漫画ドラゴンヘッド。過酷な環境で生き抜いていく中学生の物語。

漫画ドラゴンヘッド。過酷な環境で生き抜いていく中学生の物語。

1994年から週刊ヤングマガジンで連載していたドラゴンヘッド。原作は望月峯太郎。突如として過酷な環境下に置かれた中学生の物語。何度も生死を彷徨い、孤独や絶望に耐えるサバイバルが描かれた。累計発行部数650万部を記録したヒット漫画。


中学生が過酷な環境下でサバイバル!漫画「ドラゴンヘッド」

ドラゴンヘッド 第一巻

突如として、過酷な環境に身を置く事となった中学生の物語。
生きる事、死ぬ事を考え、主人公・テル、ヒロイン・アコを中心に苦悩の様子が描かれる。

第4回(2000年)手塚治虫文化賞 マンガ優秀賞受賞。
連載期間は1994年から1999年まで。

衝撃的な描写が続く物語

ドラゴンヘッド 全巻

新幹線が脱線!徐々に事故ではない事が明らかに・・・。

意識を取り戻し、状況を掴もうと車内を探索するテル。
しかし、脱線事故を起こした直後の新幹線は死体の山だった。

主人公・テル 「みんな死んでるぅ!!」

トンネル内の前後を岩で塞がれ、脱出不可能の状況に。

落盤したトンネル内

闇を恐れていたノブオが、疲弊していき、徐々に闇に心を許していく。
幻覚症状を起こす等、絶望で精神が蝕まれていく。

結局、ノブオだけはトンネルからの脱出は叶わなかった。

テルとノブオが衝突!

救助隊かと思いきや、自衛隊をバックレてきた隊員達だった。
助けられるどころか足蹴にされてしまうテル。

更には遊び半分の狩りで、アコとテルがターゲットに!
アコは自衛隊に暴行されそうになるが、なんとか逃げ延びる。

大火災が起こり、重傷のテルを抱えヘリで脱出するアコと隊員達。

面白半分で「狩り」を行った仁村へ怒り、銃で脅すアコ

そこで気の良いおばさんに出会い、破傷風の薬が病院にある事を知るきっかけとなった。

大火災から脱出後、なんとか陸地へ着陸する一行

アコの足元は公開当時に流行していたポンプフューリー。リアリティを増した。

略奪、暴行が横行する町へ出発するアコと仁村

脳の中で情動(恐怖等)や記憶を司る扁桃体や海馬にメスを入れ、恐怖心がなく、災害で悲惨な状況にも関わらず安らかで鎮まった気分だという龍頭(リュウズ)の男。

不気味な男だが、薬を取りに行く際に囲まれた暴徒から、アコは必至で命を救おうとするが、結局助けられなかった。

龍頭 = ドラゴンヘッド。

龍頭の男は葛飾北斎の餌に関して等、断片的に物語において重要なキーワードを言っていた。

頭に手術痕のある龍頭(りゅうず)の男と出会うアコ

龍頭の男は葛飾北斎の餌に関して等、断片的に物語において重要なキーワードを言っていた。

龍頭 = ドラゴンヘッド。

地下鉄の施設内にある秘密の場所。
有事に備えて、権力者達が逃れる為の施設だった。
そこを「地下の王国」と名付け、リーダーのように振る舞う男。

テルと出会った時は、龍頭の言っていた葛飾北斎の絵をバッグにしていた。
北斎の絵には日本で一番高い山「富士山」が描かれている。
噴火を連想させる。

地下にいた人々はテルを招き入れようとするが、テルは拒否し、施設を出て東京へと歩き始めた。

銃をテルに向け、アコを手中に収めようとする仁村。

「しかし・・・すまないな・・・今 決めたぜ 女は俺がもらう」

仁村が言う「俺と同じに死ぬのが怖ええだろ?」、「怖えって嘆願してみな・・・」。

生きる意味を自問自答してきたテルは「その(生きる意味の)答えの一部でも見つけることができれば・・・命をかけて生き延びてきた価値があるんだって・・・今思えるんだ」と力強く答えた。

テルと仁村の乱闘シーン

≪主要登場人物≫ 三人の中学生

5組の青木輝(テル)

青木テル

破傷風が悪化し、で瀕死の状態のテル

1組の瀬戸憧子(アコ)

瀬戸アコ

東京へと進む中で、芯の強さを垣間見せるアコ

3組の高橋ノブオ

最初はビクビクしていたイジメられっ子の高橋ノブオ

生活指導のミニラ(先生)の死体を「儀式」と称して自作の槍で刺すノブオ

鑑賞者のレビュー

2003年には妻夫木聡、SAYAKA出演で映画化

2003年8月公開。
迫力溢れるVFXやウズベキスタンでの長期ロケ、神田沙也加(当時は「SAYAKA」名義)の映画初出演などで話題となった。

1998年に連載が終了した原作の「先」を描いた映画版。
絶望の「先」の希望を描くことを目標にスタートし、試行錯誤の末に見出されたのは「壊滅した日本をウズベスキタンに創る」ことだった。

テル役は妻夫木聡、アコ役をSAYAKA、ノブオ役に山田孝之。
監督は飯田譲治。

[DVD] ドラゴンヘッド

映画版「ドラゴンヘッド」。SAYAKA(左)と妻夫木聡

絶望と希望がひしめき合った望月峯太郎の力作「ドラゴンヘッド」。
連載中は隔週連載だったり、休止が多く、じれったい思いもした作品だった。

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