賛否両論の「最後のジェダイ」!実はミドルエッジ世代にこそ楽しめる映画!その理由と見所とは?

賛否両論の「最後のジェダイ」!実はミドルエッジ世代にこそ楽しめる映画!その理由と見所とは?

現在絶賛公開中の、「スターウォーズ」シリーズ待望の最新作、「最後のジェダイ」!「最後のジェダイ」こそ、ミドルエッジ世代の思い出を再現する涙物の映画だった!


現在絶賛公開中の、「スターウォーズ」シリーズ待望の最新作、「最後のジェダイ」!

スター・ウォーズ 最後のジェダイ ポスター

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主人公ルークと父ダースベイダーの物語である旧三部作と、ダースベイダーが悪の道に入るまでの物語で、前日譚となるプリクエル三部作を経て、ルークの次の世代の物語である新三部作の二作目となるのが、この「最後のジェダイ」だ。

新たなる希望 ポスター

思えば、「スターウォーズ」シリーズの日本初上陸となった「エピソードⅣ・新たなる希望」の公開は、実に1978年のこと。
初期三部作の公開終了が1983年、その後1997年の特別編公開によるブーム再燃を経て、遂にプリクエル三部作が完結。今回の「最後のジェダイ」公開まで、実に40年の歳月が流れたことになる。

ファントムメナス ポスター

残念ながら万人向けとは言い難くかった、プリクエル三部作・・・。
だが、これを受けて公開された新三部作の一作目、「フォースの覚醒」の高評価と大ヒットにより、再び自分の中の「スターウォーズ」熱が再燃したミドルエッジ世代も多かったのでは?
魅力的なキャラたちと、巧妙に旧三部作のテイストを取り入れたその内容には、ミドルエッジ世代の我々も無理なく作品世界に入ることが出来て大満足!さて、次はどんな展開になるのだろう?そんな期待で胸を膨らませていたのだが・・・。

スター・ウォーズが表紙のVanity Fair

Vanity Fair muestra un primer vistazo a Star Wars: The Last Jedi

実は今回公開された「最後のジェダイ」、観た人の間で賛否両論の大論争が巻き起こっているのだ。
元々今回の「最後のジェダイ」は、名も無き脇役の人々が仲間のために自分の身を犠牲にして死んでいく、という描写のオンパレード!そのためか、「フォースの覚醒」の様なエンタメ性を期待して見に行った観客には、非常に評価が低くなってしまっている。
しかも、今までのスターウォーズの約束事や大前提を一気に覆す展開の連続!となれば、確かに昔から見続けて来たマニアやスターウォーズ愛の強いファンの方々の間で、強い拒否反応が起こるのも無理は無いところ。
しかし、断言しよう。本作「最後のジェダイ」こそ、正に我々ミドルエッジ世代が涙無くしては見られない、シリーズ最高傑作にして最大の問題作だと!
旧三部作のテイストを色濃く残し、新たな観客に加えて過去の観客をも取り込むことに成功した「フォースの覚醒」に対し、一気に新たなスタートと変革へと舵を切った「最後のジェダイ」!そう、本作の役割はこの「破壊と再生」にこそあった!そう思わせる本作こそ、真の意味での「スターウォーズ精神」の塊と言える作品なのだ!。
では本作は何故、我々ミドルエッジ世代にこそ楽しめる作品となっているのだろうか?

ミドルエッジ世代が「最後のジェダイ」にハマる理由とは?

エピソードⅣの初上陸をリアルタイムで経験した世代はもちろん、その後ビデオレンタルで後追い鑑賞し、1997年の特別編とケンタッキーのおまけでシリーズにハマった世代まで。旧三部作にまず触れた世代の方が、実は新三部作にはより熱くハマっている。
何故なら、「フォースの覚醒」が巧妙に「エピソードⅣ」をトレースして、昔からのファンの琴線に触れる内容になつていたからだ。

そのため、プリクエル三部作でのあまりに多すぎる新キャラと、続出する専門用語や複雑な人間関係に、すっかりお手上げとなってしまった我々ミドルエッジ世代も、「フォースの覚醒」には大興奮して歓声を送ることになったと言う訳だ。
では今回の新三部作の中編となる「最後のジェダイ」は、果たしてその点を踏襲していたのだろうか?

「最後のジェダイ」こそ、ミドルエッジ世代の思い出を再現する涙物の映画だった!

シリーズの二作目であり、旧三部作で言えば「帝国の逆襲」にあたるのが、この「最後のジェダイ」。

前述した通り、一見過去の「スターウォーズ」シリーズの決まりごとを全てぶち壊したかの様な本作だが、実はその基本部分では「帝国の逆襲」を忠実に踏襲しており、我々ミドルエッジ世代のツボをハズさない、正に「帝国の逆襲」オマージュ満載の作品となっている。

特にラストの反乱軍VS帝国軍の一大決戦で、大地が一面白く覆われた惑星で敵を向かえ打つ反乱軍の描写は、正に「帝国の逆襲」冒頭での雪の惑星ホスでの戦闘シーンそっくり!但し、今回は積もっている様に見えたのが、雪ではなく塩!とのセリフがあったり、そう単純に再現やオマージュを捧げていないのが見事!
これ以外にも「帝国の逆襲」との類似点を思いつくままに挙げてみると、

John Boyega as Finn (Lucasfilm/Disney/PA)

*治療中のフィンがチューブで繋がれて、服の中に液体が充填されている。
*ルークが身を潜める惑星の海に、彼が乗ってきた?Xウィングが沈んでいるのが見える。
*ギャンブラーのキャラクターが登場。
*忍び込んだものの、見方だと思っていた者の裏切りで捕まる。

*キャプテン・ファズマとの戦いで、一度やられて落ちたように見えたフィンがまた現れる。
*レイとルークの修行シーンでのやり取り。
*レイが自分の心の内側と向き合い、運命の啓示を見るシーン。
*レイがフォースでXXをXXするシーン。
*黒いドロイドにフィンたちが発見されてしまう。などなど。
更に旧三部作の他の作品との共通点は、

*エピドードⅣでの、レイア姫のホログラム映像が登場する。
*レイアがダメロンに向けて撃った麻酔銃の光線の形が、エピソードⅣの冒頭でレイアが撃たれた銃の物と同じ。
*ルークが夕陽を見るシーンで、太陽が2つに見えるカットがある。
*賭博惑星の川を行く客船のデザインが、「ジェダイの帰還」で登場したジャバ・ザ・ハットの客船に似ている。
などなど。まだ2回鑑賞しただけなので、これ以外にもまだまだあると思われるが、ざっと思いつくままに並べただけでもこれ程の類似点が存在する、このサービスっぷり!
だが、これだけでは無い。「最後のジェダイ」には、我々旧三部作世代が「これだ、このシーンこそが俺たちが子供の頃に観て感動したスターウォーズ!」と思うしかない、涙物の素晴らしいラストシーンが待っているのだ。

「エピソードⅣ・新たなる希望」の中で、最も「スターウォーズ精神」を体現した名シーン。それは激しい戦闘シーンでもなければ、哲学的なセリフが登場するシーンでも無い。パイロットへの道を夢見ながらも、叔父さんの農園の手伝いのために地上に縛り付けられているルークが、沈みゆく夕日を見つめるという、セリフすらない静かなシーンだ。

それは前述した通り、ラスト近くのシーンで一人夕日を見つめるルークの姿と、太陽が故郷のタトウィーンの様に2つに見えるカットとして、この「最後のジェダイ」の中でも再現されている。
もちろんここも観客の涙を誘う名シーンなのだが、実はミドルエッジ世代がこの「最後のジェダイ」で一番感情移入するのは、エンドクレジット直前のラストシーン!

本編の主要登場人物がいっさい登場しない上に、英語のセリフさえ無いこの2~3分の短いシーンこそが、「最後のジェダイ」の重要なテーマであり、しかもそれは「エピソードⅣ」があれほど当時の我々の心に響いた最大の要素でもあるのだ。

このラストシーンに登場する名も無き少年の姿こそ、40年前の当時スクリーンを見上げていた、我々ミドルエッジ世代の姿そのものであり、この少年の姿とその前のシーンで夕日を見つめるルークの姿が重なっていることに気が付いた時、我々ミドルエッジ世代の記憶と想いを次の世代へと繋ぐ、新たなスターウォーズ伝説の幕開けに立ち会えたことに気付くはず!

40年に渡って語り継がれてきた「スターウォーズ精神」が、確実に次世代の子供たち、それも生まれや血筋に囚われないすべての子供たちに向けられたことを表現するこのラストシーンを心底楽しめるのは、やはり当時「エピソードⅣ」の洗礼を受けたミドルエッジ世代をおいて他にない!と断言できる。

映画「スターウォーズ」シリーズと共に実年齢を重ねた我々だからこそ、このラストを観るために劇場に足を運ぶ価値は充分過ぎるほどにあると言えるだろう。

最後に

過去のスターウォーズの世界観に囚われない、新しい世代がスターウォーズの物語を永遠に繋げて行くのだ!との宣言とも受け取れるこの「最後のジェダイ」。本作こそ、旧三部作の衝撃を受けてから後、いつの間にか「スターウォーズ」シリーズから遠ざかっていたミドルエッジ世代が、再び「スターウォーズ」にハマるにはもってこいの作品だと言える。

あまりに増えすぎたキャラや膨大な知識は捨てて良し!と宣言して展開する「最後のジェダイ」だが、実は意外なほど「帝国の逆襲」にリスペクトを捧げて作られている。だがそこで描かれることは「帝国の逆襲」とは真逆の展開と内容であり、そこが観客の予想を大きく裏切る結果となり、今回の賛否両論となってしまった訳だ。

作品中でもフォースやジェダイに対する固定観念やイメージを全否定することで、それが限られたファンやマニアが独占するものでは無く、本来一般観客が自由に楽しめる物であると再認識させてくれた本作。
一見予定調和を避けて、コアなファンの期待と予想の真逆を行ったかに見えるが、その本質にあるのが正に「スターウォーズ精神」としか言い様が無いことは、2回3回と鑑賞するにつけて、きっと分かってくるはずだ!

S.H.Figuarts シリーズ

スター・ウォーズ コレクターズフィギュアのポータルサイト|魂ウェブ

この機会にお子さんを連れて一緒に体験させるも良し、自分一人であの頃の郷愁に浸るも良し。
今まで「スターウォーズは複雑で難しいから・・・」との理由から離れていたミドルエッジ世代の方にこそ、是非この絶好の機会に「最後のジェダイ」を見て頂いて、少年の日に出会ったルークの物語の結末と、新しい観客が一から楽しめるスターウォーズに戻った記念すべき瞬間を体験して頂きたいと思う。

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