マドンナ、CM炎上中の「ペプシ」を猛烈批判!
飲料ブランドのペプシ社が発表したCMが、白人警官によるアフリカ系アメリカ人の射殺事件が多発していることに対する抗議活動「Black Lives Matter」の話題を利用しているとして、ネットで炎上し、公開から1日足らずで広告の取り下げを発表。マドンナもこのCMを強く批判している。

同CMは、ケンダル・ジェンナーがビルの外でモデルの撮影をしていた時、前をデモ団体が通る。ケンダルはメイクを落とし、デモに参加。ケンダルはペプシを警官に手渡し、警官はそれを飲む。最後にみんなで祝福をするというものだった。
今回問題となっているのは、「Black Lives Matter」のデモで、女性が静かにデモをしていたところ、武装警官たちが彼女を逮捕しようとしている写真にある。同CMのケンダルが警官にペプシを手渡しているシーンが、その写真を彷彿させるものになっている。
当初、ペプシ側はCMを撤回する予定はなく、「様々な人生を歩む人々が一つになるという大切なメッセージを伝えている」と説明していた。しかし、それから間も無くして謝罪。
また、その批判は出演者だった人気モデルのケンダルにも飛び火、彼女をも巻き込む事態となった。
また、歌手のマドンナは、自身のインスタグラムにぺプシ社CMの騒動に関連した動画と写真2枚を投稿し、猛烈に批判。
1つ目は、今回放送中止となったCMの動画アップしながら「全く筋が通っていないと気付いた朝。ちなみに、30年前に私のペプシのCMもキャンセルされたの。黒人の聖人をキスしたから #皮肉よね」と投稿。
そして2つ目は、1999年のグラミー賞に出席した際のマドンナの写真。全身赤のドレスに身を包んだマドンナの片手に写っているものは、ペプシ社最大のライバル、コカ・コーラ社の「コカ・コーラ」。
コメントには、ナンバーワンを表す金メダルの絵文字が加えられており、競合ブランドを支持することで"アンチペプシ"であることを高らかに告げ、ペプシ社を痛烈に批判した。
1989年のマドンナの「ペプシ」CMは、起用曲のMVが社会問題に
マドンナとペプシ社の間には、1989年の「ペプシ」CMによる因縁がある。
当時、マドンナはペプシのCMに起用されており、このCMには彼女の楽曲「ライク・ア・プレイヤー」を起用。また、ペプシ社はその年のマドンナのツアースポンサーとして、約5億円の契約を結んでいた。
しかし、CM放送後に発表された「ライク・ア・プレイヤー」のMVの十字架を燃やした行為などが、宗教団体から反発を受けたほか、演出が人種差別的などの声が一部からあがり、大論争となった。
これを受けたペプシ社は、自社製品のCMに使われている曲と、スポンサー契約をしているアーティストが、「多くの人を混乱させるようなら、広告を取り下げるのは当たり前のこと」と説明し、CM放送を中止し、マドンナとのスポンサー契約も解除した。
だが、今回は数十年前の恨みというより、デモをパーティーのように扱っているように見えることに批判があるようだ。女性が中心となって「こんな社会は生きにくい!」と感じているたくさんの人たちと一緒に歩くデモ「ウィメンズ・マーチ」でもスピーチをしたマドンナにとって、人権やデモを軽視しているように見えるCMが許せなかったに違いない。
マドンナ

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