映画「JM」 キアヌ・リーブスとハリウッドデビューの北野武が共演！

日本で公開された日本版が監督の思い描いたものに一番近いバージョンとされている。
その後、公開されたインターナショナル版では、再編集によって10分ほど短くなっている。

音楽も日本版のマイケル・ダナによる楽曲とは異なり、インターナショナル版ではブラッド・フィーデルによって作曲されている。
また、インディーズバンド、ブラック・レインが映画のために書き下ろした楽曲も使われていない。

・1、2秒だが微妙に短くなっている個所が随所にある。兵士が橋を攻撃するシーンや、ラストの記憶内のシーンも編集が変わっている。

・タカハシ関連のシーンがいくつか削除されている。娘の部屋でホログラムを見ているシーン、錠剤を飲みながら娘の映像を見ているシーン、シンジの子分を斬り殺すシーンなど。

・牧師が信者たちに説いていると、タカハシの子分が現れたのに気付き、瞑想のためとその場を去るシーンがない。その他、アクションシーンでの台詞がいくつかなくなっている。

・オープニング後の抗議デモのシーンが短くなっている。ニュースキャスターの声が流れる長いクレーンショットがほとんどカットされている。

・北京ホテルでジョニーがディーラーから希望のメモリ装置を手に入れられなかったと言うシーンがない。

記憶屋・ジョニーを演じたキアヌ・リーブスは、帝国ホテルを非常に気に入っていて、劇中「洗濯を頼みたい。帝国ホテルで頼むような洗濯だ。東京の…」という台詞をアドリブで入れている。

また、本作がハリウッドデビューでヤクザのボス・タカハシを演じた北野武（Takeshi名義）は、キアヌのことを「彼は素晴らしい役者で、ほんといいやつだったな」とインタビューで答えている。

監督　ロバート・ロンゴ
脚本　ウィリアム・ギブスン
公開　1995年
配給　トライスター、GAGA/ヒューマックス
時間　107分（日本版）、96分（インターナショナル版）
出演　キアヌ・リーブス、ドルフ・ラングレン、北野武等

本作以降、キアヌ・リーブスと北野武はそれぞれ映画界で活躍している。
キアヌ・リーブスは1999年に大ヒット映画「マトリックス」で再ブレイク、北野武は1997年に第54回ヴェネツィア国際映画祭で映画「HANA-BI」が金獅子賞を受賞した。

公開当時、日本では既に有名だった二人だが、本作の数年後に更に飛躍したことを踏まえると、よりこの共演が貴重な機会だったと感じられる。