ムーミンとは?
ムーミンは1969年、1971年、1990年とテレビ放送されていたんですね。
こんなに今でも人気なのに当初は赤字だったとは驚きです。
トーベ・ヤンソンが不満だったわけ
まずアニメムーミンのあらすじについて説明します。
フィンランドのどこかにあるとされる妖精たちの住むムーミン谷に住んでいる、ムーミントロール、通称ムーミンの生活を描いています。
あらすじというあらすじもないのですが、ムーミンたちは人間と同じ世界に住んでいるが察知されない存在として描かれています。(後期になるとだんだんその様子が薄れてきますが)
ちなみに、原作の小説は子供向けのものです。ですが、第二次世界大戦中は現実の生きづらさを反映するようにムーミン谷にも自然災害が多く描かれ、純文学に近いものになっていたようです。
さて、そんなトーベ・ヤンソンが日本のアニメムーミンに抱いた不満な点とは何だったのでしょうか?
一番の原因はムーミンのフォルムです。

初期のムーミン
これですね。確かに今のムーミンよりだいぶ太っているというか、カバみたいですね。
この丸いフォルムが日本のお茶の間ではなかなかウケたそうなんですが、当のトーベ・ヤンソンにとってはこんなのムーミンではない!ということになったようです。
そしてこの後1972年からのムーミンは少し違う見た目になりました。

1972年のムーミン
少しスマートになっています。
また、黒目が大きくなってかわいらしい見た目になっています。
しかし、トーベ・ヤンソンは日本ムーミンの世界観も好んでおらず「外国での放送は認めない」と言ったようです。日本のムーミンは蝶を虫取り網で捕まえたり、車を所有していたりしていたのですが、そんなことはしないとたびたびクレームがきたとか。
そんな事情もあって、トーベ・ヤンソンが来日した際には夜ホテルから連れ出してムーミンを見せないようにするなど涙ぐましい努力がされたようです。
後の調べでは、トーベ・ヤンソンは自身が野蛮だと考えるアメリカのアニメーションに似たものを日本制作のムーミンに感じていたようです。
その印象とは裏腹に、当時の日本では暴力シーンなどの教育上よくないシーンがないアニメとして人気がありました。
1990年から放送された「楽しいムーミン一家」についてはトーベ・ヤンソンもアニメ制作に加わったそうで、そういう意味でこの作品は過去のムーミンとは別物とされるようです。
かわいらしい妖精についてこんなに複雑な過去があったんですね。
主な登場人物

ムーミン谷のいろいろ
このほかにもたくさんムーミン谷の名言があります。
ツイッターでたくさんbotがあるのでチェックしてみては?
本物と同じ大きさだというウォールステッカーです。
部屋にムーミンがいると思うとなんだかうれしいですね。
ムーミンの最終回ってどんなのだった?
妖精ムーミントロールの生活を描いたムーミン。
その最終回はどのようなものだったのでしょうか。
まず、1969年版の最終回は「おやすみムーミン」
そのタイトルからも分かる通り、ムーミンが冬眠します。
大雪の中「また春に会おうね」と別れを告げ、みんながそれぞれ家に帰ります。
そして冬眠しないスナフキンは春まで旅に出ます。
冬眠というと動物のものというイメージがあり、起きることが分かっているのが前提ですが、私たちが冬眠すると思うと本当に起きられるのかな、と不安にも思いそうですよね。
そんな気持ちがあるのかどうかは分かりませんが、少ししんみりしています。
ただ、ムーミンは冬眠するといっても普段通りベッドに潜り込んでいました。
次に1972年版のムーミンの最終回は「さらばムーミン谷」です。

この話、1969年版のムーミンと同じようにムーミンたちが冬眠に入る話で終わっています。
なぜ「さらばムーミン谷」なのか?
それは、スナフキンが旅に出るからです。
みんなが冬眠するために家に帰ったあと、スナフキンが1件1件回って密かに別れを告げていきます。
そしていよいよ谷を出ようとしたとき、ムーミンが渡し忘れたお守りを手にスナフキンの元へやってきます。このお守り、「持っていると必ずもう一度会えるお守り」だそうで、スナフキンはこのお守りを受け取り旅に出る・・・という最終回でした。
当時見ていた方は、最終回の光景が思い出されましたか?
放送は大晦日だったので、もしかしたら家族全員で見ていた方もいらっしゃるかもしれませんね。
この1969年版と1972年版は前記の通りの事情のため、DVDは発売されていません。

楽しいムーミン一家

スノーク
最後に楽しいムーミン一家の最終回ですが、これもまた冬に入る話で終わっているようです。
ただ、こちらの最終回はスノークの空飛ぶ船でみんなが楽しむというシーンもあるそうです。
そして最後はスナフキンが旅に出てみんなが冬眠する・・・という最終回。
こちらの方はDVDも出ているそうなので、気になる方はチェックしてみては?