全女のムードメーカー【ダイナマイトギャルズ】

全女のムードメーカー【ダイナマイトギャルズ】

Netflix配信ドラマ「極悪女王」のヒットで、ダンプ松本さんやクラッシュギャルズのお二人が再注目されていますが、この記事ではダンプさんやクラッシュと共に全女の全盛期を支えたダイナマイトギャルズについて振り返ってみたいと思います。


ダイナマイトギャルズのプロフィール

ダイナマイトギャルズは、1983年にジャンボ堀さんと大森ゆかりさんの二人で結成され全日本女子プロレスで活躍したタッグチームです。

ジャンボ堀

本名:堀あゆみ
生年月日:1962年9月25日
出身地:東京都武蔵村山市
身長:180cm
プロデビュー:1978年
引退:1985年
タイトル歴:WWWA世界タッグ王座、オールパシフィック王座、新人王決定トーナメント優勝

大森ゆかり

本名:大森ゆかり
生年月日:1961年12月21日
出身地: 北海道札幌市
身長:165cm
プロデビュー:1980年
引退:1988年
タイトル歴:WWWA世界シングル王座、WWWA世界タッグ王座

WWWA世界タッグ王者

全女の中で「最高峰のタッグ王座」と言われていたのが、WWWA世界タッグ王座です。
ダイナマイトギャルズとしてこのタイトルを獲得したのが1983年6月17日。
旭川市総合体育館常磐分館で、王者・デビル雅美&タランチェラ組から奪取しました。

ダイナマイトギャルズを結成する前にも、ジャンボ堀さんは横田利美さん(後のジャガー横田さん)とのペアで1980年12月にタイトルを獲得。その後も、 ナンシー久美さんとのペアで1981年2月獲得しています。
また、大森ゆかりさんもミミ萩原さんとのペアで1981年11月に獲得しました。

そして、ダイナマイトギャルズとしてWWWA世界タッグ王者となってからは、クラッシュギャルズやダンプ松本&クレーン・ユウ組の挑戦を受けながらも7度に渡る王座防衛に成功。

特に、まだクラッシュギャルズ結成前のライオネス飛鳥&長与千種組の挑戦を受けた1983年8月の試合はその年のベストバウトに選出されました。

全女のムードメーカー

「先輩に話しかけてはいけない」
「先輩と目を合わせてはいけない」
「先輩には絶対服従」
「先輩に足を踏まれても踏まれた後輩が謝る」
などなど、理不尽は当たり前の超縦社会と言われてきた全日本女子プロレス内の人間関係。
長与千種さんやダンプ松本さんをはじめ、いじめを受けていたことを告白している選手もいらっしゃいますよね。

そんな中、いじめられたこともいじめたこともなかったというのがダイナマイトギャルズのお二人です。
お二人が口をそろえて言っているのが「みんなと仲良くしたいし、もめ事が嫌い」ということ。
リングの上では戦うけど、リングを降りてからもピリピリしているなんて耐えられない!という思いから、冗談を言ったりイタズラをしたりして、周りを巻き込みながら明るい雰囲気を作っていたんだそうですよ。

「女子高生みたいなノリだった。何も考えていなかった」と、後に大森ゆかりさんがコメントしているのですが、その明るさに助けられたという選手も多く、選手からもファンからも全女のムードメーカーとして人気を集めました。

騙された⁈ヌード写真集発売

プロレスと並行して芸能活動もしていたジャンボ堀さん。

1981年10月にアメリカで公開となった映画「カリフォルニア・ドールズ」には、ミミ萩原さんと共に出演(日本では1982年6月に公開)。
アメリカの女子プロレスをテーマとした本作で、ヒロインのダッグチームの対戦相手として出演されました。

1984年には写真集「チャンピオン・ハイウェイ」を発売。
実はこの写真集、会社からは「スポ根がテーマ」と言われていたにもかかわらず、撮影現場のグァムに到着すると衣装はビキニと下着しか用意されていないことが判明。
そのうえフルヌードを要求されたそうですが、ビキニのパンツ部分は着用することで渋々合意するしかないという展開になってしまったんだとか・・・
しかも、週刊誌などでも「ジャンボ堀、ヌード!」といった形で取り上げられたことから親御さんはショックを受け、ジャンボ堀さんご自身も急性胃腸炎になるなど散々な目に遭われたんだそうです。
さらに、その写真集に関するギャラは一切もらっていないという「全女あるある」というべき事実も、後にジャンボ堀さんご自身が告白されています。

スパーク大森⁈

ジャガー横田、デビル雅美、ライオネス飛鳥、ダンプ松本などなどカタカナを使ったリングネームで活躍した選手が多い中、実は大森ゆかりさんにも本名からリングネームに変えるよう言われたことがあったのだとか。

そのリングネームが「スパーク大森」!!
ご本人曰く「私は全然弾けてないから!スパークしてないから!」と猛反発して断り、スパーク大森を名乗ることはなくなったんだそうですよ。

リングネームがつくことで「プロレスラーとして認められた」と感じる選手も多いと聞きますが、スパーク大森は受け入れられなかったようですね。

寿引退

「酒、タバコ、男は禁止」
いわゆる「3禁」があったことは有名ですが、そんな中、全日本女子プロレスで初めて寿引退をされたのがジャンボ堀さんです。

お相手は高砂部屋の力士で、23歳の時にプロレスを引退しご結婚(41歳の時に離婚)されました。
3年ほどの交際期間があったそうですが、ほとんど会えなかったんだそう。

20歳の頃から彼氏がいて飲みにもいっていたジャンボ堀さん。
タバコだけは吸わなかったそうなので、「1禁」だけは守っていたそうですよ。

前代未聞⁈悪役と一緒に引退試合

ジャンボ堀さんの引退によって解散としてしまったダイナマイトギャルズ。
それ以降、大森ゆかりさんは誰か特定の選手とタッグを結成することはなく、シングルマッチが多くなっていったような印象でした。

そして、1985年12月に行われたジャンボ堀さん引退試合から約2年後の1988年2月、大森ゆかりさんも最後の試合をむかえることに。
神奈川県・川崎市体育館で開催された引退試合は、同期入門のクラッシュギャルズを相手に、同時期に引退を発表していたダンプ松本さんとタッグを組んで行われました。

後に「私なんか悪役と組んで引退試合だったんだから!前代未聞だよ!」とコメントしている大森ゆかりさん。
しかも、試合はダンプ松本さんの最後のひと暴れとでも言うべき流血試合に。
試合終了直後に、ダンプ松本さんによる「長与、お前とは敵だけじゃ終われないんだ!来い!こっちに来い!」という魂の叫びをきっかけに、ダンプ松本&長与千種組vs大森ゆかり&ライオネス飛鳥組で急遽5分間のエキシビションマッチが行われました。
個人的には、ライオネス飛鳥さんとのシングルマッチとかでじっくり見たかったような気もしましたが・・・
多くのファンの心に残るドラマチックな引退試合となりました。

引退後は?

引退後は、二人の愛娘とお孫さんに恵まれたジャンボ堀さん。
パン屋さんでのアルバイトや保険会社の営業職なども経験されたいたそうです。

2020年からは、放送作家の鈴木おさむさんがオーナーの「メシ酒場 鈴木ちゃん」で働いており、その縁がきっかけで、ダンプ松本さんの半生を描いたドラマ「極悪女王」(Netflixで2024年9月より配信)の構成にも携わりました。

一方、大森ゆかりさんはプロレス引退後は芸能界へ。
ダンプ松本さんとのユニット、桃色豚隊(ピンクトントン)でシングル曲「赤いウィンナー逃げた」をリリース。

実は、ダイナマイトギャルズ時代にもレコードデビューの話があり、ジャンボ堀さんと共にボイストレーニングにも励んでいたそうですが、クラッシュギャルズ人気に火がついたことにより立ち消えになってしまった過去があったんだそうですよ。

また、釣り番組「釣りロマンを求めて」(テレビ東京)には約5年間に渡ってレギュラー出演されていました。

実は、釣り経験もほとんどなく魚に触るのも苦手だったという大森ゆかりさん。
同番組のロケ先で知り合った10歳年下の旦那様との間に二人の愛娘が生まれ、現在は、静岡県で食品関係の会社で働きながら暮らしています。

そして、ダイナマイトギャルズとしてトークイベントが開催されたことも!
全女時代と変わらない明るい笑顔のお二人。

ドラマ「極悪女王」のヒットで、ダンプ松本さんやクラッシュギャルズが再注目されていますが、ダイナマイトギャルズのお二人にも再びスポットが当たることを期待しています。

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