『天使なんかじゃない』とは?
『天使なんかじゃない』
OVA版『天使なんかじゃない』
今回の記事では、こちらOVA版『天使なんかじゃない』の内容を中心に振り返っていきます。
OVA版『天使なんかじゃない』の本編動画・ストーリー
舞台は、高等学校として創立されたばかりの私立聖学園。二学期になると、主人公・冴島翠は生徒会役員の候補として担ぎ出されてしまい、全校生徒を前にしてスピーチする羽目になってしまいます。緊張してスピーチの会場である講堂に行くと、立候補者の中に前から気になっていた男子生徒・須藤晃の姿を見つけました。
くじ引きでスピーチの順番が決まり、翠はトップバッターを務めることに。なんとか無事にスピーチを終えるのですが、退場する際、マイクのコードで躓いてしまい、スカートがめくれ、全校生徒の前でパンツを丸出しにしてしまいます。しかし、晃がとっさに機転を利かせたため、翠は無事にその場を切り抜けることができました。
生徒たちの投票の結果、晃が生徒会長に選任され、翠は服生徒会長。その他に、麻宮裕子・瀧川秀一・河野文太も加わり、計五名の第一期生徒役員が結成されるのでした。こうして翠は生徒会の活動を通じ、晃と同じ時間を過ごすようになります…
OVA版『天使なんかじゃない』の魅力とは?
髪型は気合の入ったリーゼントで、学校には内緒でバイク通学をしている晃。一見すると不良そのものといった外見ですが、生徒会長として、リーダーシップを発揮している姿は優等生そのものですよね。
こうした二つの側面を強調しているのも、ギャップを演出していて、ある意味、格好良い男性像のテンプレになっています。それとは対照的に裏表がなく、自分の感情を素直に表に出す翠も魅力的なヒロインですね。
少し影があって謎に包まれた晃と、愚直に晃を思う翠。こうした構図も少女漫画の王道的な展開だと思います。近年、ここまで王道らしい王道の少女漫画・アニメも少ないですよね。今になって観てみると、逆に新鮮に感じられますよ。
そういう意味では、やはり1話30分という中途半端な時間設定でアニメ化されてしまったことが悔やまれますね。
感想や受け止め方は人それぞれなので、批判もあるかと思いますが、個人的な評価としては30分に上手くまとめられた作品だという印象が強いです。コミック全8巻にも及ぶ内容を映像化するのに、物語として成立させるため、必要な部分を残しながら、時間枠に収まらない部分は泣く泣くカットせざるを得なかった状況もあったのかと。
制作側としては、かなりの葛藤があったのだと推測されます。結果的に、原作コミックを読みたくなるアニメには仕上げられていると思います。どのような場面がカットされたのか、この続きはどうなっていくのか、そういった気持ちにさせる作品で面白いですよ。
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OVA版『天使なんかじゃない』のまとめ
王道的な少女漫画といえる『天使なんかじゃない』。アニメ化されたOVA版『天使なんかじゃない』に関しても、それは同様のことがいえます。少しツンデレ感のある男子を好きになる女の子、揺れ動く恋愛感情の中で、主人公・翠の心情描写に共感してしまう女性は多いのではないでしょうか。
大人になると恋愛に対して臆病になってしまうところもありますが、勢いのまま突っ走る翠の行動に、忘れかけていたピュアな感情が刺激されてしまいます。記事内には本編動画も掲載していますので、この機会にご覧になって、その面白さをご自身の目で確かめていただければと思います。きっと原作のコミック版『天使なんかじゃない』も読みたくなるはずです。