ラウル・コールデン
コールデン伯爵の子息で、マーシャの兄ケイトの親友であり、マーシャの婚約者。近衛騎士団第四部隊隊。
マーシャの婚約者でありながら王弟婚約者のプリシラを愛してしまい、マーシャが見ているのにも気づかず愛の告白をする。それが発覚してからも婚約継続をし続けており、マーシャ関係者からは胡乱な目で見られている。芝居がかったセリフで思い込み激しく話すさまを周囲からは「独りよがり劇場」と揶揄されている。
マイラ
グラン国王妃。9歳の時に隣国クワンダから輿入れし、11歳上の王レオンハルト・バル・グランの后となる。クワンダに留学していたマーシャを気に入り、自分の侍女として指名する。マーシャを心から信頼し、マーシャの現状を憂いている。王とはラブラブ。
プリシラ
グラン国王弟妃。元は男爵令嬢で、第二王子との婚約のため侯爵家の養女となった。王弟妃としてはきちんとしているが、ラウルとマーシャの関係を知ってか知らずか「婚約者同士なんだから」とふたりきりにさせるなど、天然なのか嫌がらせなのかわからない行動を取る。ラウルとの間柄をロマンス小説「悲恋の人」になぞらえた年若い貴族令嬢からカリスマのように思われている。
ダグラス・ウォーレン
近衛騎士団団長兼第1部隊隊長。マーシャとはマイラが輿入れしてからの長い付き合い。王レオンの乳兄弟であり、側近とはいえかなり気安い間柄。マーシャの兄代わりと公言してはばからず、なにくれとなくマーシャをからかいつつもフォローしてくれる。妻の忘れ形見であるリアムという一人息子がおり、マーシャからは天使扱いされている。
ライニール・エイブラムス
銀髪碧眼、オールバック銀縁眼鏡がトレードマークの近衛騎士団第2部隊隊長。冷静かつ合理的な性格で、神経質な所はあるものの、人をからかうような事はしないし、仕事に私情もはさまない近衛騎士として優秀な人物。かつてラウルが部下だったこともあり、彼の「独りよがり劇場」のめんどくささをよく知っている。マーシャの恋愛下手な状況をよくわかっており、さりげなくフォローをしてくれている。
マリィ
マイラ妃付き侍女で、マーシャの同僚。実はマイラ妃の影武者の役割を持つ。語尾を伸ばす独特の話し方をする。
シエルリーフィ・バウワー
バウワー家伯爵令嬢。王弟妃プリシラに心酔しており、高飛車な態度でマーシャに対抗する。
メアリ
マーシャの実家、グレイシス家の侍女。マーシャに対し容赦ない口調で忖度なく接し、慰める。マーシャの操縦がめっちゃ上手い。メアリのお腹がマーシャの泣き場所となっている。
マンガ「裏切られたので、王妃付き侍女にジョブチェンジ!」の見どころ
登場人物がとても個性的。「独りよがり劇場」とうさん臭がられる話の通じない婚約者あり、よくわからないカリスマの王弟妃あり、その取り巻きのタカビー令嬢ありで、若干昼メロめいた人間関係ですが、その中で主人公の強さしたたかさはピカイチ。きっちり論破していくさまは胸がすっとしますが、一方恋愛については当然ながら奥手で無自覚で、そのアンバランスさがまた魅力なのかもしれません。紛失した宝飾品についてミステリめいた展開もあり、セリフの応答のテンポ良いスピーディさも含めて、読み応えのある作品となっていますよ。
 
     
     
          



