南葛のユニフォームのマークを…

南葛のユニフォームのマークを…

それは30年以上も前の事です。アシスタントの仕事の合間、自分の作品の打ち合わせに集英社を訪ねた時の事。キャプテン翼の担当編集だったSさんが偶然僕を見て「ちょうどいいところに来てくれた、ここに南葛のマークを描いてくれないか?」と読者アンケートのプレゼント用の南葛ユニフォーム(胸は空白でした)を差し出してきました。


「キャプテン翼」南葛中のユニフォーム

当時の僕はキャプテン翼のアシスタントをしながら、デビューを目指して仕事の合間に自分の原稿を製作という状態を何年か続けていました。

その時はどんな作品を作っていたのかもう忘れてしまいましたけどまだデビュー前、おそらく賞送りになった作品のネーム(鉛筆で描いた漫画のラフ)を見てもらいに行ったのだと思います。

当時の僕の担当編集さんは月刊少年ジャンプのYさんだったのですが、Yさんはまだ仕事中でちょっと待ち時間ができ編集部の中で待っていました。

当時月刊少年ジャンプの編集部は週刊少年ジャンプの編集部と同じフロアにあったのですが、月刊少年ジャンプのYさんを訪ねた僕をキャプテン翼担当編集だった週刊少年ジャンプのSさんが偶然見かけて

「ちょうどよかった、ここに南葛って描いてくれないか?」

と、胸のマークのところが空いたユニフォームを差し出してきました。

なんでも読者アンケートのプレゼント用のユニフォームだったのが、手違いでマークが入っていなくて困っていたところだったそうです。

実際の原稿の中では胸のマークは陽一さん本人が描いていましたし、実物大ですから大きさも全然違っていて描きにくかったのですが、その旨をSさんに伝えて描かせていただき数週間後ユニフォームは無事アンケートに答えてくれた読者のもとに届いたようです。

今だったらパソコンを使って似た感じのフリーのフォントで
版下を作るのでしょうけど当時はアナログ作業
別紙にサインペンで版下を作りました。
おそらくアイロンプリントみたいな形で一枚一枚手作業で
貼り付けたのではないかと…

キャプテン翼中学生編決勝戦…の頃だったと思います。

少年リーダム~友情・努力・勝利の詩

なぜこの話を思い出したのかというと(これも数年前の話なのですが)、40代の頃体を壊して入退院を繰り返していた僕がまたマンガの仕事をしようと思い、とりあえずアシスタントの仕事からとメカドックの次原さんに連絡を取りアシスタントの口がないか相談したのですが(当時はコミックバンチでレストアガレージ251を連載中でした)、ちょうど次原さんのところに空きがあるということでそのまま次原さんのアシスタントをすることになりました。

ところが仕事に入ってすぐ「レストアガレージ251」を中断してコアミックス社長の肝いり企画「少年リーダム~友情・努力・勝利の詩」という作品を連載することになったのです。

「さらばわが青春の『少年ジャンプ』」という本が飛鳥新社から出ているのですが、これは週刊少年ジャンプ第3代編集長の西村繁男さんの回顧録で僕が関係していたジャンプの前の世代の話が主です。

「少年リーダム」は「週刊少年ジャンプ」の第5代編集長堀江信彦さん(コミックバンチ編集社のコアミックスの社長さんです)が80年代のジャンプ編集部を描いた作品で、80年代当時その現場にいたボクにとってはこちらのほうがほんのちょっとですが関わっていたせいもあって面白い作品でした。

少年リーダム…僕の20代の頃が舞台になっていて
いろいろと面白い作品でお手伝いできたことも
いい思い出です。

少年リーダム~友情・努力・勝利の詩

少年リーダム~友情・努力・勝利の詩~ 1/次原 隆二 著 本・コミック : オンライン書店e-hon

キャプテン翼VS北斗の拳…その両側から?

「少年リーダム~友情・努力・勝利の詩」は次原さんと堀江さんの二人三脚で作られた作品です。

堀江さんのスタイルがそういう形だったそうですし、実際担当編集とあわせて3人で長い時間打ち合わせで話を作っているところを何度も見ました。
当然堀江さん側から見た当時の少年ジャンプがモチーフになっています。

もちろん(ジャンプ→リーダム)のように名前を変えているのですが、堀江さんがモデルの主人公の先輩編集はもちろん当時の編集部内の堀江さんのライバルでもあったキャプテン翼担当編集のSさんも登場しています。

そんな編集部内を舞台にしたお話の中で、第何話目かに堀江さんがモデルの先輩編集が担当する「北斗の拳」がアンケート1位を目指した巻頭カラー大増ページの回にSさんがアンケートのプレゼントに自身の担当でアンケート1位を争う翼のグッズをぶつけて「北斗の拳」のアンケート得票の邪魔をするという話がありました。

あれ、この翼グッズって?

…そうです!
僕がマークを描いたキャプテン翼 南葛中ユニフォームだったんです。

「ああ…、あのユニフォームのマークはそういう事だったんだ」

20年ちょっとたった後、分かったことでした(別にだからと言ってどうというわけではないのですが…)。

1995年に653万部なんていうお化け記録をたたき出した週刊少年ジャンプ。
そのちょっと前、編集部内で競い合ってガンガンと発行部数を伸ばしていた頃にほんのちょっと関わったボクの思い出でした。

もちろんその他にもたくさんの名作が
競い合っていた当時の少年ジャンプ
ホントに面白かったです。

キャプテン翼vs北斗の拳

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