NOVAといえば英会話学校?
実は80年代にそんな名前の缶コーヒーがありました。
缶コーヒーは覚えてなくても、マラドーナが出演していたコマーシャルは覚えている人も多いはず。
アサヒが出した缶コーヒー『NOVA(ノバ)』の懐かしいCMと発売されていた商品ラインナップについて紹介します。
『NOVA(ノバ)』の懐かしいCM動画
【ディエゴ・マラドーナ】
有名な「伝説の5人抜き」と「神の手ゴール」は1986年のW杯メキシコ大会。
その直後から1988年頃まで放送されたマラドーナのCM。
借金により経済的に苦しかったために出演を承諾したと言われている。
全盛期のマラドーナが出演した貴重なCMだったが、サッカーが今ほど日本に普及する前だったため、サッカー経験者以外はマラドーナをよく知らない人も多く存在していた。
【陣内孝則】
アサヒの缶コーヒー『NOVA』とは
アサヒの缶コーヒーには実は『三ツ矢サイダー』でお馴染みのブランドである三ツ矢が関係している。
もともと「三ツ矢コーヒー」という三ツ矢ブランドのコーヒーが1981年に発売されていた。

三ツ矢コーヒー(マイルド)
「三ツ矢コーヒー」で缶コーヒーのノウハウを蓄積し、満を持して1986年に新ブランドの缶コーヒー『NOVA』を発売した。
なお、1987年に商号を「三ツ矢フーズ株式会社」から「アサヒビール飲料株式会社」に改称。
当時のCMでは『アサヒビール』と表示していた。
※現在は、アサヒ飲料株式会社。

缶コーヒー『NOVA(ノバ)』
1987年に、いつでもどこでも温めて飲めるように加熱装置を付けたコーヒー「ノバ ホットコーヒー 飲みごろ」が発売された。
安全ベルトを外して蓋を押せば、5分程度で60~70度に温めてくれる代物だった。
通常の缶コーヒーが100円の時代に、190g入りで300円の希望小売価格だったが、それだけの付加価値がある製品として話題となった。

NOVA(ノバ)ホットコーヒー 飲みごろ
スポーツドリンクが急成長を続けていた1980年代後半。
飲料業界では、さまざまな味をベースとしたスポーツドリンクが登場した。
今ではお馴染みのレモン風味のものや、紅茶やコーヒーをベースにした製品も続々と登場。
そんな中、アサヒが発売したのが「ノバブラザーズ・スポーツコーヒー」と「ノバブラザーズ・スポーツティー」。
スポーツ時やスポーツ後に不向きとされていた、当時の缶コーヒーや缶紅茶飲料の甘さを抑え、ガブガブ飲めるタイプに改良し、340~350gで発売した。

NOVA(ノバ)スポーツコーヒー&スポーツティとガブノミコーヒー
小さな缶コーヒーでは物足りない若者には好評であったが、味より量を優先したために缶コーヒーを飲むメイン層である大人ウケはよくなかった。
また、狙っていたスポーツ飲料の置き換えとしても不十分で、結果として中途半端な商品になってしまった。
そこで1990年、アサヒは『NOVA』を止めて、本格的な味覚を追求した缶コーヒーとして新ブランド『J.O.』を立ち上げることになった。
江口洋介の缶キャッチCMが凄かったアサヒ缶コーヒー『J.O.(ジョー)』