出演番組:(NHK時代)紅白歌合戦、のど自慢、NHK歌謡ホールなど
(フリー時代)お昼のワイドショー(日本テレビ)など
生方恵一アナウンサーを一躍名物アナとして有名にさせたのは、やはり「紅白歌合戦」でしょう。紅白では、第32・33・35回総合司会を務め、まさにNHKの顔となっていました。
事件は第35回で起きました。都はるみさんを「みそら…」と言い間違えて、大騒動を巻き起こしてしまいました。これが原因とははっきりしていませんが、翌年に大阪放送局に異動。そのまま退職となってしまいました。
大塚範一アナウンサー
NHKアナウンサー期間:1973年~1994年
主な出演番組:(NHK時代)NHKニュース、高校野球実況など
(フリー時代)めざましテレビ(フジテレビ)など
NHK退職後のめざましテレビでのMCが印象的な人も多いでしょうが、大塚範一アナは主に80年代NHKの顔として、NHKニュースなどを担当していた名物アナの一人です。
またニュースだけでなく、クイズ百点満点といったバラエティから高校野球の実況にいたるまで、守備範囲の広さは凄く、安心して観ていられる安定のアナウンス力は誰もが認めるところではないでしょうか。
現在、白血病との闘病中。またテレビで活躍を願う人も多いはずです。
森本毅郎アナウンサー

NHKアナウンサー期間:1963年~1984年
主な出演番組:(NHK時代)NHKニュースワイド、大河ドラマ『草燃える』ナレーターなど
(フリー時代)噂の!東京マガジン(TBS)など
今では日曜日の午後のお馴染み「噂の!東京マガジン」のMCでもお馴染みですが、NHK時代は朝のニュース番組「NHKニュースワイド」などを担当。NHKらしくない!?凛々しい顔立ちで女性ファンも多かった男性アイドルアナの先駆け的存在といってよいでしょう。
フリー後は、アナウンサー業の傍ら、映画出演やCMなどの出演も果たし、タレント・俳優としても活躍しています。
磯村尚徳アナウンサー

NHKアナウンサー期間:1953年~1991年
主な出演番組:(NHK時代)ニュースセンター9時など
(フリー時代)長野オリンピックでは開会式の司会など
失礼な言い方ながら、今の時代ではあまりいないような風貌の観ると、お父さんのような落ち着くイメージがあるNHK元名物アナ。朝9時からのニュースセンター9時などを担当していました。
NHK退職後は、東京都議選に立候補したり、1998年にはフランス語を筆頭に語学達者なメリットも活かして長野オリンピックの司会を務めるなど唯一無二の動きをしました。
小宮山洋子アナウンサー

NHKアナウンサー期間:1972年~1998年
主な出演番組:(NHK時代)ニュースセンター630、NHKニュースワイドなど
(フリー時代)民主党衆議院議員(元厚生労働大臣など歴任)
NHKアナウンサー時代には、ニュース番組以外に国会討論など政治系女子アナとして活躍。NHKニュースの象徴のような存在でした。
アナウンサーを辞めたのち、NHK解説委員も務め、その後、政治家(民主党)デビュー。厚生労働大臣まで勤めました。
松平定知アナウンサー

NHKアナウンサー期間:1969年~2010年
主な出演番組:(NHK時代)ひるのプレゼント、NHKニュース、紅白歌合戦総合司会、NHKスペシャルなど
(フリー時代)下町ロケット(TBS) ナレーターなど
徳川家康の異父弟・松平定勝を祖とする伊予松山藩久松松平家の分家旗本の子孫とする家柄から、「殿」の相性で親しまれたNHK名物アナウンサー。
倒置法を用いたオリジナルな話し方で評判となり、「ひるのプレゼント」、「NHKモーニングワイド」「紅白歌合戦総合司会」といったNHKの代表的な番組を務めるまでに。
残念なことに、泥酔してタクシーの運転手を暴行してしまい、キャスターを降板し、アナウンサーとしてのピークは終わってしまいました。
刈屋富士雄アナウンサー
NHKアナウンサー期間:1983年~2011年
主な出演番組:(NHK時代)大相撲中継、オリンピック中継、競馬中継など
大相撲中継をはじめ、NHKのスポーツ中継の顔として長い間活躍。なかでも、やはり人々の印象に深く残っているのは、2004年アテネオリンピック。
男子体操総合の実況を担当し、金メダル決定の瞬間に放った「伸身の新月面が描く放物線は、栄光への懸け橋だ!」という言葉は、テレビ史に残る名言として語り草となっています。
堀尾正明アナウンサー

NHKアナウンサー期間:1981年~2008年
主な出演番組:(NHK時代)NHKニュース10、サタデースポーツ、紅白歌合戦総合司会、2002FIFAワールドカップ実況など
(フリー時代)Nスタ(TBS)、誰だって波瀾爆笑(日本テレビ)、ビビット(TBS)など
NHKアナ時代序盤はニュース系のアナとして、後半はスポーツアナとして多くの代表的な番組を担当。確かなアナウンス力と適度なアドリブ力を評価する人は多い名物アナウンサー。
現在もフリーアナとして、誰だって波瀾爆笑(日本テレビ)、ビビット(TBS)をはじめ第一線で活躍中。
草野満代アナウンサー

NHKアナウンサー期間:1989年~2006年
主な出演番組:(NHK時代)NHKモーニングワイド、NHKニュースおはよう日本、紅白歌合戦総合司会、アトランタオリンピック中継など
(フリー時代)筑紫哲也 NEWS23(TBS)など
90年代前半、朝のおじ様たちの女神として男性から熱烈な支持を受けた女子アナです。NHKらしい清楚な立ち振る舞いで、世の男性たちの心は鷲掴みにされました。
TBSに移籍後も、TBSの看板ニュース番組「NEWS23」を担当。
久保純子アナウンサー

NHKアナウンサー期間:1994年~2004年
主な出演番組:(NHK時代)プロジェクトX〜挑戦者たち〜、NHKニュース11・NHKニュース おはよう日本スポーツコーナー、紅白歌合戦紅組司会など
(フリー時代)森永乳業「森永のおいしい牛乳」CM多数など
NHKアナとしては異例の「好きな女子アナランキング」でも常連になるほど絶大な人気を誇ったアイドルアナウンサー。
NHK退職後もフリーアナウンサーとして、アナウンス業だけでなくタレントしても活躍。
まとめ
いかがでしたでしょうか?NHKも90年代からは多くの名物女子アナが登場していくのは、やはり女性の社会進出の象徴のようにも思えます。
クボジュンフィーバーなんかは昨日のことのように思える人も多いのではないでしょうか。