連載6作目にしての「完成」
漫画「クルクルくりん」は、デビュー以来秋田書店の漫画雑誌で連載を続けていた、とり・みきの「るんるんカンパニー」「すけこまくん」に続く連載6作目になります。3作目「たまねぎぱるこ」でその萌芽が、4作目「るんるんカンパニー」後半でその洗練がされたとり氏のポップさのひとつの「完成型」がこの「クルクルくりん」だと、とり信仰の筆者は独断偏見で見ております。
前掲の第1巻表紙(以降どの巻の表紙も同様ですが)をご覧にいただくだけでも、その画の側面のとりPOPが完成されていることを見てとれると思います。
多重人格美少女と、その“治療薬”の苦難、、f^^;
さて、おハナシの方は、、
校門前で「やるぞ!」と気合いの男の子、松本イオは、幼馴染みの麻衣とともに背徳学園中等部の新一年生。エキセントリックな校長や理科教師に振り回される登校初日、同じく新一年生の美少女、東森くりんと出会います。
全校男子生徒が一斉に彼女に注目する中、どさくさに紛れて積極性を発揮して彼女の手を引いて殺到する男子生徒と彼女の父で理科教師の東森(玄太郎)先生を撒いて二人きりになりますが、なぜか彼女の性格は一変、〈純真でかわいくて 明るくてちょっぴりオチャメで〉(父談)な性格からスケバンに。
実は彼女には眠っていた秘密があったのです—。東森先生が女性アンドロイドの研究でコンピュータにストックしていた膨大な女性のデータが、研究所の爆発事故の際に、全てくりんに転送されてしまったのでした。それ以来くりんはなにかしらの心理的ショックを受けると別の人格に変わってしまうように、、とはいえ小学校6年間は多重人格が見られることもなく平穏だったのが、イオが彼女の手を引いたことでまた多重人格が再発してしまったのでした。
再びショックを与えれば元の人格に戻るかも—。スケバン人格にすら心理的ショックを与えるには、、いきなりイオがくりんにキスをすると、彼の読み通り彼女は元に戻ったのです。当人はなにをされたか分からず、見ていた東森先生はカンカン!
、、とはいえ彼女の秘密を知るのは父の他は彼のみ。くりんの多重人格が出ないよう見張ることを東森先生から命じられ、しかしいったん多重人格が出てしまえば直す方法はイオのキスだけ。くりんの危なっかしい、イオには受難の日々が始まります—。
登場人物
くりん、七(以上f^^;)変化
ご案内のように、くりんは多重人格—。いろんなタイプの女の子(ときに幼女や逆に年齢のいった人格も)を描き分け、とりPOPの見せ所ですね^^