L'Arc〜en〜Ciel
L'Arc〜en〜Ciel (ラルク アン シエル)
メンバー全員が作曲出来る
それぞれの楽曲が独自の個性を持っている点がL'Arc〜en〜Cielの特徴
結成~デビュー
1991年、大阪でtetsuyaを中心に結成
当時のメンバーはtetsuya (ベース・当時は「tetsu」)、hyde (ヴォーカル・当時は「Hide」)、hiro (ギター)、pero (ドラムス)の4人で、インディーズ時代は関西を拠点に活動。
結成後、5月30日に当時のホームグラウンドとしていた難波ロケッツで行ったファーストライブは、いわゆる対バン形式ながらも100人以上を動員。また、9月27日に同所で行われた初のワンマンライブでは300人以上の動員を記録するなど、結成間もなくのインディーズバンドとしては異例の動員数を誇っていた。
1992年に入り、3月にはオリジナルのビデオプレゼントライブを大阪の他に東京でも行い、関東地方にも活動拠点を広げるが、6月にhiroが脱退。後釜にはtetsuyaと学生時代に親交のあったkenが加入する。
1993年1月、前年12月のライブで脱退したperoに代わってsakuraが加入。この後に約1ヶ月間のレコーディングに入り、アルバム『DUNE』を発売。限定リリースのCDを除く初の公式発売音源となった。5月10日付のオリコンインディーズアルバムチャートでは1位を獲得し、インディーズでの人気を不動のものとする。
この年の夏、当時CDショップでアルバイトをしていたtetsuyaが「店に来た担当の人間を気に入った」という理由から、1992年にソニー・ミュージックエンタテインメント内で新規レーベルとして設立されたばかりの「キューン・ソニーレコード」と契約。
デビュー~地道な活動
1994年、ビデオシングル『眠りによせて』でメジャーデビュー
10月21日には1stシングル「Blurry Eyes」を発売、メジャーレーベルでの本格的な活動を開始した。
1995年以降は積極的にライブ活動を行い、同年の12月27日には初の日本武道館コンサートを、1996年には2年前の「リベンジ」として東京ベイNKホールでの公演を開催。
その後も徐々に人気を広げ、12月発売のアルバム『True』がデビュー後初のオリコン1位を獲得。『True』はその後発売6週目でミリオンセラーを記録。
活動休止~新体制での復活
sakuraの逮捕、yukihiroの加入
東京ドームで行った復活コンサートでは公演チケットが当時の最速記録である4分で完売と、当時絶頂にあったバンドブームと重なり休止前までには無かったほどの爆発的人気を得ることに。
翌1998年にはyukihiroがドラマーとして正式加入。シングル「winter fall」の発売を皮切りに、連続かつ集中的なリリースパターンを取り、7月に「HONEY」「花葬」「浸食 〜lose control〜」の3枚同時シングル発売や、それによるオリコンシングルチャート1位と2位の独占 (発売2週目)、10月には「snow drop」「forbidden lover」の2枚2週連続シングル発売による2度目のシングルチャート1位と2位の独占、1999年7月には『ark』『ray』の2枚同時アルバム発売によるオリコンアルバムチャート2週連続1位と2位の独占などで大きな注目を浴びた。
メンバー全員が作曲する個性的なバンド
楽曲ごとに明らかな特徴がある
【hyde】
「初期はカップリングを担当することが多かった」とhyde自身が言うように、「I'm so happy」、「さようなら」など、初期の楽曲の多くがカップリングに収録されている。
hyde作曲の代表曲として、バントとして最高売上を記録した「HONEY」や「HEAVEN'S DRIVE」などが挙げられる。どちらも自身がリズムギターを担当しており、ライブでもギターを演奏することが多い。
前述の「I'm so happy」や「いばらの涙」においても自身が多くのライブでギターを担当している他、「Spirit dreams inside」ではアコースティックギター、「flower」ではハーモニカ、「LORELEY」ではアルトサックスを演奏している。
【ken】
L'Arc〜en〜Ciel内では作曲数が最も多く、これまで50曲以上の楽曲をリリースしている。メンバーのhydeはken作曲の楽曲を「L'Arc〜en〜Cielの核」と評している。
特に初期のアルバム (『DUNE』-『True』) に収録されている楽曲はken作曲による楽曲が半数以上を占めており、以降のアルバムにおいても「Shout at the Devil」、「fate」、「真実と幻想と」、「the silver shining」、「Coming Closer」、「Pretty girl」などken作曲の楽曲が多く収録されている。
ken作曲の代表曲として、バンド名の日本語訳でありバンドにとっての代表曲でもある「虹」や、ミリオンセラーを記録した「花葬」、「NEO UNIVERSE」が挙げられる。他にも「the Fourth Avenue Café」、「winter fall」、「浸食 〜lose control〜」、「forbidden lover」、「叙情詩」、「MY HEART DRAWS A DREAM」、「DAYBREAK'S BELL」など、様々なジャンルの境界線を越えたボーダレスな楽曲が挙げられる。
【tetsuya】
作曲数ではkenよりも少ないが、シングルの表題曲になっている楽曲は15曲以上に及び、作曲した楽曲のうち表題曲になった楽曲の割合はメンバー4人の中で一番大きい。
「アレンジする上でメロディーがしっかりしていることが大前提」とtetsuya自身が言うように、tetsuya作曲の楽曲は浸透力あるメロディーラインが特徴。
tetsuya作曲の代表曲として、2001年以降の活動休止期間を経てリリースされた「READY STEADY GO」や、ミリオンセラーを記録した「snow drop」が挙げられる。他にも「Driver's High」、「STAY AWAY」、「自由への招待」、「GOOD LUCK MY WAY」などの疾走感のある楽曲や、「DIVE TO BLUE」、「Link」などのポップ・チューンが挙げられる。
【yukihiro】
他の3人と比べて作曲数は少ないが、アルバム『ark』、『ray』以降の全てアルバムに、自身が作曲した楽曲を提供している。
また、L'Arc〜en〜Ciel加入後長らくシングルの表題曲を担当していなかったが、2004年にバンドが活動を再開して以降、「New World」、「DRINK IT DOWN」を表題曲として発表している。
yukihiro作曲の楽曲は、前述の「New World」、「trick」や「get out from the shell」に代表されるように、ハウス、ブレイクビーツなどを下敷きにしたマシーン・ビートをバンドサウンドと同期させたプレイを多く取り入れているものを得意としている。
hydeはken作曲の楽曲を「L'Arc〜en〜Cielの核」と評している