牛丼一杯250円!都内の貧乏学生御用達だった激安牛丼チェーン「牛丼太郎」!!

牛丼一杯250円!都内の貧乏学生御用達だった激安牛丼チェーン「牛丼太郎」!!

1983年から2012年にかけて東京都内を中心に展開していた、知る人ぞ知る激安牛丼チェーン「牛丼太郎」について特集したいと思います。


牛丼一杯250円!超絶格安牛丼チェーン「牛丼太郎」!!

皆さんは「牛丼太郎」という牛丼チェーンを覚えていますでしょうか?80年代から2000年代にかけて東京都内を中心に展開していた会社で、吉野家・松屋・すき家といった他の牛丼チェーンより低価格(例:牛丼並が250円)でメニューを提供することで、一部マニアの間で根強い人気を誇っていました。しかしながら、2010年頃を境にその店舗を見ることが無くなってしまいました。この記事では、そんな牛丼太郎について特集してみたいと思います。

こちらが「牛丼太郎」の看板。

80年代前半に東京・中野を中心にチェーン展開!!

牛丼太郎が設立されたのは、1983年のこと。吉野家の元副社長で、松屋でも顧問を務めた経験のある深澤五郎が東京都中野区で設立した会社であり、“低価格路線”の牛丼屋を目指し、全盛期には10を超える店舗を東京23区内で展開していました。

牛丼を一杯250円で提供!!

牛丼太郎最大の特徴と言えば、価格の安さ。吉野家や松屋が牛丼並を400円程度で提供していた90年代に牛丼並を250円で提供しており、筆者が中野ブロードウェイに行った際には、牛丼太郎中野店にも足を運ぶのが定番となっていました。店内の雰囲気は暗く、どんぶりも陶器ではなくプラスチック製の時期があった記憶があります。肝心の牛丼の味は、味付けが薄めで可もなく不可もなくといった印象でした。

200円の納豆丼も!!

また、牛丼太郎には「納豆丼」というメニューもありました。これは、文字通り白米の上に納豆をかけただけというシンプルなメニューで、値段はなんと200円。250円の牛丼とともに、これを頼んでいた人も結構見た記憶があります。さらに「お新香が10円」の店舗もあり、これで経営が成り立つのか?と不安になった方も多いかと思います。

牛丼太郎がチェーン展開していた当時、貧乏学生やC級グルメマニアの間で同店は評判になっており、タレントのゾマホンが来日当時に安い食事を求めて常連になっていた、というエピソードもあります。また高田馬場にあった店舗では、小柳ルミ子の元夫としてワイドショーを騒がせていた大澄賢也が働いていたこともあるようです。

牛丼太郎のファンだったというゾマホン。

21世紀に入り、ライバルチェーンとの争いに敗れる。

貧乏学生の財布に優しい格安牛丼を提供していた牛丼太郎ですが、21世紀に入り吉野家・松屋・すき家などが牛丼の値下げ競争を展開し、その結果大手チェーンの牛丼の値段が300円を切るようになると、価格面での優位性が低下。そのため、一時期は牛丼並を200円に下げるという決断を行ったものの、それでも売上が激減してしまいました。その結果閉店が相次ぎ、2012年には営業の継続を断念、現存していた店舗も全て閉鎖することとなりました。

※画像はイメージです。

一部店舗は営業を継続!!

こうして日本の外食産業の表舞台からひっそりと姿を消した牛丼太郎ですが、一部の店舗については株式会社丸光が経営を引き継ぐ形で「丼太郎(どんぶりたろう)」としてリニューアル、営業が続行することとなりました。

「丼太郎」として営業を継続している、旧茗荷谷店。

丼太郎として営業が継続することとなったのは、茗荷谷店と代々木店の2店舗。「牛丼太郎」の“牛”の文字を塗りつぶしただけという雑な看板がマニア受けし、また低価格路線は引き続き維持していたため概ね好評だったものの、2015年には代々木店が閉店。2022年2月現在は茗荷谷店のみが営業している状態となっています。

閉店してしまった代々木店。

牛丼太郎(現在は丼太郎ですが)の最後の生き残りとなった茗荷谷店ですが、食べログで確認する限り牛丼並が330円、牛丼大盛が400円と、かつてに比べると値上げされてはいる(2022年2月現在)ものの、それでも大手牛丼チェーンと比較して安価に抑えられており、創業以来の低価格路線は現在も維持されている模様です。また納豆丼並は220円と、かつて200円だった時代とほぼ変わらない価格で提供されていました。2020年代に入った今も、貧乏学生の味方であることに違いはないようです!

「丼太郎」茗荷谷店の牛丼。

「丼太郎」茗荷谷店 公式ツイッター

https://twitter.com

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