ベトナム難民から「スタ誕」の第73代グランドチャンピオンになった『ルー・フィン・チャウ』！！

本名 劉瓊珠
生年月日 1966年3月23日
出生地 南ベトナムサイゴン（現・ホーチミン市）
身長 157
血液型 A
職業 歌手
ジャンル 歌謡曲
活動期間 1982-1983

1966年3月23日に 南ベトナムサイゴン（現・ホーチミン市）で誕生したチャウさん。

父はサイゴンでは有名なクラブ『マキシム』のショーを演出しており、母親はその舞踏団のメンバーで女優であったと言います。

幼少期から、父親の稽古などを見て育ち、父の制作した映画に子役として出演したこともあったそうです。

チャウさん9歳の頃に母親が、舞踏団の日本公演のため、日本に行ったところ、サイゴンが北ベトナムに陥落して帰国不可能になり、それから4年以上の長きにわたり断絶を余儀なくされ、その後ベトナムでは中国系ベトナム人への弾圧が始まり、13歳で父、弟と共にボートピープルとして国を脱出、途中タイの海賊に2度も襲われ、金品などを奪われるという経験もされたそうです。

途中、マレーシア、クアランプールの難民キャンプに落ち着き、日本の調査団が来て日本の受け入れを希望されたそうです。

※北朝鮮と韓国みたいな状況。

1979年8月、難民第一号ということで、日本に来たチャウさん。

当時、報道関係者が多数つめかける中、成田空港で1975年4月以来、4年4カ月ぶりに母と再会されたと言います。

当然、日本語ができなかったチャウさん。

日本では、2学年下の座間市立相模が丘小学校の5年生に入学されたそうです。

日本語習得のため一時期、神奈川県大和市に開設された大和定住促進センターへ入所する。他に日本の少女漫画を読んだり、演劇部に入ったりして語学力に磨きをかけ、テレビで山口百恵さん主演の映画『絶唱』を観て、山口百恵さんのような歌手になることを決意されたと言います。

1981年12月『スター誕生!』へ応募の手紙を出し、翌年3月3日、後楽園ホールでベトナムの民族衣装の深紅のアオザイを着て山口百恵さんの『いい日旅立ち』を歌って予選通過、決戦大会までの3ヵ月間、日本テレビ音楽学院で歌のレッスンを受ける。7月14日、第42回決戦大会で第73代グランドチャンピオンとなり、ポリスターからデビューすることが決まりました。

1982年12月24日に谷村新司さん作詞、作曲の『スター誕生』という曲で16歳の時にデビューされています。

当時、マスコミでは「ベトナム難民からスターが誕生!」と話題ともなりオリコン最高72位と1.7万枚というヒットになっています。

「いつか百恵さんのような歌手になりたい。」と誓ったことを、谷村新司さんがストーリー性のある歌詞にしメロディーをつけ、全面プロデュースもするという完全なバックアップ体制を採って支援。

谷村さんは自分のラジオ番組でも頻繁にこの歌を流して、彼女を褒め称えていました。

1983年にはセカンドシングル「愛をとどけて」や1983年ラストシングル「北物語」。
アルバムは「スター誕生」のほか、2016年「スター誕生+2 コンプリート・コレクション」をリリースされ、シングル全3曲、アルバム2枚。

手記（『難民少女チャウの出発(たびだち)』三宅直子著 1983年 近代映画社）なども出版されていました。

1983年1月17日、夜のヒットスタジオに出演し、デビュー曲「スター誕生」を熱唱され、同年2月12日には日本青年館で初コンサートも行われています。

初コンサートも行い順風満帆だったと思われた、チャウさん。

1983年12月に僅か1年で芸能界を引退されました。

理由は体調不良だったと言います。

引退してからはしばらくは、沖縄に移り住んでいらした様で、その後、アメリカに渡りロサンゼルスに在住されたそうです。

現在チャウさんは、結婚され、ロサンゼルスのベトナム人が多く居住するリトルサイゴンに住んでいるそうです。

またベトナム人の集まるクラブで時々歌っているという情報もありました。

いかがだったでしょうか？
また面白そうなネタがあったらまとめてみたいと思います。