90年代を代表するCMクリエーター山内健司の世界
今以上にテレビがエンタテインメントの中心だった90年代、CMのクオリティによって商品の売れ行きは大きく左右していました。各社ともこぞって有名タレントを起用したり、大掛かりなセットで撮影したりとお金をかけていた時代。なかでも、突出して独創性のあるCMを作り続けていたCMクリエーターが山内健司氏です。
山内健司プロフィール

【氏名】山内健司(やまうちけんじ)
※現在は、同名の芸人がいるため、「山内ケンジ」とカタカナ表記になっています
【生年月日】1958年11月2日
【経歴】東京都生まれ→早稲田大学入学・卒業→電通映画社(現電通テック ※CM制作会社)入社→フリー→黒田秀樹事務所
(現在)CM制作に留まらず、映画監督や舞台演出などマルチに活躍しています(現在)
【家族】深堀加奈子(元女優:故人)
主な山内健司CM作品
日清焼きそばUFO「ヤキソバン」


CMの枠を超えて有名キャラクターとなったのが、マイケル富岡さん演じる「ヤキソバン」ですね。このCMに代表されるように山内健司氏CMの最大の特徴は、個性的過ぎるキャラクターを作り上げる事!
ヤキソバンは今の時代も見ると懐かしく感じ、UFO無性に食べたくなった人も多いのではないでしょうか?
ちなみに個人的には敵?役の偽ヤキソバンを演じたサンコンさんの印象が強く残っています。
なんとヤキソバンの女版・UFOガール ヤキソバニーは、あの大女優となった松雪泰子さんって覚えていますか?

NOVA「NOVAの日の鈴木さん」


駅前留学なる言葉が浸透し始めた頃、NOVAのCMを担当していたのが山崎一さん演じる「鈴木さん」。冴えない?サラリーマン風なのに、流ちょうに英語を話す姿がセンセーショナルでした。
このCMから山崎一さんは名バイプレイヤーとなり多くのドラマや映画で顔を見かけるようになりました。
NOVA「NOVA友」


上記の「NOVAの鈴木さん」とほぼほぼ同時期に登場したのが「NOVA友」。まだ当時無名だった古館寛治さんが妙演をしていた記憶があります。
CMの影響で、当時駅前留学している中年サラリーマンも増えていました。
TBC「ナオミに変わる日」


前年の1996年に大ヒットドラマ「ロングバケーション」の主題歌として、久保田利伸とのデュエットシングル「LA・LA・LA LOVE SONG」が約200万枚を売り上げ、日本での知名度もアップしたモデル・ナオミ・キャンベルがTBCのCMに登場。
予想外の登場方法でインパクトレベルで言うと、山内健司作品の中でも指折りですよね。それにしても見事なスタイルでした。
日光江戸村「ニャンまげ」


江戸時代の街並みを再現した日光を代表するテーマパーク「日光江戸村」のキャラクター・ニャンまげを起用したCMも山内健司作品。
ニャンまげはCMが終了した今も、ご当地キャラの先駆けとして江戸村で愛されていますよね。
セガ「湯川専務シリーズ」


「セガなんてだっせーよな」「プレステのほうが面白いよな」という衝撃的な自虐CMでインパクト大だったセガの固定ゲーム機「Dreamcast」のCM。
そのCMのメインキャラクターだったのが、タレントなどではなく実際のセガの専務だった湯川専務。まさにセガの社運を賭けた背水の陣の戦いでしたよね。
ちなみに湯川専務はセガ退社後も、クオカードの社長、会長などを歴任し、現在は、格安中国語会話レッスンiChina.jpで普及に努めています。
まとめ
いかがでしたでしょうか?2000年以降もソフトバンク「予想外な家族」など話題性のあるCMを連発、また既に映画監督としても3本上映しており活躍しています。
また、2016年には久しぶりとなる山内健司CM作品が、静岡県限定で放送され「静岡新聞:静岡兄弟」、CM業界でかなり話題となりました。