有名過ぎるフレーズ「昔の友は今も友 俺とお前と大五郎」
協和発酵が発売していた焼酎『大五郎』のCM。
見ればほっこりする賑やかな雰囲気、そしてCMソングとして長年に渡って流され続けたフレーズ「昔の友は今も友 俺とお前と大五郎」は今も多くの人の記憶に残っている。
 
  	焼酎『大五郎』
 
  	「大五郎」と言えば『子連れ狼』の拝大五郎
大五郎のCMに出演していたおじさんは誰なの?
大五郎のCMに1980年代後半~1997年頃まで出演していた豊田泰光。
あまりに長期間出演していたことから、野球に興味のない人からは、「CMに出演しているおじさんの名前が大五郎。」と思われてしまうこともあった。
 
  	大五郎のCMに出演していた豊田泰光
豪快な打撃でプロ野球を盛り上げた大打者・豊田泰光
 
  	豊田泰光(とよだ やすみつ)
協和焼酎『大五郎』のCMソング「俺とお前と大五郎」
CMで流れる箇所だけの歌かと思っていたが、ところがどっこい。
2番まであるちゃんとした歌であった。
『俺とお前と大五郎』の歌詞
そうそうたるメンバーが作り上げた『俺とお前と大五郎』
 
  	作詞:伊藤アキラ
 
  	作曲:鈴木キサブロー
 
  	歌:とみた いちろう(MoJo)
歌のタイトル「●と●と~」の元祖は『俺とお前と大五郎』なのか?
「●と●と~」という珍しい流れのタイトルで有名になった『部屋とYシャツと私』(平松愛理・1992年)よりも、1991年からCMで使用されている『俺とお前と大五郎』の方がわずかながら古い。
そうしたことから、「●と●と~」タイトルの元祖ではないかと思い、有名な作品と比較してみた。
『僕と彼女と週末に』(浜田省吾・1982年)
『部屋とYシャツと私』(平松愛理・1992年)
『シェリーと夏と僕』(松岡英明・1992年)
『風と星とメビウスの輪』(Mr.Children・2008年)
おお!ハマショーが最も古かった。
「僕と彼女と~」に対し「俺とお前と~」と大五郎とも雰囲気が似ている
だが、まだ調べたりない。
「●と●と」形式や「●と●と●と」形式などについても調べてみた。
◆「●と●と」形式
『君とピアノと』(東野純直・1993年)
『真実と幻想と』(L'Arc〜en〜Ciel・1997年)
◆「●と●と●と」形式
『愛しさと切なさと心強さと』(篠原涼子・1994年)
◆「●と●と●と●」形式
『酒と泪と男と女』(河島英五・1975年)
という感じで類似形式まで含めると、河島英五の『酒と泪と男と女』が最も古かった。
今回調べた曲以外にもこうした形式のタイトルはあるかもしれないが、いずれにしても『俺とお前と大五郎』が元祖というわけではないようだ。
なお、「と」が多いからと言って『おっととっと夏だぜ!』(EE JUMP・2001年)はこの流れに関係ない。
焼酎『大五郎』CMギャラリー
1998年から今井雅之を起用。
「大五郎」は、協和発酵工業株式会社の焼酎・低アルコール飲料・ワインなど酒類事業の譲受にともない、2002年9月からアサヒビール(株)、アサヒ協和酒類製造(株)がそれぞれ販売、製造を引き継いだ。
(現在、製造はニッカウヰスキー。)
そのため、協和としての「大五郎」CMは無くなった。
2007年からは氷川きよしを起用。
 
  	氷川きよし
氷川と言えば、「えんや~」ではじまる白鶴酒造・白鶴まるの方が印象に残っている。
(現在、白鶴まるのイメージキャラクターはTOKIOの城島茂)
やはり、大五郎には『俺とおまえと大五郎』の歌が不可欠ではないか。
『俺とおまえと大五郎』よ、永遠なれ
CMソングに『俺とおまえと大五郎』が使われなくなり、2015年5月28日に二代目・今井雅之、 2016年8月14日に初代・豊田泰光が亡くなり、立て続けに大五郎のCMキャラクターも失ってしまった。
もう、あの賑やかで楽しそうなCMは見られないのかと思うと悲しくて仕方がない。
協和から大五郎を引き継いだアサヒビールには、『俺とおまえと大五郎』を復活させ、かつての雰囲気を再現したCMを作って頂きたい。
意外な名曲『俺とおまえと大五郎』よ、永遠なれ!
 
     
    




