【浜尾朱美】かつてはドラマの主演女優!華麗な転身を遂げた今は亡きニュースキャスター

【浜尾朱美】かつてはドラマの主演女優!華麗な転身を遂げた今は亡きニュースキャスター

『筑紫哲也NEWS23』の初代キャスターと言えばこの人、浜尾朱美です。笑顔が美しく知的でユーモアがあり、番組はもちろんのこと、彼女自身も人気を集めました。キャスターになる前は、女優としてドラマ『おゆう』、『青が散る』に出演。彼女のニュースキャスター、女優としての活躍を振り返ります。


ポーラテレビ小説の主演女優!

浜尾朱美は、1961年1月20日生まれの徳島県徳島市出身。



早稲田大学在学中は、アナウンス研究会に所属し、先輩には、のちにフジテレビアナウンサーとなる山中秀樹向坂樹興らがいました。また、大学受験ラジオ講座(通称:ラ講)の「蛍雪アワー」でDJを務めたこともあります。



就職は、もちろんアナウンサー志望。ところが、TBSの入社試験を受けた際、試験官の一人だったプロデューサーの柳井満に見出され、なんと卒業後にポーラテレビ小説『おゆう』の主演女優としてデビューします。ドラマは、ポーラテレビ小説のちょうど30作目にあたり、1983年4月〜9月に全130話放送されました。



因みに、前作29作目の『白き牡丹に』で主人公を演じたのが、賀来千香子です。

『青が散る』で演じたのは・・・

『おゆう』の放送が終わり、1983年10月から出演したのが、同じく柳井満プロデューサーの手がけたTBSドラマ『青が散る』です。主人公を演じた石黒賢や二谷友里恵のデビュー作品で、浜尾朱美は彼らと同じ大学に通う、ニュースキャスター志望の大学生・二宮耀子を演じました。



耀子は、訳あって、同じ大学に通う和泉達雄と共同生活を始めますが、のちに恋に落ち、妊娠、中絶、別離と、波乱万丈の大学生活を送ります。ドラマは、これから4年生を迎えようとする節目で最終回を迎えました。因みに、和泉を演じた利重剛も役柄の志望通り、のちに映画監督になっています。



以下は、ドラマの挿入歌で、大塚ガリバーが歌った『人間の駱駝(ひとのらくだ)』です。ガリバーの演奏シーンでは、それを鑑賞する耀子がたびたび登場します。作詞は原作の宮本輝と秋元康の共作、作曲は長渕剛です。

ニュースキャスターへ転身!

そして、浜尾朱美は、『青が散る』の放送が終了すると女優業に見切りをつけ、ドラマさながらに本当にニュースキャスターへの道を歩み始めます。



最初に出演したのは、テレビ朝日の朝6時台の情報番組『おはようTODAY』で、1985年9月から放送終了の1986年3月まで番組のアシスタントを務めました。その後、1987年10月から1989年9月までは、今も放送されている、TBSの人気情報番組『サンデーモーニング』のサブキャスターを務めています。



そして、1989年10月より担当したのが、TBSの新たな報道番組『筑紫哲也 NEWS23』です。メインキャスターの筑紫哲也をサポートするサブキャスターを務め、筑紫とともに番組の顔となります。1997年9月まで8年もの長きにわたって、番組を担当しました。

ニュースキャスター以外では・・・

浜尾朱美は多趣味で知られ、本業のニュースキャスター以外でも幅広い活躍を見せます。特に、競馬と大相撲。競馬ではなんと、自分で本を書いてしまうほどで、『夢のあと―My 競馬 diary』『私の競馬』の2冊の著書があります。大相撲では、TBSラジオの『待ったなし大相撲』で司会進行を務めました。



プライベートでは、1994年に結婚。相手は、『NEWS23』にも関わっていた当時TBS報道局員の千葉茂聡氏です。1999年に出産し、その後は、 子育てに関する講演や、京都ノートルダム女子大学の客員教授など、新たな活躍を見せていました。

浜尾朱美著『夢のあと―My 競馬 diary』

闘病生活、そして・・・

しかし、2007年に乳がんが見つかり、その後は闘病生活に。2008年に筑紫哲也が亡くなった際には、すでに闘病生活に入っていたことになります。2018年に体調が悪化し入院。その後、容体が急変し、帰らぬ人となりました。享年57歳。



夫の千葉氏は、彼女について以下のように語っています。

また、早稲田大学のアナウンス研究会の先輩だった、山中秀樹アナウンサーは次のように語っています。

筆者個人的には、『青が散る』で女優としてファンになり、毎晩ニュースで彼女の姿を視聴し、競馬ネタでも楽しませてもらいました。今も存命ならきっと、また新しい活躍の場が見られたことでしょう。ご冥福をお祈りします。

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