テレビでアイドルを作ろう!ザ・モンキーズ・ショー 

テレビでアイドルを作ろう!ザ・モンキーズ・ショー 

テレビを使ってアイドルスターを生み出す。現在では当たり前なプロモーション方法ですが、その始まりは1960年代に生まれた『ザ・モンキーズ・ショー』。コメディドラマと音楽を織り交ぜて作り出されたニュースターとテレビ番組について、懐かしい映像と共に振り返っていきましょう。


サ・モンキーズ・ショーとは?

『ザ・モンキーズ・ショー』は、1966年9月から1968年3月まで、2シーズンにわたってNBCで放映された、コメディー・ドラマ&音楽プロモーションの入り混じったTVショーです。

1960年代半ばのアメリカのミュージックシーンは、ビートルズをはじめとするイギリス勢に押されて、アメリカの業界関係者の中では新しいスターを発掘する事が急務となっていました。

そこでコロムビア映画とRCAレコードど、プロモーション会社のスクリーン・ジェイムスの3社が共同して、テレビを通じて新しいスターを作り上げよう、という一大企画を立ち上げました。そしてオーディションで集められた4人の無名の新人を『モンキーズ』というアイドルグループにし、彼らを売り出すためのテレビ番組として制作されたのが『ザ・モンキーズ・ショー』なのです。

テレビでアイドルスターを作ろう!

ロスアンジェルスで共同生活をしてる売れないローカルバンドという設定。いろいろなバイトをしたり、オーディションを受けたり、女の子と恋をしたりと、ハチャメチャなコント仕立てのコメディードラマの中に、彼らの歌を挿入しながら展開していきます。

ドラマなのか、コントなのか、音楽番組なのかという、テレビ番組のカテゴリーを越えたような内容は画期的で、ストーリーを楽しむというより「モンキーズって面白いよね」「モンキーズの歌っていいよね」的な、モンキーズを楽しんでもらえればOK、という作りになってます。

まだ誰も知らない4人の活躍は新鮮で、大きな驚きと関心を世間にもたらしました。
テレビという最も身近で、当時としては絶対的だった媒体を通じてのプロモーションは功を奏し、『ザ・モンキーズ・ショー』とモンキーズの人気は爆発的になり、テレビも歌も大ヒットとなります。モンキーズのデビュー曲もデビューアルバムもヒットチャートで1位を獲得し、ミリオンセラーを連発する大スターになりました。

『ザ・モンキーズ・ショー』は1967年のエミー賞(テレビ版アカデミー賞的な存在)で「奥様は魔女」などを抑えて、最優秀コメディー作品賞を受賞しています。

テレビ界で最も権威ある賞のエミー賞も獲得

テレビスターとしてのジレンマ

テレビ番組もバンドも大成功を遂げたのですが、次第にテレビ番組出身のアイドルタレントとして、他のアーティストよりも一段下に見られるケースが多くなっていきます。
そしてシーズン2の終盤には視聴率も低下し、メンバー自身もアイドルとしての活動よりもアーティストとして活動したいとの希望もあり、放送は終了してしまいます。
バンドはテレビが終了するとヒットを出せなくなり、メンバーの脱退も相次ぎ、70年代初頭には消滅してしまいました。

キャスト(メンバー)

ミッキー:ミッキー・ドレンツ

ヴォーカル&ドラムス。明るく、変顔をしたりとコミカルな役回り。ミッキー・ドレンツ自身、子役としての経験が豊富で(1950年代半ばの「サーカスボーイ」主演)メンバー随一のエンターティナーとして活躍。

デイビー:デイビー・ジョーンズ

ヴォーカル&パーカッション。メンバーで最も小柄でチビをいじられる役も多いが、出会った女の子とやたらと恋に落ちる、モテ男の役も多い。実際日本での人気はナンバー1でした。

マイク:マイケル・ネスミス

ヴォーカル&ギター。冷静なリーダー役。実際にバンドの中でもリーダー的存在で、数多くの曲を手がけています。モンキーズ解散後もヒット曲を出し、1981年にはグラミー賞も受賞しています。

ピーター:ピーター・トーク

ヴォーカル、ベース&キーボード。お人好しの天然ボケな役回り。バンジョーやフレンチホルンもこなすマルチプレイヤー。シーズン2のエンディングテーマは彼の作品。

日本での放送は?

日本での放送は本国から1年後の1967年から。ナレーションには大橋巨泉さん。
金曜の夜に放送されたのですが、その時間には銭湯の女湯がガラガラになるほどの人気を博したとか。なんとも時代を感じるエピソードですね。
バンドの人気も大変なもので、日本独自にシングルカットされてヒットしたものもありました。1968年にザ・モンキーズ・ショーが終了した後の来日は大フィーバーで、武道館公演も行われました。

日本でのみ発売のシングルレコードも

80年代にリバイバル

日本では80年代に入って再びモンキーズブームが到来します。
CMで『デイドリーム・ビリーバー』が使用され話題になり、『ザ・モンキーズ・ショー』も再放送され人気が再燃します。

60年代当時に見ていた人も、当時の事を全く知らない世代も一緒になってまた夢中になり、
当時のレコードの多くが再販され大ヒットし、テレビの再放送も繰り返し行われ、デイビーやピーターが来日し、デイビーは日本独自で新曲を出版したりと、大変な盛り上がりでした。

まだまだ続くドラマと現実のループ

1986年にはアメリカMTVでも再放送され人気が再燃し、モンキーズは再結成しアルバムも発売、1996年には30周年記念の新作アルバムも発表しています。
以降、度々モンキーズは集まってライブ活動をしています。2012年にデイビーが心臓発作で他界してしまいましたが、2016年には3人で50周年記念ライブを行っています。

テレビ番組出身のバンドとして揶揄されて終了したバンドですが、テレビの再放送を通じてファンを掘り起こし、また活動を続け、番組もまた再放映されるという、現実とドラマの不思議なループを、まだまだ楽しませてくれています。

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