テレビ局が行ったアンケートで最多票を獲得するなど、根強い人気作。
マグナビートルやマグナブラスターなどのメカデザインが、またカッコよかったんですよねぇ。
悪役も含めてキャラクターの背景が丁寧に作られていたのも、本作の魅力でした!!
『未来警察ウラシマン』

未来警察ウラシマン
あらすじ
1983年、嵐の吹き荒れる中、ひとりの少年がパトカーの追跡を逃れながら、車を走らせていた。
少年は叫ぶ。
「俺じゃない。俺は犯人なんかじゃない!! 俺は間違ってもあんな大それたこと、しやしないって言ってるんだ!!」
と、その時。工事現場を避けようとして、少年の車は大きくスッリプ、ガードレールをはみ出して、高架下へと落ちてしまう。
その瞬間だった。
不思議なカミナリが落下する車を直撃し、車は、少年とその飼い猫ミャーを乗せたまま、なんと2050年へとタイムスリップしてしまうのだった。
2050年、ネオトキオ。
突如現れた少年を、たまたまその場に居合わせた警官クロードは拘束する。警察署で尋問するも、少年は質問に答えることができない。
そう、少年はタイムスリップの衝撃で記憶喪失になっていたのだった。名前も、来歴も、生きる目的も、すべてを忘れ去っていた。
一方、2050年の世界には、『犯罪帝国ネクライム』を名乗る巨大な悪の組織がはびこっていた。
タイムスリップ現象をいち早く察知したネクライムは、警察署を襲撃し、少年の身柄を捕獲しようとするも、少年は逃走する。
逃げる少年。それを追うクロード。そして、ネクライム。
あわやネクライムに捕獲されそうになった少年とクロードを救ったのは、機動メカ分署マグナポリス38であった。
マグナポリス38の責任者である権藤にって「ウラシマ・リュウ」と名付けられた少年は、警官クロード、それから予知能力をもった少女ソフィアと共に、犯罪組織ネクライムと戦うことに。
リュウの失われた過去とは。
ネクライムの総統フューラーがリュウにこだわる理由とは。
数々の謎をはらみながら、未来警察ウラシマンの物語は進む。
主な登場人物

ウラシマ・リュウ

クロード(蔵人)・水沢

ソフィア・ニーナ・ローズ

権藤 透(ごんどう とおる)

総統フューラー

アドルフ・フォン・ルードヴィッヒ

ルードヴィッヒの部下たち
今観てもカッコいいオープニングとエンディング!!
twitterでは・・・
最終回のネタバレ
ネクライム二代総統ルードヴィッヒも、初代総統フューラーも、ともにウラシマンの活躍によって倒され、犯罪帝国ネクライムは完全に崩壊し、ネオトキオの平和と正義と秩序が回復された。
しかし、対ネクライム作戦の頂点に位置した機動メカ分署マグナポリス38も犯罪帝国の崩壊と同時にその目的を失い、メカ分署解散決議案が討議されていた。
2050年、12月23日。
クリスマスイブ前日のことであった。
予算が凍結されたメカ分署では、装備品の整備もままならず、クロードとソフィアは、すっかり不貞腐れていた。
そんな中、ひとりだけ陽気な権藤は、リュウにネオトキオ最高名誉市民賞である『クリスマス・スター賞』が与えられることを、ふたりに告げる。
リュウの功績が認められれば、メカ分署も解散をまぬがれることが出来るはずだ。
喜ぶ面々。
だが、当のリュウの姿が見当たらなかった。
リュウは、ひとり寂しげな表情で街をさまよっていた。
未来では敵同士であったとはいえ、過去の世界では兄弟同然の仲であったフューラーを亡くし、未来の世界にただひとり取り残されてしまったリュウは、所在のなさを感じていたのだ。
その夜、開かれたディスコパーティーで、リュウは仲間たちに旅に出ることを告げる。
驚く面々は、当然、反対をする。
メカ分署の存続もあり、リュウは一旦は、旅に出ることを諦めるのだが・・・
明けて、クリスマス・イヴ当日。
大きなスタジアムを使用して、『クリスマス・スター賞』の授与式が、盛大に行われる。
だが、リュウの内心は複雑だった。
「確かに、素晴らしい仲間に出会えたことは良かったさ。でも俺は、あんたの言っているようなネオトキオを救った英雄なんかじゃないよ。だってさ、フューラーは俺のダチ公だったんだぜ。それも、血を分けた兄弟同然の。どうせ大人は分かっちゃくんないよ。フューラーだって知ってたんだ。過去に戻ることなんか出来やしないって。きっと、そのことを俺に教えたかったんだ。だからアイツ、あれだけ俺に会いたがっていたんだ。あんたたちが思っている以上に、案外いい奴だったんだぜ、きっと・・・」
リュウの胸に勲章が掛けられた、その瞬間、スタジアムは、ジタンダによる襲撃を受ける。
ジタンダは、ネクライムで唯一生き残った自分が、三代目総統としてネクライムを継承することを宣言するも、その場にいたメカ分署の面々によって撃退される。
リュウは逃げるジタンダを追いかけるが、追い詰めた先で、ジタンダの言葉を聞き、動揺する。
「 行き当たりばったりのお前なんかが、勲章もらっちゃうなら、私ゃだって一つや二つ、ましてやルードヴィッヒ様なら勲章の風呂に入れるだす!」
かつては、自身も警察に追われる立場だったリュウの心は、大きく揺れ、やはり旅に出る決意を固める。
そこに駆けつけた仲間たちも、今度ばかりは、快くリュウを見送ることにするのだった。
リュウが勲章を放り投げ、メカ分署存続の期待は消えたかのように思えた・・・その途端。
リュウは何者かに狙撃され、倒れる。
幸い、銃弾はリュウの頭を掠めただけで、生命に問題はなかったのだが・・・
ビルの上から、地上の様子をあざ笑う声が響いた。
声の主は、先の戦闘で死んだはずのルードヴィッヒであった。
ルードヴィッヒは生きていたのだ。
ルードヴィッヒだけではない。
ミレーヌや、ルードヴィッヒの部下たちの姿も、そこにあった。
ルードヴィッヒは言う。
「貴様のために何もかも失ってしまった。またゼロから始めねばならぬが、悪の美学は不滅」
と。
それは、ネクライムの復活宣言であった。
ルードヴィッヒが姿をけしても、呆気に取られて動こうとしないメカ分署の面々を、権藤が怒鳴りつける。
「はよぉ追いかけろ、とっ捕まえろ、ぶちかませぇ!アホんだらめぇ!」
「でも勲章、捨てちゃったから、メカ分署は解散。それに今日はクリスマス・・・」
と反論するリュウ。しかし、その顔は、おどけた、いつもの笑顔であった。
「ネクライムが崩壊してないのに、メカ分署の解散などあるか!メカ分署にクリスマスも、お正月もない。お捻りもない!はよぉ行けぇっ!!」
権藤の怒鳴り声を背中に受けて、リュウ、クロード、ソフィアの三人は、雪の降るネオトキオを駆け出すのだった。