『ガンプラり歩き旅』その30 ~ジオン驚異のメカニズム! 20年目の復活のザク! 後編 量産型編~

『ガンプラり歩き旅』その30 ~ジオン驚異のメカニズム! 20年目の復活のザク! 後編 量産型編~

ガンプラ! あの熱きガンダムブーム。あの時代を生きた男子であれば、誰もが胸高鳴り、玩具屋や文房具屋を探し求め走ったガンプラを、今改めて当時のキットから現代キットまで発売年代順に、メカ単位での紹介をする大好評連載の第30回は、ガンダムメカマニアの56%(推定)が「ガンダムより好き」と即答する、量産型ザク!


サイド7に侵攻する3機の量産型ザク。ここから『機動戦士ガンダム』の物語、いやガンダムというジャンルの全てがスタートした!

私、市川大河が、書評サイトシミルボンで連載している、 『機動戦士ガンダムを読む!』での、再現画像で使用しているガンプラを、 古い物から最新の物まで片っ端から紹介していこうというテーマのこの記事。

今回紹介するのは、前回のHGUC シャア専用ザクに続くレビューレポコラムの形でお送りする、量産型ザクです!


ザクⅡ HGUC 1/144 040 量産型 2003年9月 1000円 

ボックスアートもやはり、第1話冒頭、サイド7に侵攻した3機のザクを描いている

というわけで、ようやく、というか、とうとう、というか、全ガンプラファン待望の「1/144で決定版の、アニメに登場したザクのハイグレード・リファインキット」が登場! しかも量産型で!
しかも、イマドキ後付け設定の「ザクⅡ F型」とか「ザクⅡ J型」とかにいちいち差別化せずに「ザク!」と鉈で割ったように断言した作風が、初代ガンプラファンには心地いい。
シャア専用ザクの前編でも語ったが、商品仕様としては、シャア専用ザクにはあった頭部アンテナブレードパーツが、量産型ではなくなった代わりに、脚部装着タイプの三連ミサイルポッドが追加されていて、ほどよく両者の「らしさ」を強調している。

ガンプラファンの誰もが待っていた、HGUC版量産型ザクの雄姿!

あくまでアニメ版デザインを尊重したディテールロジックで構造が築かれているため、バックパックにはバーニアすらなく、脚部にもスラスターディテールもないなど、「2000年代のザク」としては、温故知新といえば聞こえは良いが、逆に言えば野心的な作風で攻めてきており、「せっかく今の技術でザクをリファインするのだから、カトキテイストバリバリで、ハイディテールなザクが欲しいよ!」というニーズは、今回の『機動戦士ガンダム』(1979年)版ザクよりも、さらなる念には念を押して満を持し過ぎた、『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』(1990年)登場の、イマドキのザクファンにとってのシンボルザクでもある「ザクⅡF2型」が、他の『0083』登場モビルスーツよりも4年から8年遅れた2010年にキット化されたのだが、そちらがしっかりフォローしていた。

今回のザクといい、『0083』版ザクⅡF2型といい、バンダイはなにがなんでも、ザクとガンダムは、リファインできる限り出し直すが、安易な商品の新作はもう懲りたのか、近年はかなり慎重に出しどころを踏まえて商品展開をしている。

初代1/144 量産型ザクとの対比。初代、HGUC版とも、シャア専用ザクと同じ金型で作られているので、シャア専用ザクでの対比と大きな違いはない

もっとも「最初のザクの、1/144 ハイディテール版」は、ガンダムと同じく1999年から2000年にかけて、ファーストグレードシリーズ(FG)で、税抜き300円のシンプルタイプの仕様で、シャア専用ザクと量産型ザクが商品化されており、そういう意味ではこのHGUC版とはあらゆる意味でFG版とは対局ではあるが、ハイディテールのノーマルザクをお求めの方は、マテリアルと腕を蓄えて、FGの徹底制作に挑戦してくださいという姿勢は、ビジネスとしては決して悪い選択肢ではないと思われる。

第1話、ガンダムのコクピットに乗り込んでしまったアムロの前を、飛翔しつつ通過するザク!

ユーザーのスキルレベルによっては、FG版のバックパックを、HGUC版に移植するという手法もとれるわけで、そういう意味でもバンダイは、初期ガンプラで培った「ユーザー側のアイディア」を、最初からクエストのように商品に仕込む例は少なくない。
余談だが、平成仮面ライダー商品などで、バンダイから発売されたフィギュアが、番組中で乗るバイクでサイズが合うのが発売されていなかったのだが、バンプレストがプライズ商品として開発したバイクの賞品が見事にサイズがピッタリだったとか、そういう逸話には事欠かないのがバンダイなのだ。

その、アムロが乗り込んだガンダムを狙うザクのマシンガン。肩の引き出し関節機構のおかげで、正面に向けたマシンガンの両手持ちが可能に!

前回のシャア専用ザクでの解説で、HGUC版ザクのスペックはひととおり書き記したが、特筆すべき点としては、この時期逆に、ABS樹脂パーツを一切使わずに部品を構成しているというのは、やはりものがザクだけに、ユーザー側のカスタム、改造、全塗装などを踏まえての仕様だったのだろうかとも考えることも可能である。

ザクマシンガンは、身体に引き付けるように構えることも

前方へ突き出すように構えることもできる

HGUC版のザクは、アレンジリファインデザインをしたカトキハジメ氏が、極力最大公約数的に元デザインを“描き直す”職人に徹した結果、万人が認識する「テレビアニメ版『ガンダム』に登場していたザク」に、歴代1/144ではもっとも近くなっており、それはMSVシリーズピークの、1/144 ザクマインレイヤーで出した「ザクの回答」とはまた違うのではあるが(いや、正確に計測したりすれば、マインレイヤー版ザクの方がテレビアニメ版に近いのかもしれないが)、先に発売されたHGUC版ガンダムやガンキャノンなどと並べた時には、とても正攻法な「没個性の量産型ザク」を体現している。

肩関節の引き出しスウィング機構によって、このようにショルダーアタック的なファイティングポーズもとれるようになった。

ちなみに、バンダイはそこそここのHGUC ザクに自信を持っていたらしく(いや、自信をもって良い出来だとは思うけど)、シャア専用ザクと量産型ザクの発売の間の2002年9月には、なぜかいきなりMSVチックな「ガルマ専用ザク」を売り出していたけど、これが量産型ザクへのじらし商法だったのか、むしろ上手く売り上げが上がれば、同じように設定画が描かれていた、ドズル専用ザクとかも売り出す気でいたのか、今となってはそれを確認する術もなくなってしまった(これに関しては次回とりあげます!)。

本編再現画像より。ガンダムと戦いながら大気圏に落ちてしまったクラウンのザク。このポージングも、肩の引き出し関節があって出来る独特の体勢である

また、今回もシャア専用ザク同様、バンダイがガンプラのオプションパーツとして発売展開している、「HGBC 次元ビルドナックルズ(丸)」の、平手Lサイズを使用することで、ザクの手の表情付けに大きくふり幅を持たせることが出来た。

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