ゲイロード・ペリーさんとは。

ゲイロード・ペリーさん
ゲイロード・ペリー - Wikipedia
8球団を渡り歩き、314勝を記録。
1962年にサンフランシスコ・ジャイアンツでデビューし、その後インディアンズ、レンジャース、パドレス、ヤンキース、ブレーブス、マリナーズ、ロイヤルズと、8球団を渡り歩きました。
通算314勝、1983年に引退。
(wikipediaより編集。)
45歳まで現役。
1938年に産まれ、1983年に引退。45歳まで現役という、すごいスタミナを持った投手だったのです。
なぜ45歳まで現役で勝ち続けることができたのか??そこに愛すべき「疑惑」が。
ペリーさんには、ある「疑惑」がかけられています。
それは、野球で明確に「ルール違反」とされているある「魔球」を持っていたことからかけられたものです。
その「魔球」とは、何なのでしょうか。
ものすごい落差の「フォークボール」???。
ペリーさんが、45歳まで現役を続けられたほど勝ち続けることができたのは、若手顔負けの「フォークボール」でした。
ものすごい落差で落ちるフォークボールに、大リーグの並みいる強打者はきりきり舞い。
あまりに不自然にも見えるそのフォークボールの落ち方に、「不正をしているのではないか?」と、バッターが怒り出すほどのすごいボールだったのです。
どんなすごい魔球か、興味のある方は動画をご覧ください。
その「魔球」の名は??。
ペリーさんが疑いをかけられているのは、ルールで禁止されている、「スピット・ボール」を投げたのではないかということです。
スピット・ボールとは、薬用にも使われる「ワセリン」を、指につけて投げる「違法の変化球」のようです。
このように、インターネット辞書の「wikipedia」にも、堂々と、「ペリーさんは不正投球をしていた」と書かれています。
しかし同時に、サイ・ヤング賞を両リーグで受賞したという輝かしい歴史もきちんと記載されています。
サイ・ヤング賞とはどのような賞なのでしょうか。

伝説の大投手 デントン・トゥルー・ヤング(Denton True Young)さん。
サイ・ヤング賞 - Wikipedia
デントン・トゥルー・ヤング(Denton True Young)さんは、1890年から1911年まで大リーグで活躍した投手で、通算511勝、年間30勝以上を5回記録しているという、ものすごい方です。
彼のサイクロンのようなうなりをあげる速球を称賛して、「サイ・ヤング」と呼ばれています。
その名を冠した賞を、ペリーさんは1972年と1978年の2回も受賞しています。
(wikipediaより編集。)
もちろん本人は「不正投球をした」と「認めて」はいない。
スピット・ボールを使うことは明確なルール違反であり、それを使ったことが証明されると、当然試合には出られなくなります。
ペリーさんも、当然ながら、「スピットボールを投げた」とは、一言も言っていません。
巧妙に隠し通した??策士なのか。
ペリーさんの面白いところは、スピットボールを投げたのか、「肯定」しないのはもちろんですが、「否定」もしていないことです。
実際、ペリーさんが投げるシーンを見ると、帽子や耳のあたりを執拗に触るしぐさを見せ、その直後に投げるボールが、あり得ないほどの落差を持つ「魔球」であり、周囲も、「これは明らかにスピットボールを投げているだろう」と、見ている人は誰でも思います。
しかし、それでも、ペリーさんは、「肯定」も「否定」もしないのです。
審判がいくら探しても見つからないその「ブツ」。
映像を見る限り、見るからに帽子や耳の後ろなどに、「ワセリン」を塗っていて、それを指につけて投球している「ように見える」のですが、審判が「不正投球だ!」と、不正を暴こうとペリーさんをいくら調べても、証拠が出てこないのです。
ある日などは、審判が「ここにあるだろう!」と調べた箇所から手紙が出てきて、「そんなところに俺は隠さないよ」と書いてあったそうです。
なんともファンキーな、ユーモアあふれる方ですね。

審判
現在のペリーさん。
引退したペリーさんは、ノースカロライナ州 デビルキルズヒルという街に、豪邸を建て住んでいるようです。
その豪邸を映した番組を見ると、ものすごい数のウイニングボールや表彰盾などが飾られており、いかにペリーさんがすごい実績を成し遂げたかよくわかるものでした。
その番組中で、ペリーさんは、「たまたまボールに「何か」が付くと、ボールの回転が変わり、魔球が生まれるんだよ」とご機嫌に話してくれましたが、やはり、「スピットボールを”使った”」とは決して認めませんでした。
耳を執拗に触る独特の仕草も、「いやあ、歳をとると耳の後ろが乾燥してねえ・・・」などと、取材陣をけむに巻きます。
心理戦にも勝つ疑惑の仕草。
とにかく、打者からすれば、帽子や耳を触る「疑惑の仕草」の後にペリーさんが投げるボールは、あり得ないほど落差のあるフォークボールになるので、ペリーさんがその仕草をするだけで、バッターは警戒、混乱します。
つまり、球種を絞らせない効果があると言えます。
限りなく「クロ」に近い魔球を操りながら、決して証拠を見せずに45歳まで現役を続けきった、ペリーさん。
野球はエンターテイメントであり、ファンを楽しませてくれたことには、感謝すべきことなのだと思います。