【1970年代~】男性ヘアースタイル流行変遷史②

【1970年代~】男性ヘアースタイル流行変遷史②

【1950年代~】男性ヘアースタイル流行変遷史①では1960年代後半までに流行った男のヘアースタイルについて記述しましたが、それ以降のものを軽く書いてみたいと思っています。


アイビーリーグの大学生の間で流行したのがルーツの『アイビーカット』!!

アイビーカットとは、アメリカのアイビー・リーグ(東海岸の私立大学8校)の学生たちが好んで着ていたファッション「アイビー・ルック」での定番的な髪型。七三に分けたショートヘアにして前髪を上げるもので、スポーティで清潔、さわやかなイメージがあり、アイビー・ルックとともに日本でも大流行した。「若大将」で知られる加山雄三が代表的な存在である。
60年代後半より70年代前半にかけて流行った。

アイビーカットの典型例

私も高校生の頃は、上から下までアイビー族でしたが、今は完全にユノクロ族になっちゃいました!!(泣(>_<))

アイビー・スタイルの典型例

サーフィンの流行とともに『サーファーカット』も浸透する!!

サーファーカットとはハイレイヤードカット技術による段のある髪型で、後頭部を長くしたヘアスタイル。サーフィンをする際に髪がなびくようになっており、'70年代にサーフィンを好む若者たちから流行した。

サーファーカットの一例

サーファーカットは70年代中ごろから日本で大流行したヘアスタイルであり、全盛期には若い女性の7割くらいはサーファーカットをしていた。
流行の元となったものには諸説あるみたいですが、当時有名なハリウッド女優のファラフォーセットメジャーズのヘアスタイルという説が有力である。

彼の歌う「失恋レストラン」と共に流行った『健太郎カット』!!

通常のパーマはコールドパーマでロッドで巻き込む方法がほとんどでしたが、こてアイロンの熱によるパーマ、パンチパーマがそれなりの人々に流行っていました。その筋の業界の方も大半パンチパーマでオールバックだったので、直ぐに察しがついた。またプロ野球選手の江夏なんかも当時はパンチパーマでした。清水健太郎のパンチパーマはオールバックではなく、パーマをかけてからカットし、短髪を前に流すスタイルだったので、普通のパンチパーマよりはソフトな感じが一般の人にも受け入れられたのではないでしょうか?当時の散髪屋の雑誌には必ずと言っていい位のっていたんですよね!。

『パンチパーマ』と『健太郎カット』

デビューした頃は”ちょい悪”好青年という感じでしたが、覚醒剤でたびたび逮捕され、段々と芸能界からも距離をおかれているようですね・・・。自業自得ですけど・・・。

『パンチパーマ』も『健太郎カット』も二週間ぐらいするとのびてきて不細工になるのと、熱で髪が傷むのが欠点だそうです。(私はやったことないのでわかりません、あしからずm(__)m)

ついに時代は1980年代へ!!

テクノミュージックという新しい音楽のカテゴリーを作りだしたYMOがしていた髪型『テクノカット』!!

テクノカット流行以前は不良少年の髪型といえば長髪であり、当時「刈り上げ」をするのは中高年の男性くらいで、刈り上げた短髪は真面目な生徒の髪型であった。だがファッションに敏感な層に流行したため、校則に「テクノカット禁止」の項を設ける中学校・高校もあったそうだ。

映画のため、テクノカットにした松田翔太

テクノカットは、もみあげを鋭角に剃り整え、襟足を刈り上げた髪型である。グラデーションボブのグラデーションの部分を刈り上げたもので、一番の特徴はもみあげを出来るだけ短くする事だった。1980年代に流行した。1975年にリリースされたクラフトワークのアルバム”放射能”で採用されたヘアスタイルが初期のテクノカットであった。1979年にヘアスタイリストの本多三記夫が考案したもので、当時本多氏が専属スタイリストを務めていた、テクノ系ミュージックというジャンルを日本に浸透させたことで1980年代当時の日本の時代の寵児の1人となったイエロー・マジック・オーケストラ(YMO)の3人がこの髪型だったため話題となり、「テクノカット」の呼び名が付き、一世を風靡した。YMOは、その当時、小澤征爾が北京交響楽団で指揮を振るのを3人で見ており、その団員がしていたことに影響を受けたと述懐している。

『テクノカット』よりも前髪部分が長く、ふぞろいにしたスタイルが『チェッカーズカット』

チェッカーズ(特にボーカルの藤井フミヤ)が愛用していた髪型で、チェッカーズ人気と共に流行になった。テクノカットよりも前髪部分が長く、ふぞろいにしたスタイル。その後(一時)、男性アイドルなどの定番的スタイルとなった。
髪型を真似する若者が多く、チェッカーズカットが流行っていた頃は、よく中高生たちが前髪を伸ばして、息を上に吹いて、前髪を揺らしている姿を電車やバスの中で見ました。

チェッカーズのボーカルである藤井フミヤ

あるTV番組で「チェッカーズカット」についての誕生秘話を扱っていた。
1983年にデビューしたチェッカーズは若い女性を中心に人気を集め、時にユニッセックスなファッションやチェックの衣装、ツンとした長めのヘアスタイルが大ブームとなった。しかしメンバーにとってこのヘアスタイルは青天の霹靂。デビュー当時間もない彼らは、"代官山にある〇〇美容室へ行って来い"と事務所から言われ、全員が髪を切られたそうだ。
メンバーだった高杢は「リーゼント・命」だったそうで、見事に刈り上げられた頭を見てショックを受けていたらしいが、フミヤだけは他のメンバーとは違い『これ、いいじゃん!』と上機嫌だったそうだ。

どうも近寄りがたいという印象を持ってしまう『リーゼント』!!

リーゼントとは、前髪を高く盛り上げて後方へ流し、両横の髪を後方に流してなでつけた髪型。
若者の人気を獲得した横浜銀蠅がしていたことで流行した髪型。
不良やヤンキーが好んでしていてボリュームが大きい方がカッコイイとされていた。男らしさをアピールしている様なのですが、やはり攻撃的な印象が強い。

私が以前書いた記事で、リーゼントはダックテールと同義的意味の名称であると記述した覚えがあり、1950年代のエルビス・プレスリーが流行の火付け役となった。日本では戦後、米国の影響下で1950年代にロカビリーと共に流行したが、面倒なダックテールは数年で廃れる事となった。1960年頃には、本来はダックテール(後頭部の髪型)とのコンビネーションスタイルであるポンパドール(前頭部の髪型)だけが残り、これがポンパドールをリーゼントと混同する誤解の原因であると考えられる。
その後1980年代に入りロンドンの50'sリバイバル、プレスリーなどのロカビリーブームとともに流行は東京に飛び火し、竹下通りにたむろするロックンローラー族の若者たちなどはこぞってポンパドールを併せ持ったリーゼントスタイルを愛好した。なお、リーゼントは日本の理容師である小田原俊幸が命名したものだ。

【1950年代~】男性ヘアースタイル流行変遷史① - Middle Edge(ミドルエッジ)

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