『メガゾーン23』(1985年・OVA作品)もし1980年代の東京が虚構の世界に過ぎなかったら

『メガゾーン23』(1985年・OVA作品)もし1980年代の東京が虚構の世界に過ぎなかったら

メガゾーン23、通称・MZ23(エムゼットツースリー)は、巨大コンピュータ・バハムートによって制御され、内部には「過去で一番平和な時代」だった1980年代の東京が再現されていました。そこで暮らす人々はバハムートに情報操作され、20世紀の幻影の中で生活しています。自分たちの暮らしが実は虚構の世界に過ぎないという真実に気付いた主人公達の戦いを描いたSFアニメの傑作です。


『メガゾーン23』(1985年・OVA作品)

『メガゾーン23』(MEGAZONE 23、メガゾーンツースリー)は、1985年3月9日に発売された日本のOVA作品。製作は株式会社あいどる(小野寺脩一)・ビクター音楽産業(現:JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント。以下、ビクター音産)。アニメ制作はアートランド・アートミック。略称「MZ23」。

『メガゾーン23』の世界観

遥かな未来、地球環境は大規模な戦争により破壊された。当時の地球連邦(国際連合から改称)は、地球保護法をベースにA.D.A.M.管理を設定し、地球管理システムを稼動させた。

人類は新たな居住地を求めて複数の巨大都市宇宙船を建造し、その中で暮らすようになった。人類の活性化を図るために生き残った、これらの巨大都市宇宙船は500年の間、地球を離れることとなった。

このうちの一つであるメガゾーン23、通称・MZ23(エムゼットツースリー)は、巨大コンピュータ・バハムートによって制御され、内部には「過去で一番平和な時代」だった1980年代の東京が再現されていた。そこで暮らす人々はバハムートに情報操作され、20世紀の幻影の中で生活していた。

そして地球帰還を目前に控えた時代。MZ23と同様の目的で建造された巨大都市宇宙船・デザルグがMZ23に対し攻撃を仕掛け始めた。MZ23の自治軍はバハムートの監視の目が届かない地下に前線基地を建設し、住民には知られないように戦闘を続けていた。

そんな中、MZ23の若き軍人・B.D.(ビー・ディー)は、軍関連企業から盗み出された、人型機動兵器(マニューバスレイブ)に変形可能な軍用バイク・ガーランドの行方を追い、7Gのオペレーターとなる矢作省吾と邂逅する。

このバハムートの端末であるガーランドには、B.D.すら知らない秘密が隠されていた。それは「バハムートが生み出した虚像のアイドル・時祭イヴが、7Gのオペレーターと問答し、その回答次第で人類の地球帰還の正否を決定する」というものだった。
イヴは7Gのオペレーターを探し出し、そして彼に「質問」を行う日を待ち続けていた。

出典 メガゾーン23 - Wikipedia

『メガゾーン23』(1985年・OVA作品)

矢作 省吾(やはぎ しょうご)

矢作 省吾(やはぎ しょうご)
声 - 久保田雅人
『PART I』『PART II』の主人公。18歳・B型。バイクと女の子が好きな青年で、青山通りのマクドナルドでアルバイトをしていた。軍の重要機密であるガーランドを手にしたことで自分達の住む街の真実を知ってしまい、虚構の世界を壊すべく立ち向かう。

出典 メガゾーン23 - Wikipedia

矢作 省吾(やはぎ しょうご)

矢作 省吾(やはぎ しょうご)

高中 由唯(たかなか ゆい)

高中 由唯(たかなか ゆい)
声 - 川村万梨阿
『PART I』『PART II』のヒロイン。17歳・A型。ダンサーの卵でブロードウェイの舞台に立つことを夢見ながら、六本木のハードロックカフェでアルバイトをしている天涯孤独の少女。

主役を得るためなら枕営業も辞さない。原宿ピアザビルへ向かう途中、渋谷で省吾と知り合い、いつしか彼にひかれていく。村下智美、夢叶舞と共同でロフトで暮らしていたが、智美の死を機に省吾や舞と離れ離れになってしまう。

出典 メガゾーン23 - Wikipedia

高中 由唯(たかなか ゆい)

矢作 省吾は街で出会った美少女・高中由唯とドライブを楽しむ

時祭 イヴ(巨大都市宇宙船「MZ23」を統括する巨大コンピュータ「バハムート」が生み出した虚像のアイドル)

時祭 イヴ(ときまつり イヴ)
声 - 宮里久美
人気絶頂の女性アイドル。15歳・AB型。誰もが憧れる存在だったが、その正体は巨大コンピュータ・バハムートの7番目(レベル7)のプログラムで、バハムートが作り出したCGに過ぎず、軍部とテレビ局関係者の一部を除いてその事実を知らない。

また、イヴにはB.D.すら知らない、メガゾーンの命運を左右する重要な役割があった。

出典 メガゾーン23 - Wikipedia

時祭 イヴ(ときまつり イヴ)

時祭 イヴ(ときまつり イヴ)

時祭 イヴ(ときまつり イヴ)

ガーランド(メガゾーン23の主役ロボット:バイク型のマニューバクラフト(MC)形態から人型のマニューバスレイヴ(MS)形態へ変形する)

シリーズ全作を通しての主役ロボット。通常バイクでの製造メーカー名が記される箇所には「BAHAMOUD」と刻印されている。

『PART I』では、バハムート内のデータを基に軍が製造した機体。『PART II』では、前作のラストで破壊されたものを軍が量産型のパーツを用いて修復した機体(名称:プロトガーランド)として登場する。

バイク型のマニューバクラフト(MC)形態から人型のマニューバスレイヴ(MS)形態に変形する。

搭乗者の装着するヘッドコネクター(ゴーグル状のパーツ)が思考伝達装置を兼ねているため、手動操縦しながら考えるだけで複雑な動きが可能であるが、GR-IIガーランドのパーツで改修されてプロトガーランドと化してからはヘッドコネクターが不要となっている。

外装のベースカラーは真二が持ち出すまではロールアウト状態のオリーブグリーンだったが、省吾の手に渡った後は彼に依頼されたココの手で真っ赤に再塗装されている。こちらも、改修されてプロトガーランドと化してからは軍の手でやや渋めの赤に再塗装されている。

全長3.85m。動力源は反発動力システム。機体各所に設置されたバーニアにより短時間なら空中戦も可能の他、各種センサーおよびその妨害装置(センサーリダクション)も装備。武装はレーザーオーブガン。最高出力:525馬力、最大トルク:60.6キログラム、最高時速:320キロメートルのモンスターマシンである。なお、レーザーオーブガンは『PART I』で失われたため、『PART II』では事実上の非武装状態で登場した後、GR-IIガーランドから奪取したレーザーオーブライフルを使用している。

『PART III』にも残骸として登場。プロトガーランドの機体内に残されていたチップが、ヤコブのオリジナルガーランドに追い詰められたエイジのE=Xガーランドを勝利へ導くこととなる。

出典 メガゾーン23 - Wikipedia

ガーランド・人型のマニューバスレイヴ(MS)形態

ガーランド・バイク型のマニューバクラフト(MC)形態

省吾らが住む1980年代の東京は、巨大都市宇宙船「MZ23」内の巨大コンピュータ「バハムート」によって作り出された虚構に過ぎなかった

誰もが1980年代の東京を謳歌していると思っていた。

そんな日常を過ごしていたある日、友人の中川真二に地下駐車場へ呼び出された省吾は、真二が盗み出してきた巨大な試作バイクを見せられる。今までに見たこともないそのバイクにはバハムートのロゴが。

そこにシークレットサービスを装った謎の男達が現れ、2人は咄嗟に逃走を図るが、男の放った銃撃により真二を殺されてしまう。真二に託されたバイクを彼らの手に渡すまいとした省吾は必死に逃亡する。

自宅に先回りされた省吾は、男達が必死で隠そうとするそのバイクをマスコミを使って世間に公表しようと、人気絶頂のアイドル・時祭イヴのテレビ番組にテレビ電話で出演するが、「バハムート」の名を出した途端に放送は中断、テレビ局の情報操作によって公表は失敗する。

中川真二が盗み出した謎の巨大バイクを矢作省吾も見ていたところ、謎の男達の襲撃を受ける。

人気絶頂のアイドル・時祭イヴのテレビ番組にテレビ電話で出演するが、「バハムート」の名を出した途端に放送は中断、テレビ局の情報操作によって公表は失敗する。

由唯の友人であり映画監督志望の村下智美は、省吾のバイクを使って自主映画を撮ると言い出す。

ロケ地を探しているうちに白バイに追跡された2人は、やがて全く知らない場所へと迷い込んでしまう。

矢作省吾と村下智美は全く知らない場所へ迷い込んでしまう。

そこは地下にある広大な廃墟の街であり、その中心にそびえ立つ巨大コンピュータ・バハムートが、遥か上空にある廃墟の街と繋がっている摩訶不思議な空間だった。このまま2人で行くのは危険と感じた省吾は、智美を帰らせて1人で更に調査を進める。

二人は広大な廃墟の街の中心にそびえ立つ巨大コンピュータ・バハムートを目撃してしまう。

バハムート
巨大都市宇宙船「MZ23」を統括している巨大コンピュータで、正式名称は「メガゾーン23維持システム・バハムート1021」(『PART III』による)。

高さ1000メートル近い円錐台状の構造物が第2層の上下から向き合う形式で設置され、中央部(作中では光って表示される箇所)には隙間が存在する。EVE CPUは上部構造部(東京ベース側)に存在し、軍のバハムート解析センターは下部構造部の近くに設置されていた。

最終的にMZ23の脱出用カプセルとして地球に降下したが、推進機関として下部にメインスラスター5基、補助スラスター8基を搭載し、外周部に6基の補助推進機関(上昇直後にパージされた)を搭載していた。

軍がバハムートのプログラムを解析していた際に表示されていた文字列は、Z80のアセンブラである。その後、バハムート掌握時にプログラムを「マシン・ランゲージ(機械言語)」に変換していたが、こちらはBASICで記述されている。

出典 メガゾーン23 - Wikipedia

バハムート

省吾のバイクはロボット形態で軍のパトロール隊と交戦。

軍のパトロール隊と交戦になり、遂には隔壁の損傷部から宇宙にまで飛び出してしまう。その際、省吾は交戦相手のハーガンが射出したワイヤーに捕捉されるが、「話したいことがある」という相手を助けて引き返した。

B.D.が駆るハーガンとガーランドの戦い

B.D.はバハムートの掌握と同時にクーデターで軍の高官を粛清。

廃墟の街へ戻った省吾の前でハーガンから降り立ったのは、軍の若き将校・B.D.。

彼は、自分たちの街がバハムートに支配された宇宙船の内部にあり、省吾達が1980年代と思っている時代より実際には5世紀以上経過していること、そして宇宙から接近する敵・デザルグの脅威が迫っていることを語る。

そのために軍はバハムートの支配の及ばない地下に前線基地を造り、軍備の増強と兵器開発を進め、バハムートを解析して制御下に置く目前で、軍が極秘に開発したガーランドが盗み出されて表に出てしまった事も。

信じられない現実と、人々に気付かれずに戦争準備を進めるB.D.に反感を覚えた省吾は、苛立ちながらその場を後にするのだった。

軍の若き将校・B.D.から驚愕の真実を聞かされる矢作省吾

巨大都市宇宙船「デザルグ」

MZと同じ目的で作られた巨大都市宇宙船の1つであるが、その大きさはMZ23より遥かに巨大で、全長1000キロメートルにも達しており、月面にも影を落とすほどである。

無数の球体とパイプ状の構造物が連なったミノムシのような外見をしている。MZ23に対して主に人体とバハムート未知セクション「EVE」に関する情報を欲していたように、デザルグには地球管理システムに対するアクセス手段がなく、当然ながら地球防衛システムを通過できず、MZ23より先に攻撃(審判)を受けて消滅する。


火星に誕生した新人類「デザルグ」

まだ人類が地球に住んでいた24世紀、火星は惑星改造により辛うじて人が居住できる環境を保っていたが、あまりにも劣悪な世界のため、人々も遺伝子レベルでの改造を行っていた。それを経て火星に誕生した新人類を、地球側は「デザルグ」と呼称する。当時のデザルグの総人口は19億人(火星とその衛星圏内を含む)とされる。

巨大都市宇宙船「デザルグ」

デザルグの脅威を「某国の侵略」として自ら公表した。それに伴い街は戦時色に染まっていく。

バハムートが軍に掌握されてしまい、イヴさえ、軍の広告塔と化す。

時祭 イヴ(ときまつり イヴ)

やがて、バハムート端末であるガーランドを駆る省吾を「7Gのオペレーター」と呼びかけるイヴによって、かつて地球で起きた出来事と、敵が同じ地球人である事を知る。

さらなる真実と彼女の正体も知ってしまった省吾は悩み続ける。そして由唯と一夜を共にして、この世界が置かれた現実を彼女に語るのだった。

一方、B.D.はバハムートの掌握と同時にクーデターで軍の高官を粛清。国会議事堂と首相官邸を占拠して実権を握ると共に、デザルグの脅威を「某国の侵略」として自ら公表した。それに伴い街は戦時色に染まっていく。あのイヴさえ、軍の広告塔と化すほどに。

省吾が由唯とのささやかな幸せに救いを見出そうとしていた矢先、軍はさらなる機密漏洩を阻止するため、バハムートの存在を知るもう1人の民間人である智美を暗殺し、バハムートが写ったフィルムを処分。

B.D.はバハムートの掌握と同時にクーデターで軍の高官を粛清。それに伴い街は戦時色に染まっていく。

省吾は、ガーランドを駆って単身バハムートへの突撃を仕掛けるが、B.D.はハーガンで立ち塞がるとガーランドを冷酷に叩きのめす。

省吾は、ガーランドを駆って単身バハムートへの突撃を仕掛ける

ガーランドの前にB.D.はハーガンで立ち塞がる

ガーランドはハーガンに叩きのめされる。

ガーランドは大破した。

満身創痍の省吾は、朝焼けの渋谷の街を一人、どこかへと去って行くのだった。

『メガゾーン23 PART II 秘密く・だ・さ・い』 1986年5月30日発売

B.D.に敗れ去り、友人のライトニング率いる暴走族「TRASH(トラッシュ)」に身を寄せていた省吾は、半年ぶりに由唯に再会する。

その頃、街には戦意高揚の垂れ幕が掲げられ、軍の広告塔と成り果てたイヴを通して人々を戦争に駆り立てるメッセージが連日流されていた。しかし、バハムートは完全には軍の管理下に落ちてはおらず、軍がイヴの亡霊と呼ぶかつてのイヴが現れ、7Gのオペレーターである省吾に対して自分にコンタクトして欲しいとの呼び掛けを続けていた。省吾は自分を待ち続けた由唯のわだかまりを身と心で解いて想いを伝えると、本来のイヴに会うため、そして彼女が何を自分に伝えようとしているのかを知るため、TRASHの助けを借りる。

その頃、デザルグは本格的なMZ23への侵攻を開始していた。迎撃に出た最新鋭艦エアグレーンFX-101とその護衛部隊も、デザルグの圧倒的な戦力の前には為す術もなく壊滅してしまう。一方、軍の手でプロトガーランドとして修復されたガーランドを入手した省吾は、軍の追跡をかわしながらバハムートに向かう。軍の攻撃に1人、また1人と仲間が倒れ、遂にはガーランドも大破してしまうが、省吾は軍の追撃で負傷した由唯と共に、バハムート未知セクションにあるイヴの所へ辿り着く。

イヴの言葉に省吾が、省吾の言葉にイヴが揺り動かされる。イヴの質問に対して自分が今したいこと、そして大人というのは汚い人々だ、という気持ちを話した省吾に対しイヴは「あなたが憧れた大人になればいい」と告げる。

しかし、月の防衛システム「A.D.A.M.」の作動開始に伴い会話も中断し、ついにイヴの真実が明かされる。傷の具合が思わしくない由唯をイヴに預けた省吾は、ライトニングと再会してイヴに会えた事を喜び合う。プログラム「A.D.A.M.」の作動により崩壊を始めるMZ23。

仲間達と乾杯を交わす省吾の眼前には、あのB.D.が再び現れる。怒りに任せて飛びかかる省吾だったが、タフなB.D.に対し「殴るだけ損だ」と追撃を諦める。

やがてイヴは「ファイナル・プロテクション・モード」を発動させる。イヴの最後の歌声が響き渡る中、月の防衛システムに攻撃されてデザルグは宇宙から消滅し、矛先はMZ23へ向けられる。人々、建物、全てを巻き込みながら1980年代の東京は崩壊する。しかしイヴはバハムートをMZ23から切り離し、省吾達を脱出させることに成功していた。

崩壊していくMZ23を背に、バハムートは地球へと降り立つ。中から出てきた省吾達の目前には、再生した地球の大地が広がっていた。

出典 メガゾーン23 - Wikipedia

『メガゾーン23 PART II 秘密く・だ・さ・い』 1986年5月30日発売

『メガゾーン23 PART II 秘密く・だ・さ・い』 1986年5月30日発売(VHS・当時のパッケージ)

高中 由唯
声 - 川村万梨阿
ライトニングを介して省吾と半年ぶりに再会。音沙汰のなかった省吾に対して複雑な感情を抱くが、改めて正面から向き合うことで和解。長かった髪もTRASHの女性陣に切ってもらい、ショートカットに整えた上で省吾の許を訪れ、改めて身も心も結ばれる。
デザイン的にも大人っぽく一新された。なお梅津によると、デザインモチーフは当時のアイドル・河合その子。

高中 由唯

時祭 イヴ
声 - 宮里久美
表向きは軍の手に落ち、軍の広告塔と成り果てている。しかしその裏では、7Gのオペレーターである省吾に対してメッセージを送り続けていた。最後は持てる力の全てを使って省吾達を地球へと送り届ける。
デザインは美樹本晴彦が続投しているが、『PART II』の作風を考慮し、よりハードなイメージが強められた。物語の終盤に『PART I』では判然としなかったイヴ存在の目的が明らかになる。

時祭 イヴ

EVEプログラム
MZ23を統括するバハムートの7番目のプログラム。EVEインタープリタとして存在しており、『PART I』ではバハムートが制圧されると同時にEVEも制圧されたと思われたが、その直前にEVE本体は自らをバハムートから切り離すことで存在し続けた。

これが『PART II』で登場した「イヴの亡霊(通称:裸のイヴ)」であり、バハムートフロア7・エリア49BA(バハムート未知セクション「開かずの間」)にその本体が存在する。

「7Gのオペレーター」として選ばれた人物のライフデータを収集し、地球管理システムへ送ることを目的としている。MZ23の住民には人気アイドル・時祭イヴとして知られるが、その人格データはハインケル博士の助手にして「クリエイター」の1人であるオリジナルの時祭イヴが、基礎となっている。

「イヴの亡霊(通称:裸のイヴ)」は7Gのオペレーターである省吾に対してメッセージを送り続けていた。

B.D.
声 - 塩沢兼人
階級は少佐だが、軍を掌握して実質的にMZ23の支配者と化している。
日毎激しさを増すデザルグの攻撃に対抗すべく軍を率いる一方、陥落させたはずのバハムートとイヴを完全には手中に収めていなかったと知り、その鍵を握る7Gのオペレーター=省吾の捕縛を部下の白鳥に命じる。

常に沈着冷静でポーカーフェイスであり、凄惨な最期を遂げたFX-101の記録映像を目の当たりにしても顔色一つ変えない。

MZ23の崩壊が決定的になった際には、作戦遂行中の部下に市民の避難誘導を優先するよう発令した後、自身の生き方の落とし前をつけるべく省吾の許へ向かう。再び相対した省吾に「私が正しいと信じて生きてきた時代は終わったようだ」と言い残し、ザーメ・ザウに乗り込むと数名の部下と共に崩壊寸前のMZ23から何処かへと飛び去っていった。

前作から登場した人物では最もデザインが変更されており、服装もファッショナブルに、顔はより美形になった。
デザインモチーフは吉川晃司。

B.D.

『PART II』では、前作のラストで破壊されたものを軍が量産型のパーツを用いて修復した機体(名称:プロトガーランド)として登場する。

プロトガーランド

省吾は軍の追撃で負傷した由唯と共に、バハムート未知セクションにあるイヴの所へ辿り着く。

地球防衛システム(A.D.A.M.)
月の地球防衛システム。メガゾーン建造時、月は地球の鉱石採掘基地となっていたが、その体積の40%を人工物で置き換え、月全体が1つの武器となっている。

地球及び地球の半径40万キロメートル圏内に進入する物体を完全に防御・破壊する兵器であり、38万キロメートル彼方の地球再生システムを監視している。EVEプログラムから送られたデータが地球帰還の条件に満たなかった宇宙船については即座に破壊するよう、プログラムされている。

時祭イヴは、『PART II』では「エー・ディー・エー・エム」、『PART III』では「アダム」と呼称している。

月の地球防衛システム(A.D.A.M.)に攻撃されてデザルグは宇宙から消滅する。

バハムートは最終的にMZ23の脱出用カプセルとして地球に降下したが、推進機関として下部にメインスラスター5基、補助スラスター8基を搭載し、外周部に6基の補助推進機関(上昇直後にパージされた)を搭載していた。

イヴはバハムートをMZ23から切り離し、省吾達を脱出させることに成功していた。

MEGAZONE23 III イヴの目覚め(前編)/ 解放の日(後編)(1989年)

メガゾーンの帰還から数百年が経った時代。人々はシティネットワークが張り巡らされ、コンピュータ「SYSTEM」に全管理を委ねた街「エデンシティ」で暮らしていた。

それは、恒久の平和を目指す一方で必要とあらば肉体と機械の直結も辞さないほどの徹底ぶりであり、かつての人類の過ちを繰り返さないために取られた完全なる手段にして支配だった。

しかし、それを嫌ったレジスタンスによる反攻作戦が開始される。エデンシティを統治する情報監督局「E=X」と、それに敵対する民間ゲーム会社「オレンジ社」によるその戦乱に、天才的なハッキング能力を持つゲーマーのエイジ・タカナカもいつしか巻き込まれていく。

やがてSYSTEMは、地球環境の維持のためには人類を宇宙に排除する必要があると判断し、「プロジェクト・ヘブン」 (PROJECT HEAVEN) を発動するが、エデンシティ外周部で反発重力推進システムの稼動中に、シティネットワーク中枢が爆破されてプロジェクト・ヘブンは頓挫する。

そして、エデンシティの支配者であるウォン・ダイの正体が、あの省吾だったことが明らかとなる。省吾達が地球へ帰還した際、彼を7Gのオペレーターと認めなかったSYSTEMは、クリエイターの生き残りであるオリジナル・イヴと省吾の接触を恐れ、彼をSYSTEMへ強制的に接続してその操り人形であるウォンへ作り変えていたのだ。

省吾はSYSTEMによる支配から解放された直後、新たな7Gのオペレーターとして選ばれたエイジに後を託して死んでしまう。それを知ったイヴは上昇を続けるSYSTEM中枢部に残り、エデンシティの人々を救うためにプログラム変更を行うのだった。

出典 メガゾーン23 - Wikipedia

MEGAZONE23 III イヴの目覚め(前編)/ 解放の日(後編)(1989年)

E=Xガーランド
『PART III』に登場。E=Xの主力機体。タイヤによる走行機能や人型時のタイヤ配置などはガーランドと同様のものへ立ち返っているが、全身のデザインは手足を中心に細身かつ怒り肩へ変更されており、武装も中長距離射撃用のライフルだけでなく近距離戦闘用のダガーを内蔵するなど、強化されている。
エイジ機のほかに量産型も登場するが、分類上はどれもオレンジハーガン共々、「マシンソルジャー」と呼称される。

E=Xガーランド

「MEGAZONE23 III」に登場する「時祭イヴ」

時祭イヴ
声 - 高岡早紀
エデンシティで人気No.1のCGアイドル。本作では当初からバーチャルアイドルとして認識されており、ヘアスタイルやファッションのデザインも前2作から変更されている。画面に映るプログラムの彼女とは別にどこかで生きているという噂があり、事実、「クリエイター」の生き残りであるオリジナルの時祭イヴが、エデンシティ最下層のポイント・ゼロで目覚めの時を待っていた。

『PART II』までイヴの声を担当した宮里久美の芸能界引退により、本作では声優が変更されている。

「MEGAZONE23 III」に登場する「時祭イヴ」(オリジナルの時祭イヴ)

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