「ドラえもん」「怪物くん」「パーマン」・・・
いくつもの藤子不二雄マンガやアニメを観て、私たちは育ちました。
頼りがいのある主人公、その隣には主役を引き立たせる男の子が付き物でした。
わりと情けなく、ときに芯の強さを発揮した彼らについて、いかに主役を引き立たせたか(いかに頼りなかったか)をランキング形式にしてみます。
エントリーするのは「ドラえもん」「怪物くん」「パーマン」「忍者ハットリくん」「キテレツ大百科」「オバケのQ太郎」より、以下6名の男の子たちです!
エントリーNo.1 野比のび太(ドラえもん)

野比のび太
エントリーNo.2 市川ヒロシ(怪物くん)

市川ヒロシ
エントリーNo.3 須羽ミツ夫(パーマン)

須羽ミツ夫
エントリーNo.4 三葉ケン一(忍者ハットリくん)

三葉ケン一
エントリーNo.5 木手英一(キテレツ大百科)

木手英一
エントリーNo.6 大原正太(オバケのQ太郎)

大原正太
さあ、それでは6名の男の子を「どれだけ主役を引き立たせたか(頼りなかったか)」という視点で比べていきましょう。
野比のび太
エントリーされた6作品では、なんといっても最強の「ひみつ道具」を有するドラえもん。
そんなドラえもんの相棒として、のび太くんはいかんなくドラえもんの頼もしさを引き立たせてくれました。
知力、体力、運いずれもなかなかの低レベル。なぜか「あやとり」がプロレベル。

のび太くんは東京都練馬区在住の小学4年生
たしかに映画シリーズでののび太くんは頼もしく見えた気がします。
ただ映画ではジャイアンがいいヤツだったり、キャラ設定が若干違っていたと思われるのであくまでもマンガやアニメでの日常で考えると、なかなかに頼りなかったのび太くん。
テレビアニメでは「のび太くん0点」というテーマソングも。
ドラえもん無くして、やってはいけないのび太くんなのです。
下記のようなアンケート結果も出ており、なかなかにメジャー級な頼りなさを発揮しているようです。
【女性編】頼りないなと思ってしまうキャラランキング | マイナビニュース
【漫画】ドラえもんの3つの最終回+非公式、そして「45年後…」について - Middle Edge(ミドルエッジ)
市川ヒロシ
怪物くんと怪物3人組が登場し、ヒロシくんの家は両親がすでに亡くなっているという独特な設定。
ヒロシくんについては弱虫ではあるものの気さくな少年で、どちらかというと怪物くんに頼るというよりも友情で結ばれた関係です。

早くに両親を亡くし、姉弟2人で生活しているヒロシくん
感情的に起伏が激しい怪物くんを怪物3人組がフォローするなど、物語はヒロシくん中心に進まない側面があり(どちらかというとヒロシくんが物語の発端となることは多かった)、なかなか主役を引き立たせるという視点では存在感が薄かったかもしれません。
もちろん弱虫ヒロシくんを怪物くんや怪物3人組が助けるのですが、そこを起点に騒動が巻き起こるという部分で、物語の中心にはいなかったのかもといったところです。
須羽ミツ夫
元々頼りない小学生のミツ夫くんがある日、宇宙人からもらったパーマンセット(マスク、マント、バッジ)を装着すると怪力や空を飛ぶ能力などを授かって正義のヒーローになります。
主役が同一人物かつヒーローが戦隊モノという特徴がありますが、普段のミツ夫くんは知力体力共になかなか頼りなさげです。
といっても、のび太くんほどではないようですが。

ミツ夫くん=パーマン1号(主人公)
とはいえ、パーマン1号のときはヒロインのミッちゃんをはじめとする同年代の子供や女の子からは人気で、その素顔を美男子と想像されてもいます。
ミツ夫くん本来の自尊心の強さや、不条理に屈しない強い意志がパーマン1号に反映されているようです。
【漫画】「パーマン」幻のパーマン5号と、星野スミレのその後 - Middle Edge(ミドルエッジ)
三葉ケン一
忍者ハットリくんでは、主人公ハットリくんのライバルとしてケムマキくんが登場しており対立構造が出来上がっています。
主人公のハットリくんは三葉家に居候。ケン一くんはのび太くんほどの落ちこぼれではなく、写真撮影の腕前はなかなかのもの。
ただ、エントリーした他作品に比べると性格の悪さが特徴的な気がします。

多少腹黒い面のあるケン一くん
すぐにハットリくんのせいにする、何でもやりっぱなしですぐ飽きる、など能力のなさというよりも性格の悪さが目立ったケンイチくん。
主人公のハットリくんはお人好しで、その周囲(弟のシンゾウやライバルのケムマキなど)は、みなハットリくんの足を引っ張るような設定の中、ケン一くんもまさにそんなポジション。
忍法を自在に操る「忍者ハットリくん」が好きでした!忍者には伊賀と甲賀の存在があることを教えてくれました。 - Middle Edge(ミドルエッジ)
木手英一
なぜここにエントリーされたのか?というくらい、藤子不二雄作品のなかでも珍しい「主人公=優秀」な木手英一くん。
マスコットキャラクター的なコロ助とともに、「奇天烈大百科」を参考にして作り出した発明道具を使って大活躍します。

コロ助やみんなからはキテレツと呼ばれます
唯一運動神経は鈍かったものの、鉄棒で逆上がりを成功させるためにお母さんやコロ助に支えられながら一生懸命練習して見事に成功させたり、友人からの信頼も厚いなど他の作品とはまったく趣きが異なります。
ちょっと変わった藤子アニメ『キテレツ大百科』 - Middle Edge(ミドルエッジ)
大原正太
他作品と比べると主役のQ太郎の能力がさほど高くなく、正太くんが引き立てるというよりも親友といったポジションで描かれています。
オバケ側のキャラクターも多く、そこまで正太くんの頼りなさが目立った作品でもなかった気がします。

大原家の次男、正ちゃん
藤子・F・不二雄「劇画・オバQ」大人になった正ちゃんのもとへ、Q太郎が帰ってきたら・・・大人向けの短編です。 - Middle Edge(ミドルエッジ)
エントリーした6人を、主役を引き立てた(頼りなかった)順に並べてみると・・・
■主役を引き立てた(頼りなかった)■
1、三葉ケン一(忍者ハットリくん)
2、野比のび太(ドラえもん)
3、大原正太(オバケのQ太郎)
4、市川ヒロシ(怪物くん)
5、須羽ミツ夫(パーマン)
6、木手英一(キテレツ大百科)
■しっかり者■
と、このように考えてみました(笑
どのマンガも大人気だった作品たち。そしてこの男の子たちの存在が、私たちの小学校生活にちょっとした安心感を与えてくれたのもまた事実だったかもしれませんね。